『The Name Chapter: FREEFALL』カムバめでたい‼️ 全曲レビューと所感
2023年10月13日(金)にリリースされたTOMORROW X TOGETHER 通算3枚目のフルアルバム『The Name Chapter: FREEFALL』の感想です。
今んところ、パフォーマンスを見るより、聞く方が面白いアルバムかもしれない。まだたくさんのパフォーマンスをみていないせいかもしれせん。
一旦、全曲レビューと各メンバーの感想、アルバムの総括を書いたので、とりあえず耳で聞きながらでもお楽しみください。
(約3000文字、読了目安時間およそ5分)
《各曲感想》
1. Growing Pain(成長痛)
ロックサウンドで始まってヒュニンカイスタートなのがワクワク感すごい。ヒュニンカイの反骨的でもありながら気品あるロック解釈は天才だと思う。ヨンジュンさんは、さすがサビのシャウト加減が上手い。5人の声のニュアンスがビリビリ感じられるのが最高に痺れる。
2. Chaseing That Feeling
ニュートロと呼ばれるジャンルなのかな。a-haのTake on meみたいな。
ボムギュの人生の酸いも甘いも知ってしまった諦念も含んだ切ない歌い出しが好き。成長痛に比べて、サビあたり声の特徴はフラット気味に調整されてるので、タイトル曲の割にはアルバムの中では意外とさっぱりしてる、と個人的には思う。
3. Back for More(TXT ver.)
最初聞いたときは、「トゥバがやらなくてもいい曲調かも……」と思ったけど、細部に宿る声色の妖艶さや影にトゥバらしさが滲んでいて、アルバムで聞いてより好きになった。
最後の方でメンバーのアドリブが応酬するのも楽しい。ライブが楽しみ。これはラストフレーズをヨンジュンさんが担当している。
4. Dreamer
スビンちゃんにギリギリの高音を歌わせたかった曲なのかなと勝手に予想。音高すぎだけど、これライブで歌えるのかな笑きっとHYBEのことだから色々工夫して歌えるようにしてくれるんでしょう。
5. Deep Down
EDM好き〜〜かっこいい〜〜。ラフにノれる息抜き曲(と勝手に思っている)
6. Happily ever after
ライブで♪ラ ララ ララララ歌いたい〜〜。
これもヨンジュンさんラスト 。
せっかくショーケースで披露したんだから公式で切り抜き上げてくれたらいいのにね。
7. Slipping Stone(水切り)
アルバムの中でいちばん好きな曲。ボムギュの低音もいちばん生きてる気がする。ずっと明るく聞こえていたテヒョンの声もややダークな印象だし。
トゥバのこれまでの活動を俯瞰で眺めるような雰囲気もある、飛行機に乗って離陸した時にソウルを見下ろしながら聞きたいような曲。
ライブで聞いたら泣いちゃうかもしれない。いい意味で誰がどのパートを担当してるとか分からない。5人の声が混じりあって折り重なって、トゥバ5人の曲になっているという印象。
これもヨンジュンさんがラストのパート割り。
8.Blue spiring
ライブだからエッジが立ってただけで、円盤に入れるときはもっと穏やかな声で収録したものかと思ってたら、ライブで聞く以上に、激情というかエモーショナルな仕上がりで面白かった。音源の方はハモリや対旋律も追加されててなんとなく豪華になっている。
こちらでギター生演奏を披露したときのヒュニンカイとヨンジュンさんの声はレコーディングよりやさしめな印象。
9. Do it like that
これライブで見て、こんなに盛り上がると思わなかった……!とびっくりした曲。さすがジョナス・ブラザーズはアイドルとしても兄分だし、ライブパフォーマンスとして、観客を沸かせるポイントを曲の随所に散りばめてくれたんだろうな。今年の夏デジタルリリースしてほんとに良かったと思う。本当に楽しい夏だった。
10. Chaseing That Feeling (English.ver)
この曲なんとなく英語の方がグルーヴがいい気がする。
《全メンバーごとの印象》
🐰スビンちゃん/SOOBIN🐰
静かなる切なさを湛えた声。スビンちゃんのやさしさゆえというか、着実な音の捉え方が若いリスナーにも親近感を持って聞ける要素になっている気がする。
🦊ヨンジュンさん/YEONJUN🦊
なんでも出来る。ウィスパーもシャウトもお手の物。声を張り上げても声の特徴がひとつも失われず表情豊かかつその表情が唯一無二なのが、本当に大好きなボーカリスト。曲のラストを任されがちなのも本当に納得。
🧸ボムギュ/BEOMGYU🧸
変わらず歌割りが少ない気もするけど、声に秘められた切実さがいちばん大きい。ボムギュがひとつ言葉を紡ぐだけで、曲の背景に、いたいけな少年が経験してきた人生の重みと悲哀が立ち上がる気がする。奥行きが生まれるというか。
🐿テヒョン/TAEHYUN🐿
いつ聞いても声がポジティブで推進力がある。どんなコンセプトに挑戦したとしても、トゥバがデビューからひとつずつ積み上げた結果のゴールのように感じられるのは、いつもまっすぐに貫くテヒョンの声が寄与している部分も多いと思う。
🐧ヒュニンカイ/HUENIGKAI🐧
ビロードのようなしなやかで優しく包み込んで溶けるような声が大好き。とくにヨンジュンさんからパートを継いだときに、ヨンジュンさんのエッジボイスのニュアンスを活かしつつ、より聞きやすくなめらかに仕上げるテクニックが絶品すぎる。ロックコンセプトのヒュニンカイ最高すぎる、アイドルやっててくれてありがとう。
《総括》
今回の正規3集は5人の声の色が織り成すチェック柄のようなアルバムだと感じました。
彼らにとって2回目の単独ワールドツアー、《ACT: SWEET MIRAGE》がずっと激しいパフォーマンスをぶっ続けでやるセトリだったのを見て、片時も目を離せなくて惹き付けられるけどその分彼らが大変そうすぎるよ……!と心配していたのですが、今回のアルバムのリリースにより彼らの声にうっとり身を委ねられる曲が多少増えたのかなと、ちょっと安心しました。
5人の声色は全然異なる特徴を持っているけど、異なったまま折り重なるチェック柄にすることも出来るし、擦り合わせて同じ色に見えるような布になることもできるし、本当に魅力的な5人だなと改めて感じました。そしてこのロックコンセプトをチェック柄として解釈したのは、納得かも〜〜と感じています。
彼らもデビュー時から様々な経験を積んだり積まされてきたので、傷ついた少年役はお手のものだしその成長譚に位置づけられるコンセプトなんて余裕でしょうが、それだけじゃなくて、あの少年たちが青年になった、という成長の軌跡が歌のニュアンスの出し方や表現力に裏打ちされて滲んでいるのが、ほんとにめちゃくちゃかっこいい。
どの曲か忘れちゃったけど「トマンガルッカ?(逃げようか)」っていう歌詞が入ってた(ような気がする)のを聞いて、943のころからずっと、リスナーに逃げようって言ってくれてるのマジで救われるな、と思います。
※再度確認したらDreamerで言ってました。逃げる選択肢がいつもあるのは素晴らしいことだと思う
傷ついた少年たちも、世界は変えることまではできないけど、いつまでもこのままではいられないから、勇気をだしてそこから逃げたり飛び落ちたり、下へ下へ進んでいかなきゃいけない(という物語だと個人的に解釈している)。
まだまだカムバック期間始まったばかりなので、たくさん聞いて、MVもパフォーマンスもたくさん見て彼らの物語を楽しみたいと思います。おわり。
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