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20240815の夢/ドイツ・東京・沖縄

わたしが暮らすドイツの小さな街に、家族が日本から遊びにくるというので、わたしはビュフェトでみんなを待っている。おなかのすいたわたしはスープだけ先にいただき、おかわりを取りに行こうか迷っている。

やがて家族らが到着して、思い思いに料理をとってきて食べる。わたしはまもなく留学期間をおえて日本に帰国するが、ドイツ滞在中に歩いた街並みのことを思い出しては、もっと知らない街も歩きたくなり、まだ帰りたくないという気持ちになっている。


わたしが暮らす東京の小さな下宿に、家族が地元から遊びにくるというので、わたしはここは駅から遠くて不便だし手狭だからと、駅の近くのファミレスでみんなを待っている。おなかのすいたわたしはドリンクバーのアイスティーで空腹をごまかしている。

やがて家族らが到着して、思い思いに料理をとってきて食べる。すでに大学を卒業したわたしはまもなく下宿先をたたんで地元に戻る予定だが、東京滞在中に訪れた街並みのことを思い出しては、もっと知らない街も歩きたくなり、まだ帰りたくないという気持ちになっている。

………はて?………下宿をたたむ?

わたしは数日後に引っ越しを控えているはずなのに、その手続きになにも着手していなかったことに気がつき、内心慌てる。

――ごめん、そっちに戻るの、予定よりちょっと遅くなるかも。

と家族には告げ、下宿先に戻ったわたしは、引っ越しに必要な段取りを確認してみる。解約は無理を通せばできそうだと思ったが、引っ越し業者への依頼は(繁忙期というのもあって)あと数日ではとてもできそうになかった。

部屋はそのままに、身体だけ帰郷するという手も考えたけれど、どうせ何度か行き来する必要が出てくるのなら、あと一か月(かそれよりもっと)住みつづけたほうがいい――そう思うや、家族に電話をかけてわたしの考えを伝える。残念そうで申し訳なくなるが、わたしは内心少しだけよろこんでいる。


家族が暮らす沖縄の小さな街に、わたしが帰省をするというので、家族はごちそうを準備してわたしの帰りを待ち構えている。

空いた時間のぶんだけ街並みは変化していて、わたしは少しさみしい気持ちになっている。けれど、家族や知人はその変化を別に違和感なく受け入れていて、わたしだけがむかしにこだわりつづける頑固なやつみたいになってしまう。

そんな乖離を感じてしまうのがいやで、わたしはなるべく往時の姿をのこしているものを探しに出かけては、触れようとしている。
(変化、がきらいなの?  疎外されるのが、やなの……?)
うーん、両方かな……とわたしは自答している。


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