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やり投げを短距離選手とみる。

やり投げは助走路の後ろから観るのが定位置だ。技術的なことはわからないけど、跳躍や投擲種目では一投ごとに選手がコーチのもとにかけよりアドバイスや修正を加えていきながら、その日のベストな動きに仕上げていく。その過程を観るのが好きだからだ。ほとんどの選手がアドバイスを聞いたり、直前に動きを動画でチェックして修正を加えていく。自分の感覚と実際の動きとの差を詰めていく。自分の身体を思い通りに動かすとは、それほどまでに難しい。

「こんなところで見てるんですね」木南記念で女子やり投げをみていると後ろから声がした。振り返るとアクセルトラッククラブの草野さんがいた。草野さんは100m予選1組を走り終え、そうそうに予選落ち。フィニッシュ地点から戻ってきたところだった。春先の草野さんは調子がよくない。なぜなら学校で講師をしているため、春先は授業で忙しく、自身のトレーニングに時間が割けないからだ。春先、調子があがらないということは、6月の日本選手権までピークをもっていくことができない。だから、草野さんのピークは毎年、秋にやってくる。学校が休みにはいる夏にじっくりトレーニングをつめるからだ。ほとんどの短距離選手がピークアウトしつつある秋の全日本実業団。草野さんは無敵状態で仕上がってくる笑 アンカーを走るリレーに関しては日本代表クラスの覇気をまとって現れるので、皆も注目してもらいたい。

「こんなに間近でオリンピアンの投擲を観る機会ないですよね」と、一緒に観ることにした。この場合、どちらもやり投げは専門外である。たとえ専門外であっても、スポーツ観戦は「誰と観るか」でその楽しみ方がまるで違ってくる。お互いの知識や経験や視点を共有しながら観ることができると、どんなレベルの試合でも俄然楽しくなる。できれば、二人がベストだ。どちらかが実況でどちらかが解説に役割をふりわけることができる。お互いの立脚的が違うと同じものを見てても全く違う感想がでてくるから面白い。

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ツイッターや「今日の一枚」では掲載するタイミングをうしなった写真やテキスト、これからやってみたいことなどを、ここでこっそりとはじめています。ちょっとびびって月10回と書いてますが、一日10回更新する日もたまにあると思います(笑)情報誌のようなことを期待している方はやめておいたほうがよいかも。ツイッターやオープンなネットとは違ってクローズドかつバズらない場を作ろうと思います。

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月刊といいながら、一日に何度も更新する日もあります。「いつかビジュアルがたくさんある陸上雑誌ができるといいなあ」と仲間と話していたんですが…

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