001：ワンサード・リワード

やる気の出ない時は、ワンサード・リワードを活用してみましょう。
きっと驚くくらい簡単に、自分の不調サイクルを好調サイクルにもっていくことができます。

週末タスクが溜まっていく

ふだん仕事したり誰かのお手伝いをしていると、色々な新しいアイデアが浮かんだりして役に立つかわりに、つい元々やるはずだった作業や事務仕事が後回しになってしまったりしませんか。

そしてその日元々やるはずだった仕事が時間切れになり、家に帰ってやろうかと思っても疲れて出来なくて、「週末やろう」と貯まってしまう、「週末タスク」。

調子が良い時の貴方なら、週末一気に片付けれるかもしれません。

でも、いつもそう上手くいくわけではないと思います。

・なんだか体が重くてやりたくない
・やろうと思うと別のやらないといけない事が思い浮かぶ
・週末くらいゆっくりぼーっとしたい

まるで、のび太くんです。やりなさいってママから言われるから、出来なくなるのび太の宿題。今回の場合は、貴方自身がママでもありのび太君でもある、自作自演ではあるのですが・・まぁ同じシチュエーションですよね。

だからそう簡単に溜めてしまった「週末タスク」は達成できない。そして週末タスクが達成できていないと、新しい一週間であるはずの月曜からのスタートが「負」から始まる感じがしてしまって、なんだか重くなってしまう。そしてその一週間もまた「週末タスク」が増えていく、という悪循環。

ワンサード・リワードで不調を好調に変える

ワンサード・リワードとは、
ワンサード：１／３（One Third）
リワード：Reward ご褒美

ふだんの１／３の達成率でも１００%達成にして自分にご褒美をあげよう！という考え方です。

とにかく貴方は自分へのご褒美が苦手で、いつも「できなかった」ことばかりを悔やみがちです。まるでスパルタ野球監督のように、自分の好調不調をかえりみることなく高すぎる理想を自分に与え、達成できない自分をダメだと思ってしまっています。

好調でスイスイとタスクをこなせてしまうような時なら、何もご褒美がなくても自分のタスクは達成してしまえるはずです。リワードは、実は不調な時こそ必要なのです。

そして、その不調な時のリワードは、達成目標を極限までやさしく、低くして、簡単に達成できるようにすることが、好調サイクルへと戻っていく一番の近道なんです。そこでワンサード・リワードの登場です。

ワンサード・リワードの使い方

ルールは、とてもシンプルです。

１）今日やりたいこと、やらないといけないことを３つだけ書き出す。
２）その３つのうち、どれかが出来たら、その日のミッション達成！

これだけなんです。お金もかからければ、場所も選ばない。スピリチュアル要素もゼロです。

ポイントは、「今日やりたいこと、やらないといけないこと」は、思いついた先着順で書きます。重要順ではないのがポイントです。あとでもっと重要なタスクを思いついたって、その３つに入ってなければ無視して構いません。先着順というのが大事です。もし気になるのであれば、明日の３つの中にその後で出てきた４つ目を先に書いておいてください。今日はまず、だまされたと思って、思いついた先着３つにフォーカスしてみましょう。

そしてその３つのうち、どれでもいいから簡単なものを１つやってみます。３つしかないのですが、それぞれに時間がかかったり、難しかったり、準備が必要なものもあると思います。一番簡単なものを１つやってみましょう。

出来たら、そこで今日のミッションは達成です。

ワンサード＝１／３ですから、３つのうち１つが出来ればノルマ達成です。もうその日は遊んで暮らしてもごろごろ寝っ転がってマンガを読んでも、何をしてもいいのです。だって貴方はもう今日のミッションを達成したのだから。

