二月 ②
十六日 話題作 'Call Me By Your Name' の原作を Waterstones の Buy One Get One Half Price セールで入手した。文字通り「ひとつ買えば、ひとつ半額」というこのセールはものすごくランダムで、シールが貼っているかいないかの違いしかない。とはいえ同じ作品でも売り上げランキングの棚や入口の近くなど注目されやすい場所にあるものには貼ってあるのに、小説のコーナーにあるものには貼られていなかったり、1階のものには貼ってあるのに2階のものにはなかったり、何ともルールの漠然としたセールなのだ。今日買った 'Call Me By Your Name' は売れ行きの良い本が並べられるランキングのスペースに陳列されていたので同じシールの貼られた Matthew Walker の 'Why We Sleep' と組み合わせて買ってきたのだった。そもそもペーパーバックの値段自体、日本で買うより安いのだけれど、この制度のおかげでよりお得に本が購入できている。嬉しい。内容に関してはまだほんの少ししか読めていないのだけれど、年上の男性 Oliver に恋した主人公の男の子 Elio のことが好きな女の子 Marzia に感情移入してしまって本当に辛い。映画はどうなっているかはわからないし、原作に関してもわたし個人の解釈でしかないのだけれど、Elio は Marzia のことが好きではないわけではないように思えてならないからこそ苦しい。そこに好意があることも、それが十分でないことも Marzia はきっと感じ取っているのだ。それでも自分に向けれられる少なからぬ興味を無為になどできなくて、チャンスを自分のものにしたくて苦しむ。何てリアルなんだろうね。
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