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あらゆる卑怯な手を使って、デモンズソウル、ダークソウル、エルデンリングを、レベル1でクリアした時の話





フロムソフトウェアについて

僕がフロムソフトウェアという会社の存在を知ったのは、1995年のことでした。当時、僕は17歳だったのですが、「キングスフィールド2」というゲームが雑誌で高い評価を受けていたので遊んでみることにしたのです。3Dのポリゴンで構築されたアクションRPGのゲームはまだ非常にめずらしく、暗くてじめじめした雰囲気が異様でした。クリアはできませんでした。3D酔いがすさまじかったのと、途中にいるハエトリグサのような雑魚敵が気持ち悪くて挫折しました。心が折れる、という貴重な体験をありがとうございます。

その後、「アーマードコア」の1と2、「エコーナイト」も発売直後にプレイしたのですが、特に思い出深かったのは1998年の「シャドウタワー」です。「キングスフィールド」を思わせるダークファンタジー系の世界観なのですが、最初から最後までずっと薄暗いダンジョンの中が舞台という陰気なゲームでした。陰々滅々としながらプレイしました。だれが買うねんこんなゲームと思いました。おぼろげな記憶なのですが、アイテムや敵が有限というシステムで、慎重にプレイしなければ詰んでしまう鬼畜なゲームだったかと思います。過去の全てのゲーム体験の中でも最高にひりひりした時間でした。3D酔いと戦いながら、なんとかクリアできました。最高のゲームだと思います

それから時は流れ、いつのまにかフロムソフトウェアは世界的なゲーム開発会社になっていました。おどろきです。マニアックな作品を作っている会社、というイメージでした。「キングスフィールド2」を遊んでいた三十年前の自分に教えても絶対に信じないでしょう。今回、フロムソフトウェアが世に送り出したいくつかのゲームについて、レベル1縛りという遊び方にチャレンジしてみたので、その記録を残しておこうと思います。

midjourneyで作ってみた「キングスフィールド2」のイメージ画像
クッソ気持ち悪いハエトリクサの思い出

レベル1縛りとは?


レベル1縛りプレイというのは、敵を倒して経験値を得ても、キャラクターのレベルを上げずにプレイし続けるという試みです。SL1縛りというのが正確な呼び方かもしれませんが、今回はレベル1縛りという呼び方で統一させていただきます。普通のプレイに飽きてしまったゲーマーたちが試みる遊び方というイメージです。YouTubeなどでゲームのうまい人たちがこういう縛りプレイをしているのを見かけます。でも、僕は別にアクションゲームがうまいわけではありません。平均的な腕前です。四十代半ばという年齢的なものもあり反応速度はむしろゴミです。だからこそ興味深いと思いませんか。そんなゲームの腕前で、レベル1でクリアなんてできるの? と。

ちなみに、レベル1縛りにもいろいろなルールがあるらしく、僕が挑戦したのは緩い縛りになっております。縛っているのはレベル上げとオンラインでの他プレイヤー召喚のみ。武器の強化やNPC召喚、ソウル稼ぎのバグ技などは縛っていません。毒などのからめ手をつかいまくってボスを乗り越えました。この記事は、そういう弱者の戦い方の記録なのです。



「ダークソウル3」編


まず最初にレベル1縛りを試みたのは「ダークソウル3」でした。当時はコロナ禍で軽く鬱状態で暮らしていたのをおぼえています。「ダークソウル3」の一週目をクリアしては、データを消してキャラメイキングにもどり、別の素性でまた一週目を遊ぶというのを、何十回も繰り返していました。そのうちに、自分の人生と、死に戻りしている主人公が重なって見えるようになり、自分の精神は病みはじめているのではないかと心配になったのをおぼえています。

自分はプロゲーマーでもなんでもなかったので、レベル1縛りなどという遊び方の存在は知っていても、チャレンジしようなどと思ったことはありません。そのような縛りプレイは神々の戯れだと感じていたのです。しかしある時ふと、できるだけレベルを上げずにプレイしたらどこまで行けるだろう、と思いついて遊んでみたわけです。結果、30レベル程度でエンディングにたどり着きました。おどろきました。それまで普通に遊んでいた時は、80〜100レベルくらいでようやくラスボスを倒せていたのに。

普通に遊んでいる時よりも50レベル以上も低いのに、なんでクリアできたのだろう? と不思議でした。しかも、難易度はそれほど変わらないように感じました。そして、もうすこしがんばったらレベル1でもクリアできるんじゃないのか? などと思ってしまったわけです。

