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【東村山編集室】#1 北山公園の外来生物ポスト

こんにちは。はじめまして。
このたび、「東村山編集室」の地域ライターとなりましたntと申します。
自宅では、カメ2頭をはじめとする爬虫類たちに囲まれて暮らしています。(アイコンもそのうちの1匹です。)
この東村山編集室に参加したものの、何をテーマにしようか……?と悩んでいたのですが、最近散歩をする機会が増えたこともあり、今年は家の周りで自然と触れ合う機会が増えたんですね。東村山って、東京都なのに自然がいっぱいじゃん!という驚き。
というわけで、主に「東村山と自然」について記事を書ければいいなと思っています。

さて、第1回め。
ひとくちに「自然」と言えども、いろんなものがありますが。
「外来生物」って、ご存じですか?
辞書を引いてみると……
【外来生物 がいらい‐せいぶつ】
もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって意図的・非意図的に持ち込まれた生物種。外来種。(goo国語辞典より)

池の水を抜いちゃったりする番組や、農村や島や海岸や新宿で男性アイドルの方々が農業をしたり生き物を捕まえたりする番組でよく話題になるアレです。
私、ntは、学生の時は里山や公園の環境の調査をしていたこともあり、もとより外来生物に興味があるのですが、あるとき北山公園をプラプラ散歩していたら、ちょっと変わったものを見つけました。↓

北山公園の「外来生物ポスト」
北山公園の「外来植物ポスト」
「外来生物ポスト」の説明文

「外来生物ポスト」!!!
北山公園の「しょうちゃん池」のほとりに、「動物用」と「植物用」の2種類が設置されています。
北山公園に外来生物!?見つけたそばから興味津々な私は、「ぜひ設置の裏側を知りたい!」と市役所・みどりと公園課の髙橋さんに、お話を伺ってきました。

北山公園の「外来生物ポスト」、基本的なプロフィール

在来種の生息環境を守るために外来生物の駆除を進める目的で、北山公園では、「植物ポスト」は令和1年(2019)から、「動物ポスト」は令和2年(2020)から設置されました。
北山公園の外来種の動物には、アライグマ・ハクビシンなどの哺乳類もいますが、この外来生物ポストには、主にウシガエルやアメリカザリガニ、ミシシッピアカミミガメなどの水中に棲む生き物を採取することを目的としています。
植物ポストの方は、オオフサモ、オオカワヂシャ、セイタカアワダチソウ、アメリカセンダングサなどの北山公園内に生える外来植物の駆除が目的だそうです。
植物は見分けが難しいこともあり、動物ポストの方が中に生き物が入っていることが多いとは、髙橋さんの談。ただ、上記の植物は、秋の花粉症の原因ともなる植物です。公園で遊びながら、積極的に駆除してポストに入れたいですね。
どちらも東京都の補助金を使って設置されたとのことでした。

この記事を書くにあたり、北山公園にもう1度見に行ったのですが、冬のためその時は「動物ポスト」の方はカバーがかけられていました。
(なので、今回の「動物ポスト」の写真は去年7月に撮ったものです、自分の記録用に撮ったものなので歪んでいてすみません!)
ポストに入れられた捕獲・採取された外来生物は、公園管理者さんとボランティアの方のお力で、駆除されているそうです。

外来生物ポストによって在来のいきものたちの生息環境が守られている「しょうちゃん池」
草むらからガサガサと何者かの気配がしました。

実はすごい!北山公園

そもそも、こうやって外来生物ポストが設置されることになったきっかけは、北山公園の中でトウキョウダルマガエルのの生息が確認されたから。
いわゆる「トノサマガエル」と呼ばれる在来種のトウキョウダルマガエルは、東京都のレッドデータブックI B類に記載されています。
そんな珍しい生き物が棲んでいるなんて!
外来生物が身近な存在なのにもびっくりですが、絶滅危惧種が身近な存在なのにもびっくりです。
田んぼもあって、菖蒲まつりもあって、絶滅危惧種の在来種もいて、裏には八国山緑地がある。
北山公園は、いわゆる「里山」の景観をめいっぱいに楽しめる公園とも言えそうです。

民有地の田んぼエリアでは、田植え・稲刈り体験もできる。写真は、冬なので稲が刈り取られたあとの様子。

「北山公園ではこの『外来生物ポスト』を設置して、来園者の皆さんに外来生物の駆除に協力をしてもらっています。休日などは子供たちが網をもってザリガニなどを捕まえる姿をよく見かけます。」(髙橋さん)
引っ込み思案な子供だった私は「野生の生き物を捕まえる」って経験が子供の頃にほとんどなかったように思います。
「生き物を捕まえていいよ!」と言われている市内の子供たちがうらやましく感じました。
生き物を捕まえて観察したあとは、在来の生き物だったらもとの場所に放して、外来生物はポストに入れましょう。

菖蒲田と草はらと八国山を一気に眺められるのが気持ちよかったです!

そして、公園2.0へ

お話ししている間、髙橋さんの北山公園をはじめとする東村山市内全169の公園への、情熱と愛がビシビシと伝わってくるようでした。
それぞれの公園に特色を持たせて活用の幅を増やしたい、市内の公園の魅力をアピールしたい、などなど、お仕事に対する野望も垣間見えたり。
正直、今まで「公園ごとの違い」なんて意識したことがなかったのですが、外来生物ポストをきっかけに【北山公園の特異性】を知った今、市内の他の公園はどうなんだろう?と、興味が湧いてきました。
また、公園のことを真剣に考えている人がいることに、使う側からするととても安心したのも事実です。
公園って、街が変わっていく拠点の1つなのかもしれないと感じました。

春になったら、公園に生き物を見に行こう

私も、公園と生き物の魅力を伝えられるようにこれから東村山編集室の活動をがんばりたいと決意を新たにしました!(もちろん、市内の情報もお伝えしていきます!)
これから冬が深まって行く季節、外来生物や前述のトウキョウダルマガエルなどの在来種を見つけるのはむずかしいかもですが、春になって暖かくなったら、北山公園や市内の公園にプラプラといきもの観察に出かけたいと思っています。

ハクセキレイかなー?小鳥を見つけることができました。しょうちゃん池には、カワセミがやって来ることもあるそう。

北山公園
住所:東村山市野口町4-https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/shisetsu/koen/kitayama/

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