妻になっても、母になっても、人生は私のもので #彼氏ってなに

「ねえ、ママ、彼氏ってなに？」

定期的に友人たちを車に乗せコストコへ行く。子ども2人と大人3人、もう何度も行っているので現地滞在時間は4、50分程度だ。

友人の1人は彼氏と同棲中のため、集合場所に着くタイミングで彼氏が荷物を取りに迎えにくる。私はこの人生において、殿方からそんな優しさを受けたことがないので毎度感動する。感動するたび、友人からは「男選びが悪い」と言われる。グゥの音の出ない。

友人らと解散して、自宅に車を走らせる。解散の地から数分離れたぐらいに、後部座席から「ねえ、ママ…」とチョージョの声が。

「なに？」
「◯◯◯のお迎えにいつもくる男の人は誰なの？」
「え？彼氏だよ」
「彼氏ってなに？」
「彼氏ってなに？」

質疑応答内容の想定質問に用意してなかったので、思わず聞かれたことを繰り返す。

「私がママに聞いてるの。彼氏ってなに？」
「にゃちも！にゃちもだれ！だれ！！」
「◯◯◯の好きな人ってこと！」
「じゃあ、隆(藤井隆)はママの彼氏なの？」
「隆は乙葉の男なンよ…」
「どういうこと？全然わかんない！！」

脳内の汗が止まらなくなる。幼児特有の「ナンデ ナンデ期」はもうとっくに終わったと思ってた。だし、これまでも概要を説明すれば「あーわかった」と静まってくれてたのに…なぜ「彼氏」というワードにここまで反応するのか…。

「どうして◯◯◯の荷物を彼氏が持つの？優しいの？」
「そう！彼氏は優しい好きな人！特に◯◯◯の彼氏はおめめクリクリで優しい！」

彼女の興味を分散させたくて「おめめクリクリ」とか「特に」とかワードを入れてみたが、塵の如く…

「じゃあ、◯◯◯はあの人が好きってこと？」
「そう！両思い！ハッピーラブ！」
「チョージョも◯◯◯のこと好きなのに違うの？」
「そうな〜なんか種類が違うのかな」
「そうなんだ…」

お、終わるぞ！！終わるぞぉお！

「なんで彼氏はおうちの場所知ってるの？」
「一緒に住んでるから！」
「え？なんで一緒に住んでるの？」

だるい！めちゃくちゃだるい！
運転に集中して会話が適当になってしまい、彼女の新たな疑問スイッチをONにしてしまった。

もう大人の言葉で畳み込むことを決意
「寝ても覚めても一緒にいたい時期ってあるわけ！今あの人たちはそういう時期！」

アラサーカップルを大学生カップルみたいな表現してしまうのがなんか笑ってきた。でも、間違ってはないので、ブルドーザーの如く母は突き進む！

「好きな人の好きな気持ちを伝えて、おんなじ気持ちだったら彼女と彼氏になるのね。チョージョもママより一緒にいたい人ができるんだよ〜。ママ、寂しいけど、そういうもん！！」

「ママ、寂しくなると悲しいと思うからチョージョはママと一緒にずっといるね」
チョージョの優しさが身に沁みてしまい「ありがとう」と返し、私は黙ってしまった。

『彼氏』についての話し合い(？)を気づけば40分ぐらいしてた。コストコ滞在してる時間より長くかかった気がする。

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もともと頭のキレが良い感覚はあったけど、5歳になってパワーアップしている様子。最近では、高速道路と一般道の違いをラインナップして報告してくれる(笑)。

次女 a.k.a 次女は次女で、相変わらず万物を食してみるといった研究家肌。我が子2人の育児記録はまだまだ続くのであったーー

おまけに、コニの歌声が愛おしいこの曲を…