もうそろそろ、「ダークソウル3」を卒業しよう。このゲームばかり何十回も遊んでいたら気が狂う。そう感じていた僕は、レベル1縛りを卒業試験のつもりで挑戦してみることにしたのです。

レベル1縛りのスタートです

素性は「持たざる者」。
初期状態でレベルが1なのは、この素性だけなので、選択肢は他にありません。全能力値が10なので、筋力10、技量10の範囲内で所持できる武器しか使えないことになります。しかし、本作においてはロングソードやブロードソードが非常に強いため、何とかなるのではないかと思っていました。道中の敵は基本的にスルーしながら、ブロードソードを粗製派生にして松脂を塗ってボスを乗り切るというのが基本のスタイルでした。盾はカタリナのピアスシールドを使いました。カタリナに変装したパッチを毒殺して拾いました。ピアスシールドは軽いし普通の鉱石で強化できて受け値が大盾なみになるのでありがたいのです。

ところで、「ダークソウル3」のレベル1縛りの成否を決定するのは、踊り子を倒せるかどうかなんだろうなと思っていました(踊り子というのは、中盤あたりにいるめっちゃ強いボスです)。踊り子を倒せずに詰むという可能性が一番高いのではないかと危惧していたわけです。逆に、踊り子を乗り越えることができたなら、その先のボスを何体か倒した後、「虜囚の鎖」という指輪が手に入るので、ずっと楽になるはずでした。「虜囚の鎖」は、生命力+5・持久力+5・体力+5という、つけるだけでレベルが15も上がったのと変わらない効果があるのです。レベル1縛りでは必須のアイテムです。

というわけで、踊り子の弱点である闇属性を強化するアイテムを揃えながら道中の攻略を進めました。具体的には、イルシールの地下牢でミミックが持っている「闇の奇手の指輪」とかそういう奴です。闇派生の武器を作ったりもしました。イルシールへ行くまでに、覇王ウォルニールを倒さなくてはいけませんが、これは毒の霧で対処しました。ボスが起動する前に、毒の霧で毒ダメージを与え続けることで、二十分くらいかかりますが、ノーダメージで倒せるのです。姑息な手段だという自覚はありますが、修正されていないということはフロムソフトウェアがむしろこの倒し方を推奨しているような気がしてなりません。このように、あの手この手の卑怯な手段を用いてレベル1で乗り切るというのがこの記事のコンセプトです。

余談ですが、「ダークソウル3」はマップ等がコンパクトにまとまっていて、何周でも気軽にやりたくなるゲームだと思います。特に僕が好きなのは、超序盤の火継ぎの祭祀場に到着してすぐの場所にある、木の根っこを利用して屋根にジャンプして上るショートカットです。ゲームをはじめて十分くらいの場所です。あのジャンプをうまくできるかどうか、というのをやりたくて、今でも「ダークソウル3」を起動したくなります。

木の根っこからジャンプする騎士
その先に貴重なアイテムが落ちている

踊り子は二時間ほど苦戦したものの、何とかレベル1で倒すことができました。それ以降、雑魚の攻撃を一回でも喰らえば即死するようなステージを乗り越えながら、何とか英雄グンダもパリィで倒すことができました。「虜囚の鎖」の入手もありがたかったのですが、信仰を上げる指輪がその辺りで入手できるので、「惜別の涙」が使えるようになったはずです。消費FPだったか、スロット数の関係で、何か別の指輪を装備しなくてはならなかった気がしますが。

双王子などのボスも無事に乗り越えられたのは、使用していたブロードソードの火力が非常に高かったおかげだと思います。「ダークソウル3」のレベル1縛りでは、武器の火力で困った場面がほとんどなかった気がします。しかし、ラスボスはさすがに何時間もかかりました。浮遊する魔法の球を一発でもくらうと瀕死あるいは即死になるのが痛かったです。勝因は、ピアスシールドを最大強化していたことでした。ゲームがうまい人は盾を使わずにクリアできるのでしょうが、自分にはとても無理です。四十代の反応速度ではローリングですべての攻撃を避けることなんかできません。しかし、ピアスシールドを最大強化した時の受け値の高さのおかげで、ラスボスの槍の突進を受け切れることができました。あのすさまじい攻撃をよく受け切れたなと、ちょっと感動しました。そのような経緯で、何とか「ダークソウル3」のレベル1縛りに成功したのでした。

