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バイト先の店長からお金を貸してください、と頼まれた話②

前回の記事はこちらから。

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新人のオジサンと指導係の女子大生という不思議な関係はすぐに終わった。

オジサンは週6で働き、みるみる仕事を覚え、1年ほどで正社員登用された。


さらにそこから1年経ったぐらいで、オジサンが店長になった。


私が(一応)仕事を教えた人が、店長になるなんて・・・。

不思議な気持ちだった。


こんな経験をしている人はあまりいないだろうな、と冷静ながらに誇らしかった。



そして私は、大学を卒業するタイミングでアルバイトを辞めた。


***


社会人になって3年が経ち、少しずつ責任のある仕事を任せてもらえるようになり、日々の会社の数字に忙殺されていた頃、スマホに1件のメッセージが入っていた。

”頼みたいことがある。会えないか。"

大学のときのバイト先の店長(オジサン)からだった。


何だか嫌な予感がしつつも、力になれることがあるならと会うことにした。


駅につくと、オジサンがいた。当時から見た目は全く変わっていなかった。

当時の懐かしい話や近況報告を10分ほどした後、真剣な面持ちでこう言われた。


”お金に困っている。すぐ返すから貸してほしい。”


本当に困った。

お金でもめるぐらいなら”返金不要であげてもいい"とすら思った。


でも、最終的に断ることにした。
話を聞く中で、次のポイントで違和感を抱いたからだ。

・お金の使われ方が不明瞭(生活費、離婚した妻への養育費等・・・)
・金額が曖昧(いくらでもいい)
・今後もオジサンとの人間関係を維持できるかどうか
・本当にオジサンを救うことになるのかどうか


この1件があってから、「良いお金の貸し借り」について考えるようになった。

→続く。

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