おぢに負けた話 -後編-
どーも、エリダメです。
<前回のあらすじ>
ヘソピしてるギャルと付き合った。
↓中編リンク↓
おぢに負けた話 -中編-|エリダメ (note.com)
そんなこんなで付き合い始めたのだが、何故か水曜だけ決まって連絡がつかない。今思うと付き合う前からその現象はよく起きていた。
パターンとしては「ごめん、寝ちゃってたー」か「地元の祭りの集まりでー」のどちらかであった。
カナは1年に一度の地元の祭りに命をかける系女子で、その集まりがどうやら定期的にあるとは聞いていた。流石ギャル(偏見)
まぁ水曜以外は毎日メールやり取りしているし、週末も普通に遊んでいる。それ以外におかしなことは何もなかった。
だが、事件は起きた。
ある週末、遊びに行ってそのままホテルに泊まったときのことだった。
カナが風呂入っているときに電話がなった。
恐る恐る見てしまった。男の名前だった。心拍数が高くなるのがわかる。まぁでも友達かなんかだろ、自分に言い聞かせていた。
電話が切れた。そして中をのぞいてしまった。当時はまだガラケー。カナのパスワードは知っていた。(「1234」で開いてたの見たことあったからw)
人の携帯なんて見るもんじゃない。その時、強く学んだ。
「早く会いたいなー」
「一番好きなのはカナだよー」
「ツライ思いさせてごめんね」
その男からのメッセージである。明らかにおかしい。動揺で呼吸を忘れそうになる。そうこうしているうちにカナが風呂から出てくる音がした。
ヤバい!
とりあえず携帯を元の位置に戻した。冷静を装う。
どうするべきか…。するとカナが携帯を手にした。そのタイミングで言った。
エ「なんか電話かかってきてたよー」
カ「え、誰だろ」
ちょっと詰まったあとに追い討ちで言った。
エ「ってかごめん…見ちゃった…」
カ「何を?」
エ「メールとか」
カ「え…最低…」
エ「うん…」
お、これは携帯を見たことに対してブチ切れて、見られた内容に関しては勢いで誤魔化すやつっすか?
…と思ったが、予想外に潔かった。
カ「なら仕方ないね」
エ「あ、言い訳とかないんだ」
カ「だって見たんでしょ?」
エ「うん…。ってか相手既婚者じゃない?」
ストレートに聞いた。空気が止まる。そしたらカナが泣きだした。泣きたいのはこっちなのに。
そこから落ち着くのを待って、話を聞いた。
相手は既婚者で地元の祭りのイベントで一緒になる昔から知ってる人らしい。ある時、お酒を飲んだときに身体の関係をもってから、ずるずる関係が続いているとのこと。毎週水曜日は出張という嘘ルールを家庭に伝えているようで、カナとは毎週水曜日に泊まりで会う決まりにしてたようだった。そして、その祭りにはその奥さんと子供も参加してるとか言っていた。マジ狂ってんな。
そんな関係が半年ぐらい続いており、心の中ではこんなのダメだ!と思い、終わらせようとはずっとしてたらしい。その状態のときにA子に「彼氏作らないの?」と聞かれたため、紹介して欲しいと言い、それで知り合ったのがワイだった。
カ「本当にゴメンなさい…でも一緒にいて楽しかった…別れたくはない…」
エ「いや、でもそんな不倫を続けるなら無理だよ。完全に切らないなら別れる。」
カ「ごめんなさい…」
エ「ん?」
カ「ごめんなさい…」
あー、この子は多分切れずにズルズル続けていくな…現にワイと付き合い始めても切れてないんだし。今も全然会話にならないし。
エ「どーするの?もう完全に会わないって話じゃないと納得できんよ」
カ「会わないのは無理だと思う…」
エ「そっか。なら俺は無理だ。終わりだね。家まで送ってくよ」
おぢに敗北した瞬間である。
ホテルをあとにして、家まで送っていった。車乗った瞬間にカナやんの曲が流れだした。すぐ消した。隣にいた偽カナはずっと鼻水すすってた。近場のホテルだったので、家の前まではすぐに着いた。
エ「それじゃ、じゃあね」
カ「うん…。一個だけいい?」
エ「なに?」
カ「このことA子ちゃんに言う?」
エ「え、まぁ特に言うつもりはないけど…」
カ「言わないで欲しい!」
エ「あ、はい」(結構ドン引きしてる)
カ「ありがとう、じゃぁね」
バンッ!
結構強めにドアを閉め、カナは去っていった。
帰り道、音楽をONにした。
「会えない時間にも愛しすぎて~♪」
それまで張り詰めてたものが切れて、半分泣きながら帰った。真夜中の高速道路を飛ばすことはなく、普通に安全運転で帰った。
<後日談>
A子から連絡があった。
A「なんか別れたらしいね。なんかごめんね。」
別れた理由は言わなかったし、深くも聞いてこなかった。約束通り、カナが不倫していることはA子にも言わなかった。
エ「そうなんだよ!合コン開いて!」
A「また?まぁ集めれないこともないとは思うけど…」
そうして、また合コン三昧の日々に戻るのであった。
<もっと後日談>
もうそんなことがあったことすらも忘れるぐらい年月が経ったある日、なんとその子がインスタのオススメ(多分、A子の繋がりから)に出てきた。
結婚式の花嫁姿の写真をあげていた。
あ、結婚してるんや…。
あの後、その不倫相手とはどうなって終わったんだろうな…。
そんなことを思いつつ、彼女の幸せを願うのであった。
~おしまい〜
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