三月 ①
一日 一言に就活を始めると言ったところで、何から手をつければ良いのかわからなくなって、わたしの最も付き合いの長い幼稚園からの幼馴染に電話をした。企業研究、理念の捉え方、いることいらないこと、考えておくべきこと、悩まなくてよいこと、気にしなければならないこと、気にしなくてよいこと。同じ幼稚園から同じペースで成長してきたはずの友達だけれど、一年先に就活を済ませることで、こうも大人びて映るのかと感動した。ゆっくり話を聞いてもらったおかげで、闇雲に焦ってばかりいた気持ちがすっかり落ち着いた。冷静になってみると、するつもりがなかったとは言え、もっと前から準備してきた人たちもたくさんいるだろうに突然始めた就活でグダグダ言うのもどうかと思い始め、金輪際文句言うのやめて腹くくって自分なりにやってみることにした。
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