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ゾウの村 ランブル日記

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ゾウの村の住人、Tomokoの記事。研究のこと、ゾウの村での調査、日々の暮らしのことなどについて書いた記事のマガジン。
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#失業ゾウ

失業ゾウ紹介プロジェクト完結についてのご報告

こんにちは、ゾウの村の住人です。 2023年の年末からゾウの村ではインフルエンザと新型コロナウイルスが大流行しました。 毎日異なるゾウとゾウ使いの家で早朝から夜まで過ごしていたtomokoはコロナに感染したようで、熱や息苦しさが二月上旬まで続きました。いまも後遺症があります。みなさんもどうかお気をつけください。 失業ゾウ紹介プロジェクト完結についての報告 さて、このnoteでは、失業ゾウ支援活動の一環として、失業ゾウと、失業はしていないけれども収入のないゾウ、そしてこの間

ご支援方法について

こんにちは、ゾウの村の住人です! 東京新聞での失業ゾウに関する記事の掲載、及びNHKでの失業ゾウとその支援についての特集の放送以降、有り難いことに失業ゾウ実態調査・支援チーム及びTomoko(大石友子)への支援方法についてのお問い合わせが増えております。 これまでに、複数の記事で失業ゾウの支援方法については紹介してきましたし、noteのサポート機能を通じたご支援も頂いておりますが、この記事ではチームを通した失業ゾウ支援とTomoko個人への「支援方法」と「手順」を具体的に紹

NHKにて失業ゾウの特集が放送されました | ゾウの村ランブル日記 by tomoko

こんにちは、11月が寝る間もなく一瞬で過ぎ去ったように感じているtomokoです。 先日、この一年の失業ゾウ実態調査・支援チームの活動を振り返る記事を投稿しました。 これまでに様々な媒体で失業ゾウと私たちの支援活動を紹介していただきました。みなさま、本当に丁寧に事実確認をした上で、失業ゾウたちの支援につながることを願って記事や動画、番組を作成してくださりました。いまも感謝の気持ちでいっぱいです。 東京新聞の記事の内容は、オンライン記事で読むことが出来るようになっています

失業ゾウ支援チームのこの一年 | ゾウの村ランブル日記 by tomoko

2020年以降、コロナ禍で失業した多数のゾウとゾウ使いがスリン県とブリラム県に戻ってきたことを受けて、失業ゾウ実態調査・支援チームとして約一年半活動をしてきました。また、このnoteで日本の方々へ向けて、失業ゾウのソーシャルメディアのチャンネルやページの紹介を始めてから、約一年が経ちました。 あと少しで、私たちが聞き取り式のアンケート調査を行った際に約束した失業ゾウ(当時)のチャンネルやページの紹介も完了します。 失業ゾウのゾウ使い数名からは、「日本人がライブ配信を見にき

失業ゾウのタローのための支援記事

2023年9月21日に、東京新聞に失業ゾウの記事を掲載頂きました。 タイのスリン県及びブリラム県には、コロナ禍で失業して以降、失業状態が続きながらも、なんとか日々の暮らしをつないでいる失業ゾウとゾウ使いがいまもいます。 いまも「失業ゾウ」として区分されているゾウとゾウ使いには、大きくわけると二つのグループがあります。 一つ目は、YouTubeなどのソーシャルメディアを通じて十分な収入を得ることが出来ている「起業家タイプ」。彼らは、コンテンツの作成・配信やライブ配信を行うこ

有料
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東京新聞にて失業ゾウの記事が掲載 | ゾウの村ランブル日記 by Tomoko

こんにちは、tomokoです。今日は、先日の大物ゲスト来訪に引き続き比較的ビッグなニュースです。 なんと、本日9月21日(木)発行の東京新聞でタイ東北部スリン県の失業ゾウに関する記事を掲載頂きました! 日本タイ学会での発表をきっかけに、東京新聞さまより取材頂き、丁寧に確認などを行って頂いた上で、本日の掲載に至りました。 お話を頂いたK様、何度もやりとりをさせて頂いたA様に心より感謝しております。 記事そもものを掲載することは出来ないので、ぜひ東京新聞の販売区内にお住まい

