見出し画像

ジュニアのためのポケカ環境考察 toward Regional Orlando

はじめに

このnoteはRegional Orlando(Apr. 13-14, 2024 : CL愛知の真裏!)に挑む息子へ向けた、ポケカ環境考察です。
親の仕事の都合で、家族みんなで昨年(2023年)アメリカに引っ越してきました。
息子(3rd grade)のポケカ歴は約3年。 (VMAXライジングから)
対人対戦歴は、家族以外だと、日本にいた時に数回ジムバトルに参加した程度。
やる気はあるけど飽きっぽい。そして、少し理屈っぽい息子に少しでもわかってもらうために、noteで考察をまとめてみることにしました。

環境考察

レギュレーション変更の影響

いわゆるレギュ落ち(アメリカだとRotationって言うらしいです)の影響から考えていきます。
日本では、2024年1月26日からレギュレーションマークEがスタンダードレギュレーションで使えなくなります。
アメリカでは、2024年4月2日から同じ対応になりますので、目指しているRegional Orlandoは新レギュ直後の大会ということになります。
レギュレーション変更後、何度かRegionalがあればそちらの考察でいいのですが、残念ながら、直前のEUIC(Apr. 5-7, 2024)しかないので、以下のような形での環境考察をしていきます。

  • レギュレーション変更後の日本での環境変化の考察

  • 海外の大会環境の考察

  • Orlando Regionalでの予測

ちなみに、ここでいう環境考察とは、大会参加者のデッキ分布のことを指しています。環境考察としては、デッキ間の相性等から、現断面での有利/不利を考えるという側面もありますが、ここでは触れずにいます。
後述しますが、息子の強い思いもあって、すでに握るデッキタイプは決まってしまっていましたので。

レギュレーション変更後の日本での環境変化の考察

ここでは、CL福岡での影響を中心に、クリムゾンヘイズ環境前のシティリーグS3の結果を用いて考察していきます。
分布図はポケカ飯さんのサイトを参考にさせていただいています。


シティーリーグS3 デッキ分布図

Eレギュ最後の環境と比べると、
・ミライドン/サーナイトが姿を消す
・ルギア/アルギラの復権
・新デッキタイプの台頭 (古代、カイナ)
があげられますが、相変わらずリザ1強状態であることもわかります。

海外の大会環境の考察

いったんRegionalと同等/同時期の、日本のEレギュ大型大会で比較するため、
 日本:CL京都2024
 北米:Portland Regional 2024
のジュニア部門上位デッキを対象に考察してみます。

CL京都とRegional PortlandのTOPデッキ比較

Regional Portlandのジュニアの結果がTOP8までのデッキしか見つけられなかったので、データとして少し弱いですが。。。
ただ、日本の傾向とは少し異なる様子が伺えます。

当時のいわゆる環境上位デッキ(ロスギラやリザードンなど)が勝ち上がってきているのは同じなのですが、カビゴンLOが3/8名残っているというのに少し驚かされました。これはおそらく、Regionalは予選Swiss RoundからBO3のため、日本のBO1と比べる時間がかかるLOデッキも持ち込みやすいことがあると思われます。
少し考察を深めるために、同規模の他のRegionalでの結果を、Masterの結果とともに並べて見たのが下です。

Regional 3大会分の比較

Regional 3大会分のJunior/Masterの比較から、以下を特徴として挙げてみました。
・なぜかJuniorではミュウが勝ち上がってきていない(理由不明)
・(ミュウがないこと以外は)ひとつ前のRegionalのMasterの結果と類似性がある
答え合わせ的に、Portlandの次に開かれた、Charlotteの結果を見てみましょう。

Regional Charlotte 2024 Junior TOP 8

・・・前回大会のTOP16にいなかったガケガニデッキが2名も入っていますね。
(さっそく考察外れてる???)
実はRegional Portland Masterの配信(Swiss Round 8)でガケガニデッキが配信され、ターボ月を下しています。
そうしたことから、比較的安く構築できるガケガニデッキをPortlandの次のCharlotteっで握ったJuniorがいたと推察します。
ガケガニ以外の勝ち上がりデッキについては、おおよそPortlandと傾向が近いのではないかと思います。
ここまでの考察の結果をまとめますと、以下の通りです。
・前回Regional Masterの上位の結果と類似あり
・直近で印象的なデッキを持ち込む傾向もある
・カビゴンLOのような時間のかかるデッキも持ち込まれる (BO3の特性から)

目標としているOrlando Regionalは新レギュレーション初の大型大会であるEUICの直後なので、そちらの結果が強く反映されているものと推察します。

Orlando Regionalでの環境予測

EUICの結果に影響を受けている!という当たり前の起結に軟着陸したことは置いておいて、EUICの結果を見てみます。
母数が多いほうが傾向が見やすいので、いったんMasterの結果を見てみます。