まとめ
「ダークソウル3」は、ロングソードやブロードソードが非常に優秀なので、レベル1縛りでもさくさく進むことができました。途中のボスは、弱点の属性をついたり、パリィが有効だったりすることで、レベル1でも対処できるように工夫がされていたように思います。ゲーム内の知識を総動員して事前準備をしておくと大丈夫でした。しかし、ラスボスは真っ向勝負を挑まなくてはなりませんでした。一発でも被弾すれば即死するような状況で、盾の存在がありがたかったです。

ダークソウル3クリア直後の光景
記念にステータス画面を撮影しておきました





「ダークソウル1」編


「ダークソウル3」のレベル1縛りを終えた時に感じたのは、この遊び方はプロゲーマーだけの特別なものではない、というものでした。僕のような平均的な腕前のプレイヤーでも、ゲーム内の様々なアイテムの位置、敵の弱点属性、システムの仕組みなどを把握しておくことで、想像以上に有利に事を運べるようにデザインされているなと思ったわけです。例えば普通のRPGの場合、キャラクターのレベルが強さに大きく関わってきますが、ソウルシリーズではそうじゃないのでしょう。

逆に言うとソウルシリーズの場合、キャラクターのレベルをどんなに上げても、ゲームの難しさはそれほど変わらない、と考えるべきなのかもしれません。ソウルシリーズが高難易度だと言われているのは、そういう理由があるのかもしれないですね。

じゃあ、何のためにキャラクターのレベルが存在するのか。それは、ステータスを上昇させることで、装備できる武器の種類が増えるという点につきます。ソウルシリーズにおける真の主人公とは、武器なのかもしれません。武器の強化(レベル上げ)こそが、他のRPGにおけるキャラクターのレベル上げと同じ意味合いを持っているのでしょう。

というわけで、「ダークソウル3」を無事に卒業できた僕は、ついでに「ダークソウル1」のレベル1縛りもやってみることにしました。ちなみにリマスター版です。何となくこの時は惰性でやっていたというか、バグ技でソウルを増やしてさっくりと遊んでみるか、という気軽な雰囲気でやっていました。そんなの反則だ! と怒る人もいるかもしれませんが、まったくその通りというしかありません。

具体的にどんな卑怯な手をつかったのかというと、木の矢を999本購入して捨てると見せかけて・・・あれやこれや工夫をすると、いつのまにか莫大なソウルを得られてしまうのです。序盤で莫大なソウルを入手した僕は、鍛冶屋アンドレイからアルトリウスの紋章を購入し、黒い森の庭で石の鎧などの石装備一式を宝箱から手に入れることができました。それを着て重装備でボスと戦えば、序盤は死ぬことが滅多にありません。山羊頭のデーモンと犬たちもあっさりいけました。また、莫大なソウルを利用して呪術を買いあさり、強化しまくることで、ゲーム後半までは何の問題もなくたどり着けました。


大勢のプレイヤーのトラウマとなった宝箱


「ダークソウル1」が優れているのは、ゲーム内の知識を持っていれば、ストレスフリーでさくさくと進めることです。難しいポイントもあったのですが、石の装備を身に付けていれば、ほとんどの場合は大丈夫でした。

しかし、四人の公王では何時間も勝てませんでした。装備を変更したり、武器を変えたりしたのですが、なかなか倒せません。四人の公王と戦う時、指輪のスロットをひとつ消費してしまうことが、レベル1縛りにおいては思いの外、大きかったようです。本作は指輪のスロットが2つだけなんです。四人の公王と戦うには片方のスロットに「アルトリウルの契約」を装備しておかなくてはならないので、貴重な指輪枠がひとつ潰れてしまうというわけです。

ちなみにもう一方のスロットには「寵愛の指輪」をつけていました。こちらは、一度、外してしまうと壊れてしまうという指輪なんです。そのかわりに体力などの能力値がいろいろと上昇するという、レベル1縛りにおける要とも言える装備でした。しかし、四人の公王になかなか勝てなかったので、魔法カット率をあげるために「寵愛の指輪」を外すことにしました。苦渋の決断でした。「寵愛の指輪」を外したら、ゲームが詰んでしまうんじゃないかと本気で思っていましたから。でも、こういう判断に迫られているぎりぎり状態の時が、一番、楽しかったです。

