八重歯

25歳女。埼玉生まれ埼玉育ち。IT企業勤務。 好きなモノ:コーヒー、サグラダファミリア…

八重歯

25歳女。埼玉生まれ埼玉育ち。IT企業勤務。 好きなモノ:コーヒー、サグラダファミリア、藤原竜也、ディカプリオ、美容 嫌いなモノ:人間、雷、強風、地震、失恋

最近の記事

マレーシアのどうしようもない接客

#炭酸が好き 19歳、コロナが流行る直前の夏、私は一人でマレーシアに旅立った。 語学留学したいと高校生の頃から思っていたものの、色んな事情で叶わず一度も日本から出たことがなかった。しかし大学生になってバイトで貯めたお金で、初めて1週間だけマレーシアに旅行に行くことを決意した。 マレーシアの首都クアラルンプールは、当時の私にとって衝撃的な光景だった。ブランドの入ったでかいショッピングモールが立ち並ぶ中で、少し歩けばスラム街のようだった。ゴミだらけの道、謎のスパイス臭、物乞い

    • 自己紹介(遺書)

      本当はもう何個かくだくだと投稿しているけど、自己紹介したことないのではじめましての体でしたくなってしまった。 私は都内IT企業勤務の25歳女性、八重歯と申します。 なぜ文系なのにIT企業に入りたかったのか、新卒の時は何度も聞かれたし、そのたびに「人間と話したくなくて、できるだけ長い時間コンピュータと向き合ってられると思ったからエンジニアが良かった」とちゃんと素直に答えるんだけど、毎回爆笑される。なんでだろう。 人と話すのは苦手じゃない、得意。笑わせるのも気持ちよくさせるの

      • 仏教思想「そういうものに私はなりたい」

        雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ瞋ラズ イツモシヅカニワラッテヰル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ アラユルコトヲ ジブンヲカンジョウニ入レズニ ヨクミキキシワカリ ソシテワスレズ 野原ノ松ノ林ノ 小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ 東ニ病気ノコドモアレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニツカレタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ朿ヲ[#「朿ヲ」はママ]負ヒ 南ニ死ニサウナ人アレバ 行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ 北ニケンクヮヤソショ

        • 【映画感想文】クワイエットルームにようこそ

          数年前に一度見ているが、もう細部を忘れているので見返したくなった。 大したことないけど、今見て気づいたことだけ羅列します。 ・閉鎖病棟には基本女性しかいない。 担当医以外、看護師さんも患者も皆女性。女性患者が思いっきり暴れて押さえつけられたり、協力してパズル完成させたり、歌って踊ったり、ピアノ弾いたり、盗んだり盗まれたり。全て女性同士なので安心して壊れられるしさらけ出せるみたいなところがあって好きかも。精神病=女性という固定概念もあるんだろうけど。 ・みんなで「恋のフーガ

        マレーシアのどうしようもない接客

          僕の背に輝くような翼が生えて飛び立てる

          元リップスライムのPESがかの有名なドラマのために作曲した「女神のKISS」の歌詞の一節である。 数カ月前狂ったようにリップスライムの曲を聴きながら通勤していて、PESの魅力に取りつかれていた時に当然この曲にもハマっていた。(笑) この曲は女神様である相手との恋に舞い上がる男の気持ちを表現した歌詞であるという解釈に間違いはないと思うんだけど、 「女神のような眼差しの君のKISSを受け止めて」 「僕の背に輝くような翼が生えて飛び立てる」 という一節の、他者からの愛ある眼差しと

          僕の背に輝くような翼が生えて飛び立てる

          プラマイゼロ

          私はくじ運が強い。こんなにくじ運が強い人間は滅多にいないと思う。エピソードを紹介する。 ・小学生の頃に温泉地で引いたガラガラポンで一等が当たり、米か酒か名産のお菓子をもらえることになった。 ・成人式のビンゴ大会で、「絶対に当てる」と宣言し選んで引いた一枚で、百人近くいた中で二番目にビンゴする。 ・塾講のバイト先で当たりが出ればデカい箱でチョコがもらえるイベントで当てた。 ・近所のショッピングモールでくじを引くと温泉チケットが当たった。 等、大したことがないものから大