EUIC Master 2024 Day 1 デッキ分布

シティリーグS3の結果と比較すると、ロスバレがいないこと以外はほぼ同等の分布になっていることが伺えます。
Master TOP8は以下のような結果でした。

EUIC Mater 2024 TOP 8 Decks

EUIC Master 2024チャンピオンは、Tordさんのピジョリザでした。

EUIC Day 1の分布、および、TOP 8の結果から、
『Orlando Regionalは、Day 1デッキ分布とほぼ同等 (ピジョリザが少し母数を増やす程度)』
になると予想します。

Orlandoで握るデッキ

先の項でも少し触れましたが、環境内の立ち位置をすっ飛ばして、握るデッキはすでに息子が決めていました。

ミライドンデッキ

なんでミライドンなの?って聞いてみたところ、ポケモンの並べやすさやエネルギーがバンバンついていく爽快感が好きみたいです。
あと、ミライドンが出た時からずっと握ってるから、他を使ったら負けた気がする!とのこと。・・・一途です。
ということでRegonal Orlandoで握るミライドンのリストはこんな感じです。

ミライドンデッキ [FFk5F5-FX6ZGb-Vv1F5k]

簡単に今回のリストの特徴を説明しておきますと、以下があげられます。

  • リザードンやVstar系、HP 230ラインに微妙に届かない打点補助にレジエレキVmaxを採用

  • かつ、序盤の高耐久押し付けで展開スピードをこちらが握る

  • プレイングで各対面をさばくため、ライチュウの青天井は非採用

  • 非エク枠として、逃げエネ0のゼラオラを採用し、スキマの小突き役とする

環境内の各デッキに対する回し方

環境(デッキ分布)と握るデッキが見えたので、環境内の上位のデッキに対する回し方を考えてきたいと思います。

悪リザードン

以前はピジョット型からのビーダル型への回帰が見られましたが、ここへ来て再びのピジョット型主流の流れ。主にこちらのデッキについての対策をまとめています。
基本的にリザードンを2回倒す覚悟で臨みます。
(うまくボスが引けたりした場合は、ピジョットを先に狩るなどして、相手のペースを崩すのもあり。)
故に、1-2-2-1、もしくは、1−1−2−2で勝つプランを考えます。
リザードンが2ターン目で立つかは、多分に運の要素もありますので、1-1-2-2のプランも念頭に置いておきます。

1-2-2-1の場合、
まずはレジエレキVのライトニングウォールで序盤から実質耐久HP300を押し付けつつ、最初のサイド1枚目をゲット。
返しのターンで相手のリザードンが立つのですがワンパンを耐え、次のターン1発入れることができます。
その後、リザードンの残りHPを、育てておいた次のレジエレキVmaxで狩り、2, 3枚目をゲット。
次のターン出てきたリザードンを、育てておいたミライドン+マキシマムベルト+ベンチのレジエレキVmax 2体でワンパンして、4, 5枚目をゲット。
最後はベンチの非エク等を呼び出し、
GG!
途中でうまくボスが引けた場合は、ロトムVやピジョットexを呼び出して狩っていくこともできます。
ただし、これはレジエレキV、もしくはVmaxの仕事にしたいです。
ミライドンでは、返しにワンパンされてしまいますので、上述でのタイミングの起動が望ましいです。

パオジアン

パオジアンの場合、基本は2-2-2を目指します。
これは、相手の準備より自分の方がアグロ気味に進め、ライコウ、ミランドンで前に出てきたexポケモンを倒していくという戦略です。
(パオジアンはベンチフル展開であることが見込めるので、ライコウでも220でる前提です。下記の通り、レジエレキ1体立てであれば、フル展開でなくとも220でます。)
パオジアン戦は、レジエレキVmaxは1体までしか立てません。青天井デッキにサイド3の複数立ては危険なので。

また、2-2-2も絶対ではなく、相手の手札枚数、ベンチ展開状況などを見て、うしろのビーダル/セグレイブを呼び出して狩ることで相手を止めるなどの臨機応変さも求められます。
一般的な戦略としては、パオジアン=ビーダル狩りで動きを止める、ですが、相手手札が細くない限り、返しのスーパーエネルギー回収でワンパン、1−2のサイド交換となり不利になるので、ミライドンデッキの性質を活かし、アグロを戦略として選択しました。
・自陣の後続アタッカーが順調であればどんどん前を狩る
・相手のベンチにセビエがいないようであれば、セグレイブを狩る
・手札枚数があまりないようであれば(3枚程度?)、ビーダルを狩る

基本的には上述の通り、ライコウ、ミライドンをどんどん育てて殴る!で、
GG!

