2022/08/05 21日目 Moissac → Saint Antoine 30.4km 計509.1km

6時に起きた人の物音で目が覚めたけど、もう少しだけ寝て6時半起床。朝食はバゲットが柔らかかったのがいまいち。

地下足袋の底がかなりすり減ってきている。もうそろそろ交換しないといけないか。

7時25分出発。また、今日もストックを忘れて出発してしまう。すぐに思い出したからよかったけど。

曇り空で涼しい。気温は22度。運河沿いを進む。前回、この行程はとにかくオーヴィラーAuvillarまで到着することだけを目的にして歩いていたから、道を楽しんでいなかった。今日はもう少し楽しもう。運河沿いを行く道と山越えの道があって、今日は距離が長いのだが、前回歩いていない山越えの道を行きたくなった。200mもない程度の山だが連続して3つ。勾配がきつかったが、景色もよくて心地よかった。運河沿いもよいけど、こちらの道を来て良かった。みんな運河沿いを行くのかと思ったが、意外と山超えをする人たちもいる。

明日のレクトゥールの宿を予約したくて昨夜メールしたけど返事がなく、歩きながら電話してみたが繋がらず、別の宿に電話するも満室とのこと。そのうち、元々メールを送っていた宿からメールの返信があって泊まれることになった。これでようやく今日も歩くのに専念できる。

山を超え、マローズMalauseで昼食用のパンを購入。運河沿いを来た人たちもこの街に立ち寄ることになるので巡礼者が多い。

このあと、オーヴィラーAuvillarまでは運河沿いの道と平坦な道が続く。ちょうど昼になったので、オーヴィラーの丘の麓で昼食にした。年配のドイツ人に話しかけられ、彼も北の道を行くという。また会えるかもしれない。

オーヴィラーの村

昼食後、オーヴィラーの村を抜け、今日の宿泊地サンタントワーヌSaint-Antoineに向けてて進む。これまでのタルヌエガロンヌTarn e Garonne県からジェールGers県へ移る。午後は暑く、最後の区間がとても長く感じる。ジリジリと照りつける太陽。

ようやくサンタントワーヌの村に到着。前回も宿泊したものの宿は村の外れだった。それでも村に到着すると思い出した。宿に行く前にバールで一服。16時過ぎ、ようやく今日の宿Gîte d'étape Le Figuierに到着。宿の場所に郵便局のマークがあり、宿だとわからなかったが、宿が郵便局を兼ねているようだ。

物静かな女性ミシェルが迎え入れてくれた。ミシェルの静かで優しい話し方。フランス人では珍しい。英語とフランス語を使い分けてくれ、フランス語がわからないようなら英語で話しかけてくれる。まずはシロップ水をいただき、施設と部屋を案内してくれた。今日は2段ベッドの4人部屋だが、1人で使えるようだ。
シャワーと洗濯を済ませて村のバールに行ってみたけど開いていなかったので、仕方なく宿に戻る。

夕食前、水を汲もうと思ったら、シャワールームよりも1階の方が汲みやすいからと1階の売店にある水道を案内してくれた。

19時からの夕食はフランス人親子3人とベルギー人4人家族とで計8人。前菜は生ハムメロン、メインは鶏胸肉のクリーム煮でセップ茸の香り。デザートはアプリコットのパイでどれもとても美味しかった。

前菜は2回お代わりしたが、フランス人のお父さんは、お腹が空いているんだね、って言った。2回目は少しだけ残っていたから食べてしまおうと思っただけなのだけど。

特筆すべきは、ミシェルが食事中もずっと控えていて、欲しそうなものがあれば先回りして取ってくれたこと。主菜を食べている時にフランス人のお母さんがお代わりする?って聞いてくれたのでご飯を自分の皿に入れたのだが、お母さんは主菜の鶏肉を自分で全て取ってしまった。それをみていたミシェルは、主菜を食べるか尋ねた上で、主菜の入ったもう一つの器を取ってくれた。ここまでできるフランス人は今まで会ったことがない。

今回、ミシェルに出会え、この宿に泊まることができてよかった。

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