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No3『死ぬときに後悔すること 25』①

明日死ぬかもしれないと思う人間は、後悔が少ない。限られた生の時間を精一杯生きようとし、一日一日丁寧に最善を尽くすためだ。
さて、あなたは何を後悔しそうか。引っかかることがあれば元気なうちに早めに取り掛かろう。

1. 健康を大切にしなかったこと

「もう少し早く検査をしておけばよかった・・・」

死因の一位はがんである。がんは早期発見が一番の解決策であるが、年に一度の健康診断は生活習慣病等の発見ができるだけで、血液検査では早期のがん発見には無力である。
大切なことは、「推奨されている時期に、面倒臭がらず検査すること」。健康なうちから健康を大切にすること。なお、健康とは絶好調の状態を作り出すことではなく、最悪死ぬような大きな病気にかからないことをいう。

2. タバコをやめなかったこと

タバコは発がんの原因となる。

3. 生前の意思を示さなかったこと

一番大切なのは、自分が今何を考え、医療者や家族にはどうして欲しいのか、それを遠慮なく話合おうとすることである。そしてもし己の意識が低下して、判断ができなくなった時に備え、代理人に思いやポイント、信念、信条などを平素からしっかり伝えておくこと。

4. 治療の意味を見失ってしまったこと

医療は、病を治し健康な生活を送れるようにするためにある。ただ残念ながら一分一秒長く生きてもらう治療と、生活の質を確保したまま最期を迎えてもらう治療は併存できないことが多くある。延命的治療に終始すると、生活の質が著しく損なわれることもあるので、延命治療が一概に良いわけではないことを肝に銘じておくことが重要である。

5. 自分のやりたいことをやらなかったこと

自由に生きても、忍耐で生きても、それほど文句を言われる量は変わらない。だとしたら、自由に生きた方が自分のためになる。後悔しない生き方、それは「自分を取り戻す」ことだ。やりたいことをさっさとやるべきだ。

6. 夢をかなえられなかったこと

夢が叶わなかったこと、叶えられなかったことそのものよりも、むしろ夢をかなえるために全力を尽くせなかったことに後悔があるのかもしれない。だが、長年1つのことを続けていると、きっと何か良いことがある。中途半端で情熱を注ぎきれなかったときは、おそらく後悔する。

7. 悪事に手を染めたこと

悪行はできるだけ減らした方が、死を前にしてもすがすがしい気持ちでいられる。そのためには、どんなときでも感情に囚われずに、自分も含めた人間というものを冷静に見つめる視点がなくてはならない。

8. 感情に振り回された一生を過ごしたこと

冷静な心の先に笑いを見出すことができれば、後悔は少ないに違いない。
小事に心を揺るがせないことが大事である。人は怒っていても、泣いていても、笑っていても、変わらず一生が過ぎる。いつかはみんな死ぬ。だとすれば、笑っていた方が得ではないか。

9. 他人に優しくしなかったこと

人をいじめることがよくあるのなら、心を入れ替えた方が良い。やさしさが足りないのならば、やさしさを意識した方が良い。それらは死が迫ったときの後悔の一因となる。他を蹴り落とし、どんな勝負に勝ってきたとしても、同じように努力しても決して勝利できないのが死である。生の終わりを敗北ではなく、完結と捉えるのならば、死は恐るべきものではなくなる。

10. 自分が一番と信じて疑わなかったこと

良心的な医者は、自らの診断・治療を信じつつも、常に多少は疑っているものだ。本当にそれで良いのか、日々検証し自問自答し、確実に成果が上がるまでは心が休まることはない。その時までは、自分のセンサーと、周囲の人間がどのように判断しているのか、そこに敏感になっていて、神経、特に耳が研ぎ済ませている。ところが、自分がしていることが最良で間違いなどなく自分が一番だと信じて疑わなければ、間違いを犯しても気が付くことはできず成長の機会を失う。

統率力があり、周囲を引っ張っていく人間は、人の意見ばかり聞いていても前には進めない。だから自らを分析し決断してゆく。それはそれで必要なことだ。一方で、自分を超える力を持つものなど世の中にたくさんあることを知り、己の力の限界を知り、己の考えに時に批判的に見る必要もある。常に一歩引いて冷静に物事を考えることで、後悔する機会は大きく減る。

11. 遺産をどうするかを決めなかったこと

多くの患者は、死を前にして銀行に何度も連絡し本当に大変そうである。生きている内に、病気になる元気なうちに、子供を集めて遺産をどうするか決定しておくべきである。

12. 自分の葬儀を考えなかったこと

病が進んでからだと色々なことを決めるのは面倒になる。そのときに葬儀のことを思い出してももう遅いかもしれない。無駄にお金を取られたくない、残される家族の負担を軽くしたい、派手な葬儀を避けたいと思うなら、一番確実なのは生前に葬儀をしておくか、葬儀の計画を完璧に計画立てておくことだ。

13. 故郷に帰らなかったこと

人は死期が近くなると昔を思い出すものである。特に幼い頃や若い頃のことは鮮明に思い出し、無性にその場所が懐かしくなる。人は普段は自分が死ぬことを意識しない。忙しければなおさらだ。しかし気が付けば自らの死期が迫り一度でも故郷に帰ることが難しくなってしまうこともある。そういう時に、人は後悔の念を覚えないではいられない。
元気なうちに、故郷の親の墓に一度は参り、自らのルーツを再確認することは明らかな力を人生に与えてくれる。


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