ルギア

CL福岡での優勝から、ルギア=スペシャルころころがすっかり定着したかと思いますので、チラチーノルギアをベースとします。
勝利条件は、相手のアッセンブルスター前に3枚サイドをとっておくことです。
先攻2ターン目、ハイボアーケアーケされたら、THE ENDです。
逆に上述の勝利条件を満たしていて、かつ、ボス等のベンチ呼び出し手段を持っていれば、アタッカーを切らさない限り、残り2ターンで勝てる計算です。
ミライドン、ライコウ、レジエレキ、どれでもアタッカーになり得るので、育てやすいところ(ライコウなど)から育てていきたいところです。
とはいえ、ルギアについては正直、相手の運のお祈りです。

カウンターカイナ

こちらもCL福岡以降急激に数を増やしてきてるタイプです。
EUICでもTOP 8に残っており(しかも予選1位通過!)注目のデッキタイプです。
このデッキタイプの場合、メインアタッカーは、ミライドン、およびレジエレキです。
ライコウ、ゼラオラはカイナの餌食になるので出しません。(エリカの招待で場に出される可能性もあるので、極力トラッシュします。)
相手のHPも220, 230ラインのため、
・ミライドン(フォトンブラスター) with トランジスタ →ワンパン
・レジエレキ(ライトニングウォール) with トランジスタ →2パン
で殴り勝つのを基本ルートとします。

アルセウス系統

CL福岡ではアルセウスアローラロコンが話題になりましたが、ここではもう少し数の多そうな、アルギラを対象にします。
アルセウス系統全般に言えることですが、先攻時と後攻時のデッキパワーに差があるので、より強い、アルギラが先攻時の戦い方について記載します。

基本的には、アルセウスにダブルターボを貼って、後攻に返ってくると思います。
アルセウス/ギラティナ前の場合、全力でミライドン3エネで220を狙いにいきます。この場合、2-2-2がプランです。
アタッカーは、ベンチ レジエレキVmax2体込みの、ミライドン、もしくは、レジエレキVです。
ミライドンなら、アルセウス/ギラティナをワンパンで、返しにもワンパンされる可能性込みで、2-2のサイド交換。
レジエレキなら、ライトニングウォールで返しのワンパンを耐えながら、お互いに2パンで2-2のサイド交換。
(ライコウは、相手のベンチ展開があまり望めないので次点です。)
ビッパ等が前の場合、レジエレキVに雷エネルギー1+ダブルターボでライトニングウォールを打ちにいきます。これで、返しのワンパンを避けつつサイド1貰います。この場合、1-2-2-1がプランです。
2の取り方は基本的に上と同じですが、ダメカンが載ったレジエレキをVmaxにして、お呼び出しからの3枚取られるストーリには注意したいとこです。

ロストギラティナ

デッキの特性上、相手の1ターン目、2ターン目には、キュワワー、ウッウ、もしくはギラティナVがバトル場に残っていることが多いです。
そこをテツノカイナのごっつぁんプリファイ(キュワワー、ウッウの場合)、もしくは、ミライドン(ギラティナVの場合)で狩り、サイドを先行していきます。
少なくとも1狩り、相手のロストの溜まり具合が悪ければ2狩りを目指します。
2狩りいければかなり楽な展開になりますが、1狩り止まりの場合、相手は2-2-2,もしくは2-3-2(1)を通してくるので、
・こちらのアタッカーは切らさない
・できればナンジャモうちたい
で殴り勝つか止まるのを期待するしかありません。

カビゴンLO

日本国内の大会でも使用者が増えてきましたが、海外ではBO3のルール上(※)、よりも長く時間が使えるので、以前から持ち込む人が多い印象です。
基本的には、余分なポケモンは出さずにミライドンを軸に戦いますが、ミミッキュ受けループをされると完全に詰むので、ゼラオラ、もしくはミュウexでなんとか削っていくしかありません。。。

※ 予選のSwiss roundは50分でBO3を行います。ルール上、Game 2が途中で終わり勝者がいない場合、Game 1の勝者がMatchの勝者となります。つまり、50分使ってGame 1を勝ち取ればいいわけです。これがBO3でLOデッキが持ち込みやすい理由のひとつです。

先攻時、相手のデッキが予測つかない場合

自分が先攻で1ターン目、相手のバトル場のポケモンが、かがやくゲッコウガやマナフィのような汎用ポケモンで、相手のデッキタイプが判断つかない時は、
レジエレキV1体を優先的に育てます。(その他、ベンチにミライドン1体は展開。ライコウは負け筋になる場合もあるので、1ターン目では出さない。)
そうすることで、先攻2ターン目のライトニングウォールで、バトル場にダメカンを落としながら、実質耐久HP300で返しのワンパンを避けることができるからです。

さいごに

結果は・・・「4-4」でした。(Round 8は疲れすぎちゃってDropで負け扱い)
マッチは以下。
R1: 黒古代 0-2 ❌ ※対戦相手の方はTop 8に残ってました!
R2: リザードン 2-0 ⭕️
R3: ロスギラ2-1 ⭕️
R4: リザードン 2-0 ⭕️
R5: ルギア 0-2 ❌
R6: パオジアン ⭕️
R7: ルギア 0-2 ❌
R8: Drop ❌

初めてのRegionalで、しかも大型大会初参加にしては、今後に期待が持てる結果だったのではないでしょうか?
一番の苦手デッキと思っていたリザードンにしっかり勝っていたので、練習の成果は出ていたのではないかと思います。
反面、お祈り系デッキであったルギアに負けているので、少しでもお祈り幅を減らす工夫(練習やデッキ構築、対面研究)はやっておいたほうがよかったかも、という反省です。
とはいえ、本人はしっかり楽しんでいましたし、5月のIndianapolisへの参戦も検討中ですので、今後の伸び代に大いに期待したいところです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?