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#コミュニケーションエッセンス 「簡単10ステップ!」応対評価カリブレーション(評価軸あわせ)のポイント

#コミュニケーションエッセンス 「簡単10ステップ!」シリーズ。今回は応対の評価についてです。
自社顧客サービスプロセスがお客さまにとって良い体験となるよう、サービス品質を適切に評価することはとても大事な活動です。そして評価よりもさらに大事なのが、カリブレーション(評価軸あわせ)の活動です。サービス品質に関わる方達で評価の意識合わせを重ねることによって、向かう方向性、サービスとして「あってはならない事象」や、「望ましい工夫の要素」が組織として具体化されていきます。
一方、カリブレーションの進め方を間違えると、意見を言い合うだけで、結論が見いだせないまま終える不毛な時間となる可能性もあります。

以下10ステップとそのポイントを押さえて、自社顧客サービスのレベル感について、意識合わせしてみてください。きっと有益な気づきが得られますよ。


■評価基準について

自社評価基準を準備しましょう。
以下は汎用的な評価項目とポイント解説ですので参考にしてください。

ステップ1・カリブレーションマスターを決める

納得感のある結果を導くためには、カリブレーションマスター(カリブレーションのファシリテーションを行う役割の人)を決めて実施することをお勧めします。
サービス内容やお客さまの期待を理解している人が望ましいです。
何名かでローテーションを組むのも良いでしょう。


ステップ2・対象とする応対を選ぶ

カリブレーションマスターを中心に、意識合わせをする対象の応対(電話やメール、チャット等自社の顧客応対プロセス)を選びます。
回を重ねるごとに成功体験が積み重なると、参加者のモチベーションが上がります。最初は評価を合わせやすい応対、わかりやすい応対を選ぶと良いでしょう。


ステップ3・事前評価を行う

カリブレーションマスターが、以下の順序で事前評価を行います。
評価順序:①「お客さま視点」で、要件/解決ポイント/心情を把握する
     ②「評価基準視点」で、各項目を評価する
     ③「評価基準視点」の評価判定と判断根拠を明確にする
※①を省略しないこと、①と②の順番を逆にしないことが重要です。
①~③の後、今回のすり合わせポイントを定めます。

ステップ4・参加者各自が「お客さま視点で」応対を体験する

まず初めに、お客さま視点を体験することが、カリブレーションの重要ポイントです。
私たちは機械ではなく人間です。お客さま視点の確認と、評価基準視点の確認では見え方、聞こえ方が全く異なります。お客さま視点の素直な感じ方は最初しか備わっておらず、客観評価後に戻ってくることはありません。
お客さまはなぜ当社サービスにアクセスしたのか?どのような期待をもっているのか?どのような心情だったかを、素直にお客さまの目・お客さまの耳・お客さまの感覚でとらえましょう。


ステップ5・参加者でお客さま視点の体験を意見交換する

お客さま視点で体験したことを、参加者間で意見交換します。マイナス心情だけでなく、良いと感じたことも意見交換します。
カリブレーションマスターは、できるだけ多くの意見を引き出すようにし、正解を求めないようにしましょう。


ステップ6・自社評価基準を振り返る

客観評価を行う前に、基準のポイントを押さえる目的で、カリブレーションマスターが、自社評価基準を簡潔に説明します。
事前評価を行った際に見極めたすりあわせポイントにあわせて、評価アドバイスを言い添え、意識合わせしやすくします。
※あくまでも注力ポイントを添えるにとどめ、回答は言わないようにしましょう。


ステップ7・参加者各自で自社評価基準にのっとった評価を行う

事前の振返りを元に参加者各自で評価を行います。
評価順序:①自社評価基準視点で、各項目を評価する     
     ②各自、評価の判定と判断根拠を明確にする


ステップ8・評価結果のカリブレーション(項目あわせ&レベル感あわせ)のセッションを行う

①全員の評価結果を公表します。
②ポイントとした項目について、評価結果が低い(厳しい)人から判断根拠を説明してもらいます。理由は厳しい評価の人が評価根拠としてとりあげる事象には多くの場合妥当性があるためです。その事象を欠陥とするかどうか、レベル感を③でディスカッションします。
ただし、判断根拠とした項目にずれがある場合は、その場で補正しましょう。
③レベル感をディスカッションして合意します。
 例)サービス品質として欠陥レベル/欠陥ではないが工夫には至らないレベル/工夫が取り出せるレベル


ステップ9・全体で振り返り、合意、整理する

すり合わせ対象とした項目の結果と判断根拠を振り返り、合意し、合意した結果を整理します。
振返り、合意、整理する内容を、今後の評価に役立てましょう。記録に残して、関係する皆さんと共有すると良いでしょう。

ステップ10・参加者各自の甘辛と補正ポイントを整理する

各人が、項目ごとの甘辛と自身の補正ポイントを整理して持ち帰り、以後の評価に役立てます。
この振り返りと調整がない場合、同じことを繰り返してしまいますので、必ず各自補正ポイントを整理して今後につなげましょう。



いかがでしょうか。いきなり評価から入るカリブレーションをしていませんか?振り返りをせずに終えてしまっていませんか?
事前準備も事後実施事項も含めてカリブレーションです。
実施するごとに、組織としてのサービス品質のとらえ方が明確になるようなカリブレーションを実施しましょう。  

          

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