          プラマイゼロ

          何も欲しくない

          ここで自由と孤独を愛するスナフキンのセリフを見てみよう。 「長い旅行に必要なのは大きなカバンじゃなく、口ずさめる一つの歌さ」 「僕のものではないよ、だけど僕が見ている間は 僕のものなのかもね」 「僕は世の中のこと全てを忘れて暮らせたらどんなにいいかと思ってるんだ」 なんてカッコいいのだろうと、中学生の頃から思っていた。こんな人間になりたかった。全てのことに執着せず、サラッと生きて、いつでもフッと姿を消せるような。そんな人間に憧れていた。 しかし、よく考えたらスナフキ

          何も欲しくない

          呆然

          地球は巨大な宇宙船であると確信したのは、高校の時の部活中だった。 演劇部の集まる体育館の中二階で輪になって話し合いをしている時、間違いなくここは宇宙船で、この子たちは宇宙人なのだとはっきり認識できた。 同時に、ものすごい不安に襲われてしまった。宇宙船に乗っている宇宙人のくせに、なぜ一瞬で滑り落ちてしまうことなんか全く想定していないみたいな顔をして、第三幕のキャストの立ち位置の話なんかできるんだろう。 中二階の床から宇宙船の振動をはっきり感じた気がして、私は滑り落ちないよ

          選択

          胸がザラザラする。 そんな時、気分転換を試みる。クーラーをつけようか、何か食べようか、映画でも見ようか、小一時間散歩でもしようか、寝ようか。 自分の機嫌を取るために考えて、コンビニに甘いものを買いに行くことを選ぶ。でもその選択は決定的に間違っている気がして足が重くて、欲しいものなんて一つもなくて、店員とのやりとりがチグハグのまま、普段見向きもしない種類のアイスを購入して、家に帰って、噛んで、飲み込んで、後悔しながら食べ切る。 この一連の全く無駄な流れ、よくやってしまう。

          僕は、夜に夢を見るんじゃない。一日中夢を見ているんだ。生きる糧として、夢を見ている。-スティーヴン・スピルバーグ-

          タイトルは適当に名言を拾っただけで申し訳ないが全く関係ない話をする。 酷い夢にはニ種類ある。 一つめは、わかりやすい悪夢。芋虫の大群の中を歩いたり、カルト教団が家に詰めかけてきたり、ピエロに殺されかけたり、奇妙な目をした女にじっと見られたり、アメリカが崩壊したり、嫌いな人間をタコ殴りにしたり、叫んで顎が外れたり、動物を傷つけたりする夢。 大抵は体調が悪い時や、疲労してイライラしながら眠りについた時や、二度寝したり変な時間に寝た時に見る。 こういう夢を見るとしんどいが、

          僕は、夜に夢を見るんじゃない。一日中夢を見ているんだ。生きる糧として、夢を見ている。-スティーヴン・スピルバーグ-

          ひとりぼっちになる練習してるの

          小学三年生の時の、地元の夏祭りは、一人ぼっちだった。夏祭りに行けってお母さんに言われたので、行った。この頃から全部の運が悪いので、クラスで仲のいい子が全員引っ越した時だったから、あとちょっといじめられてたから、誰にも誘われず、誰も誘わず、ぼんやり一人で行った。 一人で夏祭り、何にもやることがなかったので、缶ジュースを買ってぶらぶらしてたら、姉が友達と来ていたのと遭遇した。姉は私に言った。「お前友達いないの?一緒に回ってあげようか?」と。 私は、迷ったけど逃げた。姉は学童保

          ひとりぼっちになる練習してるの

          透明読書人間

          私には昔から文章について第六感があった。 こんなことを書けば大人は納得し、感心し、涙し、ここにいる子どもの中で一番大人だと認めてくれるだろうと確信して作文などを書いていた。 その確信はほとんど当たった。何を書いてもいつも私が選ばれた。賞状を何十枚ももらったし、皆の前でよく朗読され、ついには弟の読書感想文を代わりに書いてやったらそれも何かの賞に選ばれてしまった。 文章が上手いやつはどこか人格がおかしいと相場が決まっている。 文章を書く時の私の、まるで大人がわざと子供らし

          透明読書人間