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短編小説

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2021年3月の記事一覧

ニッポンてところは なかなかステキ (1)

『うちの敷地内で、怪獣が死んでいるんですけど』 【概要】  父親の唐突な思いつきで、アイ…

ニッポンてところは なかなかステキ (2)

          *  アイルランド暮らしのころ、ニッポンについての知識はほぼ皆無だっ…

ニッポンてところは なかなかステキ (3)

          * 「よく見れば可愛い顔をしているでしょう? 目なんかクリクリしてい…

ニッポンてところは なかなかステキ (4)

          *  キョウトにきた!  新幹線に乗ってキョウトにやってきた!  妙な…

ニッポンてところは なかなかステキ (+α)

(本作は『ニッポンてところは なかなかステキ』4の続きです)           *  動…

おはよう、アカリ(1)

 チック、タック。  チック、タック。  頭頂を二度叩かれた目覚まし時計が、うつぶせになり…

おはよう、アカリ(2)

          *  あぁああ。  なぜわからなかった?  どうして気づけなかったんだろう。  帰宅するなりベッドへ倒れ込んだきみは、額に手を添えて控えめな唸り声をあげた。眉間に皺が寄っている。すごく具合が悪そうだ。ひょっとすると熱があるのかもしれない。急いできみへ近づいて、顔を覗き込む。 ( !?)  大丈夫?――と尋ねる前に、予想外の〝微笑み〟が返ってきた。  嬉しいけど、ダメだよ。無理しないで。寝ていて。身体を起こさないで。横になったまま楽な姿勢で――という願

お別れの会を終えて (1)

『その探偵は、対象をひとめ見ただけで、犯人であるか否かを言いあてる』 【概要】  ロック…

お別れの会を終えて (2)

          *  へぇえ。そうなんだ?  そういうつもりだったんだ?  いいよ。別…

お別れの会を終えて (3)

          *  頭をあげて。  お願いだから、そんなことしないでよ。  みっとも…