結論になってしまいますが、何とかクリアはできました。ラスボスはパリィを使えば勝てるという特殊な仕様になっているので、「寵愛の指輪」の必要性が薄かったのかもしれません。ラスボスのパリィについて研究したプレイ動画がYouTubeにあるので、それを参考にパリィの訓練をして卒業させていただきました。それにしても、ラスボスがパリィで倒せるという仕様は、何か運命的なものを感じて、とても良いと思います。


鍛冶屋で購入した999本の木の矢を捨てるふりをして
設定で輝度変更の画面を表示させるプレイヤー


まとめ
「ダークソウル1」のレベル1縛りは、潤沢なソウルがある場合、比較的、さくさく進行できるようです。呪術の火の強化と、石の装備の入手が決め手となりました。指輪のスロットが2つしかないため、どの場面でどんな指輪をはめておくのか、吟味する必要がありそうです。「寵愛の指輪」の外すと壊れてしまうという仕様が、レベル1縛りにおいて、いい感じのスパイスになっていて良かったです。


ダークソウル1クリア直後
なぜこの装備だったのかおぼえていません
エンディング時のステータス
記念にステータスを撮影するのが恒例になっていました





「ダークソウル2」編


「ダークソウル1&3」をレベル1縛りでプレイしてみたわけですが、「ダークソウル2」に関してもやるべきかどうかは悩んでいました。シリーズコンプリートを達成すれば友人に自慢できるかもしれないとは思うのですが、「ダークソウル2」はディレクターが別の方なのでレベル1でクリアできるような設計になっていない可能性もありますし、そもそも自慢できるような友人もいないし。

一応、チャレンジだけしてみて、途中で詰んだらそこで辞めればいいかという気持ちでまずはやってみました。結果、一日で挫折してしまいました。ゲームの仕様が他のシリーズ作品と変わっており、その関係で雑魚をスルーして駆け抜けるというやり方がうまくできなかったからです。例えば、扉を開けて進むような場所でも、これまでなら扉を開けている間は攻撃を受けない仕様でしたが、「ダークソウル2」の場合は攻撃をくらってしまい、扉を開ける行動がキャンセルされてしまうのです。大人数の雑魚に囲まれて死んでしまうという事態になり、自分の腕前では無理だ、となったわけです。ちなみに、本作をレベル1縛りで軽々とクリアしているプレイヤーはたくさんいます。本作のレベル1クリアは決して不可能ではないのです。

ちなみに、「ダークソウル2」というゲームは、シリーズファンの間では評価が分かれている作品です。問題作とされています。しかし僕は昔からこの作品が嫌いではありません。「デモンズソウル」「ダークソウル1」という流れを経た上で、これまでと異なるディレクター、新しいチームでもソウルシリーズを作り続けることは可能なのだろうかという、フロムソフトウェアの実験だったのではないかと思っています。会社の発展に必要な挑戦だったのではないでしょうか。数々の仕様変更も冒険心があって素敵です。たとえ扉や霧前で攻撃をくらって雑魚に囲まれてぼこぼこにされても感謝の念しかありません。DLCの出来も素晴らしいです。

さて、一度は挫折した「ダークソウル2」のレベル1縛りですが、しばらく放置した後、すこし考え方を変えて再チャレンジをすることにしました。前回は雑魚敵が多すぎて切り抜けられずに諦めてしまったわけですが、「ダークソウル2」の特殊な仕様を利用すれば安全に行けるかもしれないと考え直したのです。本作では、同じ雑魚敵を十回ほど倒すと、もうマップ上に出現しなくなる(枯れる)というシステムが採用されているのです。つまり、邪魔な敵は何回も倒しているうちに消えてしまい、安全に移動できるようになるわけです。地道な作業になりますが、やってみることにしました。

素性は持たざる者。
初期レベルが1なのはこの素性だけなので選択肢はありません。すべての能力値が6であり、今回はロングソードさえ持つことはできません。メインの武器は「折れた直剣」というあきらかなゴミ。他のレベル1縛りと比較して圧倒的に心もとない装備でした。

結論から言うと、敵を枯らしながら一歩ずつ前進するというやり方で、僕は本作のレベル1縛りを終えました。膨大な時間を使いましたが楽しかったです。ネズミの王の尖兵を倒すのが特に大変でした。しかし、その結果もらえるソウルから作れる「猛毒の霧」という呪術が、敵を効率良く枯らすのに有効でした。「溶鉄城」も「アマナの祭壇」も猛毒ですべての敵を枯らして何とか無事に通り抜けられた印象です。