いま、ゾウたちのために私たちが出来ること | スリン・ブリラムの失業ゾウ

サワディカー、ゾウの村の住人です! 先日、高校生向けにゾウの村での私の研究と実践についてお話しをさせて頂く機会がありました。その中で、私の調査地であるタイ東北部スリン県・ブリラム県に暮らす、まさにいま困難な状況にある失業ゾウやそのゾウ使いたちのために何が出来るのかを高校生と一緒に考えました。 今日はその内容の一部をみなさんと共有したいと思います。 失業ゾウとはどのようなゾウなのかは、以下の記事で紹介しています。 なぜ失業ゾウを支援しなければならないのか? アジアゾウは、

学会発表 | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

こんにちは、日本は暑い日が続いていますね。 私はここ三週間くらい、世界が回る系のめまいが再発しており、湿気と低気圧によるダメージも相まって、しんどい日が続いています。 そんな中、先週末の某学会でコロナ禍のタイの失業ゾウに関する発表をしてきました。 スリン県・ブリラム県失業ゾウ実態調査によるアンケートデータを用いた研究成果の発表はこれがはじめてになります。 内容としては、コロナを契機として変遷したタイの飼育ゾウのケアを関係論的に捉えようとしたものになります。 アンケート結果

活動紹介カードを作ってみた | ゾウの村ランブル日記 by tomoko

こんにちは、tomokoです。 一時帰国にあわせて、このnoteや現地の失業ゾウ実態調査・支援チームの活動を紹介するカードを作ってみました。 私が参加する学会やイベントなどで絶賛(?)配布中です。 こんなことをしていると、よく「支援金」はいくら集まったのか、支援金で「何を」したいのかということを(特に日本の方々から)きかれます。ですが、私たち失業ゾウ実態調査・支援チームは「支援金」を集めることや、その「支援金」を使って何かをすることのみを目指してこのnoteの運営や、カー

再び出稼ぎに出るゾウたちと失業ゾウ支援 | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

このnoteでは、タイ東北部スリン県及びブリラム県のコロナ禍における失業ゾウの支援を一つの目的として運営しています。 特に、失業ゾウのソーシャルメディア上のライブ配信や動画の視聴と投げ銭機能を使った応援を広げるために、彼らのYouTubeチャンネルやFacebookページなどの紹介を行っています。 昨年春に日本の方と共同で調査・支援プロジェクトを立ち上げて、準備を開始してから、もうすぐ一年が立とうとしています。また、私が現地で調査・支援チームを立ち上げてからは、八ヶ月ちょっ

失業ゾウへの支援実施報告(2022年)

こんにちは!スリン県・ブリラム県失業ゾウ実態調査・支援チームから報告です。 昨年、私たちのnoteで4件合計2,000円の失業ゾウ支援へのサポートを頂きました。ここから、note決済手数料とnoteのプラットフォーム利用料、noteの振込手数料が引かれ、現地通貨で約330バーツをチームで受け取りました。 こちらの支援金を使用して、失業してスリン県に戻ってきたディーさん(仮名)のゾウの食糧購入の支援を行いました。 ディーさんのゾウは、スリン県に戻ってきてから体調不良で長期

タイ東北部スリン県・ブリラム県の失業ゾウのこと

タイには多くのゾウがいる。 人々とゾウのかかわりがどのようなもので、いかなる歴史を紡ぎ出してきたのかは、地域やエスニック集団ごとに大きく異なる。 例えば、林業に従事する南タイのゾウ、エレファント・キャンプで働く北タイのゾウ、観光地や故郷であるゾウの村で働く東北タイのゾウ、そして縮小する森林地帯で暮らす野生ゾウたち。それぞれがゾウ使いや近隣に暮らす住民などと多様な関係を築いている。 私が調査を行っているのは、東北部スリン県およびブリラム県の県境にある「ゾウの村」と呼ばれる地域

ゾウの村に暮らして | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

タイ東北部スリン県の「ゾウの村」の住人、Tomokoです。 私がこの地域に暮らす人々と知り合って早16年。高校生の時にスタディツアーでこの地域を訪問してから、人生の半分くらいの時間を彼らと過ごしてきたことになります。 現在、私はここでクアイの人々とゾウの関わりについて文化人類学の視座から研究を行っています。 スリンと言えば、タイ三大祭りの一つである象祭り(Surin Elephant Round-up)が行われることで知られています。 例年11月の第三週目に行われるこの象