たとえばある日の３つは

・洗濯して干す（干してあるものはたたんで片付ける）
・原稿のチェック
・先週の家計簿記入

だとします。思いついたまま書いた３つなので、重要度も緊急度も関係ありません。こんなものまで？と思う簡単なものでも思いついたのだから仕方ありません。

洗濯して干す、なんてことはそんなに難しくない。というよりは、むしろ「こんなことでいいの？」と言いたくなるくらい簡単すぎることかもしれません。

でも、ワンサード・リワードでは、これでいいのです。

簡単だとおもう３つのうちの１つを、やってみましょう。

達成できたら、リワード（ご褒美）

えっ、こんなに簡単に達成できちゃうけど、いいの？
自分をこんなに甘やかしても、いいの？

きっと、そんな風に心配になるかも知れません。

でも、大丈夫です。これは甘やかしではなく、立派な目標達成に対する自分へのご褒美なのですから。

リワード（ご褒美）は、なんでも構いません。できるだけ、自分が喜ぶものを選びましょう。（もちろん、出来る範囲で。）

おいしいスイーツを買いに行く？
いつも気になっていた、ヘアサロンの「炭酸ヘッドスパ」をやってみる？
近くにあるけど行ったことのない銭湯に行ってみる？

何でもいいのです。自分が普段やらないようなご褒美を、自分にあげてください。ミッションを達成できたすばらしい自分をたたえながら。

ワンサード・リワードのからくり（タネあかし）

心配性のあなたは、きっとご褒美を自分にあげている最中に、ふと気になってくるかもしれません。

「今日はこれで良いかも知れないけれど、出来なかった２つは明日に残ってしまうから、このままだとまたどんどんタスクが溜まっていってしまうんじゃないかな？」

もしもあなたが、ずうっとワンサード・リワードでこの先ずっと過ごすとするならば、そうかも知れません。あるひとつの可能性としては、それもあります。

でも、ワンサード・リワードには秘密のパワーがあります。

それは「リワード（ご褒美）を自分にあげられる自分」を体験したことで、すでに今までのスランプ状態から抜け出す準備が出来ている、ということなんです。

もしもまだ自分が信じられなかったら、休日だけと言わず、平日にも続けて、3日でも7日でもワンサード・リワードをやってみてください。その間にこぼれてしまったタスクの事は、とりあえず一旦忘れることにして。

すると、気づくはずです。自分の隠れていた、眠っていたパワーに。

リワード（ご褒美）を自分にあげられるあなたは、実はものすごく余裕と魅力にあふれています。３日連続で自分にご褒美をあげられるような日々が、今までにあったでしょうか。それを今あなたは出来ているのです。

自分の達成したことを認められてリワードをあげられるあなたは、続けていくうちに、だんだんとワンサード（１／３）では物足りなくなってきます。

そこで起こることは

・３つのタスクのうち２つ達成したらリワードをあげよう
・タスクを１つ増やして４つにして、２つ達成したらリワードをあげよう
・３つのタスクのうち３つとも達成したら・・
・３つのタスクのうち１つは難易度高いもので・・

と、だんだんと自分が跳べるハードルを自然と、無理のない範囲でじょじょに高くしていくことになります。

これは、運動で言う所の、ケガからの回復後のリハビリです。少しずつ自信を取り戻して、自分の中にパワーを養っていくことで、また自然とあなたはうまく行くサイクルを知らない間に取り戻すことができます。

今日からでもできる、ワンサード・リワード。

ちょっと不調かな、うまく行ってないな、なんて時は、ぜひ自分をワンサード・リワードで甘やかしてあげてください。

甘やかすことで自分が好調になる。

なんてすばらしいことでしょう！

今日もあなたのリワードが甘美なものでありますように。

P.S: 友人のタスクのうちの１つは・・

友人のタスクの１つは「東京へ無事に着くこと」でした。

そんなことできない大人、いるの？　なんて思わないで下さい。

彼女は、自信をもって乗り間違いができる貴重な人種なのです。

気付いたら別方向の電車に乗っていた、ということがありえないくらいの高頻度で起こすことができる、ミラクルウーマンです。

そんな彼女は、無事東京に着いた後に自分にあげたリワードとは？

次回会ったら、ぜひ聞いてみようと思います。