呪術の火をとる前に隠れ港から出港してしまい途方にくれるプレイヤー


ところで、本作の仕様変更の中に、【防具の装備にも必要な能力値がある】というものがありました。この仕様がとにかくつらかったです。「ダークソウル1」では石装備を序盤から身に付けて難所を切り抜けることができましたが、本作の場合、重たい防具を装備するにはそれなりの筋力値が必要なのです。がりがりの貧弱なレベル1では頑丈な重たい装備を身に付けられないわけです。しかし、鍛冶屋で防具を強化できるという仕様が残っていたおかげで、何とか生き残ることができました。得たソウルをレベル上げに使わないかわりに、しっかりと防具の強化に使って生き延びました。

自分の勝手なイメージですが、「ダークソウル2」には重機や戦車を操縦するような魅力があります。初期ステータスでローリングの性能が悪いため、キャラクターが他のシリーズ作よりも鈍重で重たい印象があるのですが、いつしか工事現場の重機を操縦しているようなおもしろみが感じられてきます。タンクの楽しみ方というか。しっかりと防具を強化して身を固めるというのは、「ダークソウル2」のシステムのあり方に合致しているように思いました。

また、本作には、ステータスをアップさせる防具などの装備品がいくつかあります。だけどそういう防具は守りが貧弱だったりして、ステータス上昇をとるか、防御力をとるかという選択に悩みました。そういう悩ましい選択をしている時が一番、楽しいわけです。

また、レベル1でも各所のボスを乗り越えられたのは、NPC召喚のおかげだと思います。ラスボス付近の二人組のボスを相手にしなくてはならない時も、NPCを複数人呼び出して手伝ってもらいました。ただし、NPCを呼び出すためには、いくつかのフラグを消化しておく必要があり、そのためにたくさんの寄り道をしました。クリアの必須条件ではないのに、ヴァンクラッドを倒さなくてはいけませんでしたし、そのために巨人たちのソウルをあつめにいかなくてはなりませんでした。でも、レベル1で攻略するには必要な手続きだったと思います。というより、レベル1で攻略する人のためにわざわざそういう手段を用意してくれていたのかもしれません。

そういえば、「ダークソウル2」のレベル1縛りで、おそらくフロムソフトウェアさえ意図していなかった困難な状況に陥りました。それは、ネットの攻略情報が錯綜しており、はたしてどれが正しいのか判然としなかったことです。ネットの攻略ページによれば、【このアイテムはマップのこのあたりに落ちている】と書いてあるのに、実際にそこへ行っても見当たらないのです。これには理由があります。「ダークソウル2」には、通常版とハイスペック版の2つのバージョンが存在し、それぞれに敵の配置やアイテムの位置などが異なっているのです。発売から最初の数年間は通常版で遊んでいたので、そのアイテム配置が記憶にすりこまれている人も多いでしょう。今回、プレイしていたのはハイスペック版だったのですが、ネットの攻略情報が古い場合、通常版の情報を掲載していることも多く、完全に信じることはできませんでした。だけど、膨大なネットの情報から、正しいものを吟味するというのも、それはそれでおもしろかったです。十六世紀の大航海時代に、合ってるのかどうかわからない地図をたよりに航海をしているような、不安と楽しさがありました。攻略ページを鵜呑みにはできず、記事の作成された日付を探しながら正解を探すという、ゲーム画面の外側での戦い方も試されました。

扉を開けている最中に攻撃を受けるプレイヤー
霧の壁を通り抜けようとしている最中に殺されたプレイヤー


まとめ
地道に敵を枯らしていくことでレベル1クリアできました。防具の強化をしっかりとやることで生き延びられました。NPC召喚でボスに対処するため、NPCのフラグを立てる必要がありました。ちなみにNPC召喚のフラグを立てると、クリアまでに倒さなくてはいけないボスが増える場合もあります。また、「ダークソウル2」には2つのバージョンがあり、ネットの攻略情報は錯綜気味です。正しい情報かどうかを見定め、吟味する観察力が必要です。「ダークソウル2」のレベル1縛りプレイは、フェイクニュースに踊らされない能力を養う特訓にもなるでしょう。


エンディング直前の画面写真
イカのような頭の装備にはステータスアップの補正がある


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