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ゾウの村 ランブル日記

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ゾウの村の住人、Tomokoの記事。研究のこと、ゾウの村での調査、日々の暮らしのことなどについて書いた記事のマガジン。
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#スリン県

2023年スリン象祭り | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

サワディカー、tomokoです! この記事では、今年(2023年)のスリン象祭りの情報を書いていきたいと思います。※2023年11月17日更新 私は今年も象祭りの運営に関わるプロジェクトでの調査を続けているので、裏方でスタッフやゾウ、ゾウ使いたちと過ごす予定です。 昨年も象祭りの記事をアップしているので、ぜひそちらもご覧ください。 ぜひ象祭りのこと、スリン県のゾウたちのことを知っていただけたら嬉しいです! 1. スリン象祭りとは スリン象祭りは、タイ東北部スリン県で毎

いま、ゾウたちのために私たちが出来ること | スリン・ブリラムの失業ゾウ

サワディカー、ゾウの村の住人です! 先日、高校生向けにゾウの村での私の研究と実践についてお話しをさせて頂く機会がありました。その中で、私の調査地であるタイ東北部スリン県・ブリラム県に暮らす、まさにいま困難な状況にある失業ゾウやそのゾウ使いたちのために何が出来るのかを高校生と一緒に考えました。 今日はその内容の一部をみなさんと共有したいと思います。 失業ゾウとはどのようなゾウなのかは、以下の記事で紹介しています。 なぜ失業ゾウを支援しなければならないのか? アジアゾウは、

再び出稼ぎに出るゾウたちと失業ゾウ支援 | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

このnoteでは、タイ東北部スリン県及びブリラム県のコロナ禍における失業ゾウの支援を一つの目的として運営しています。 特に、失業ゾウのソーシャルメディア上のライブ配信や動画の視聴と投げ銭機能を使った応援を広げるために、彼らのYouTubeチャンネルやFacebookページなどの紹介を行っています。 昨年春に日本の方と共同で調査・支援プロジェクトを立ち上げて、準備を開始してから、もうすぐ一年が立とうとしています。また、私が現地で調査・支援チームを立ち上げてからは、八ヶ月ちょっ

失業ゾウへの支援実施報告(2022年)

こんにちは!スリン県・ブリラム県失業ゾウ実態調査・支援チームから報告です。 昨年、私たちのnoteで4件合計2,000円の失業ゾウ支援へのサポートを頂きました。ここから、note決済手数料とnoteのプラットフォーム利用料、noteの振込手数料が引かれ、現地通貨で約330バーツをチームで受け取りました。 こちらの支援金を使用して、失業してスリン県に戻ってきたディーさん(仮名)のゾウの食糧購入の支援を行いました。 ディーさんのゾウは、スリン県に戻ってきてから体調不良で長期

タイ東北部ゾウ使いの家でのホームステイ<バーン・チャーン・ハイ> | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

サワディカー、ゾウの村の住人です! 先日開催されたスリン象祭りは、国外からの観光客も多く、コロナ前のように大盛況でした。 さて、象祭りはスリン市街地で開催されましたが、以前ご紹介したように、スリンのゾウたちは本来「ゾウの村」と呼ばれる地域で暮らしています。 コロナ前、この地域ではタイ国政府観光庁などによって、地域ビジネスとして「ホームステイ」が推進されてきました。 パンデミックの影響で、活動を継続することが出来ない状況が長く続きましたが、今年の夏頃から徐々にゲストの受け入れ

スリン象祭り | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

サワディカー! 今年もこの季節がやってきました!そう!スリン象祭り(Surin Elephant Round-up)の季節です! スリン象祭りは、日本人の間ではタイ三大祭りの一つとして知られています。 1960年に第一回スリン象祭りが開催され、その後、主催者は何度か変わっていますが、現在まで毎年多くのスリン県内に暮らすゾウたちが参加しています。 例年11月の第三週目の土日にメインのエレファント・ショーが行わています。 エレファント・ショーの前日には、市街地にゾウを迎えるた

タイ東北部スリン県・ブリラム県の失業ゾウのこと

タイには多くのゾウがいる。 人々とゾウのかかわりがどのようなもので、いかなる歴史を紡ぎ出してきたのかは、地域やエスニック集団ごとに大きく異なる。 例えば、林業に従事する南タイのゾウ、エレファント・キャンプで働く北タイのゾウ、観光地や故郷であるゾウの村で働く東北タイのゾウ、そして縮小する森林地帯で暮らす野生ゾウたち。それぞれがゾウ使いや近隣に暮らす住民などと多様な関係を築いている。 私が調査を行っているのは、東北部スリン県およびブリラム県の県境にある「ゾウの村」と呼ばれる地域

ゾウの村に暮らして | ゾウの村 ランブル日記 by Tomoko

タイ東北部スリン県の「ゾウの村」の住人、Tomokoです。 私がこの地域に暮らす人々と知り合って早16年。高校生の時にスタディツアーでこの地域を訪問してから、人生の半分くらいの時間を彼らと過ごしてきたことになります。 現在、私はここでクアイの人々とゾウの関わりについて文化人類学の視座から研究を行っています。 スリンと言えば、タイ三大祭りの一つである象祭り(Surin Elephant Round-up)が行われることで知られています。 例年11月の第三週目に行われるこの象