108 ルーキーとの出会いで、初めて自分の気持ちを共感してもらえた気がした2月
5年前の今日、僕は東京にいました。東京で井上太智さんの実践(探究理科)にはじめて触れ、翌日は館野峻さんの「絵本でなかよし大作せん」を見ていました。2月は僕にとって大事な時期なようで、一生分のやる気と情熱をもらえた米田真琴さんと出会ったのも、そういえば2月でした。
今日はそれらと同じくらいの素敵な出会いができた気がします。初任地を僕と同じ場所で働く新卒4年目の女性教員です。
日本全国たくさんの学校が校内研修の運用に課題を感じ、研修部が次年度について提案する場で「みんなでやる意味なんてあるのか?」という声が出るほど校内研修は機能不全に陥っています。そんな中、こんなにも素敵な授業リフレクションをしていることに衝撃を受けました。
・子ども全員の振り返りをしている。
・学びの様子を観察している。子どものつぶやきとその前後の様子を記憶できていることは、とてもすごい。普通はできない、覚えていない、言語化できないなのに。
・どうしてその子がわからなかったのか、おのおのの分析を持ち寄って、その解像度を高めている。他教科での様子も含めて、まるでケース会議のような対話がされていること。
・「困っていてフリーズしているのか考えて止まっているのか、見た目では分からないことが多いですよね」という話題がとても印象的だった。普通の事後研では、まず出てこないので。
ZOOM越しでも、こんなにも素敵な学校であることを感じ取れるのですから、きっと実際に身体を通していたら・・・と考えると、本当に良い学校だなと思います。
教員になってそんなに時間が経っていない方が多いにも関わらず(僕がその学校にいるときは平均年齢27歳でした)、教師の力量形成がちゃんとできる集団になっていて、学校がちゃんと学校しているように見えました。
「なぜ、そんなにも『変われる』のですか?」と聞いたところ「なんでなんですかね?」と涼しい顔で返答してくれました。
そっか、自覚できていないんだな。不思議。
しかし、何人かの先生が後天的に身についたことだとおしゃっていたのが印象的でした。
「この学校に勤務してからできるようになった。考えるベクトルがまったく逆なので。」
そう、おっしゃっていました。
研修を終えて、自分の教員歴を数えていたのですが、もうこんなにも時間が経過してしまったのか・・・と自分の不甲斐なさと直面し、挫折感でいっぱいでした。でも、痛みに耐えながらまた頑張ろうって思える気力を、今日はもらえた気がします。