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アルファ40のお話その3。

ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。

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英宝さんの記事を読んでからアルファ40にすごく憧れがあって、始めるべくカードを集め始めました。
黒単で黒死病コントロールにしたいなと思っているんですがオススメのカード等ご教示いただければ幸いです。
黒曜石のゴーレムは入れたいと思ってます。

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OK。
パワー9は無い前提と思われるので、
ゆるい感じのデッキを。
パワーカードがある場合は好きなように入れ替えて。

6《暗黒の儀式/Dark Ritual》
5《黒死病/Pestilence》
4《黒曜石のゴーレム/Obsianus Golem》
4《骨の壁/Wall of Bone》
4《生命吸収/Drain Life》
1《太陽の指輪/Sol Ring》
16《沼/Swamp》

《太陽の指輪》が厳しいなら《沼》で。
動きとしては
1ターン目:《暗黒の儀式》!《骨の壁》出してエンド!
2ターン目:《暗黒の儀式》!《黒死病》出してエンド!
3ターン目:《黒死病》起動!
が基本。
遅いと3ターン目に《骨の壁》出してエンドで、
4ターン目に《黒死病》出してエンド。
《生命吸収》なんて5ターン目以降じゃないと撃たないだろう。
《暗黒の儀式》いっぱい引いていれば別だけれども。

《黒死病》は
「終了ステップの開始時に、
 クリーチャーが戦場に存在しない場合、
 黒死病を生け贄に捧げる。」
という効果があるので、
生き残りやすく、
お値段もやさしめの《骨の壁》さんを採用。

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《骨の壁/Wall of Bone》
コスト:2黒
クリーチャー スケルトン(Skeleton) 壁(Wall)
防衛(このクリーチャーは攻撃できない。)
(黒):骨の壁を再生する。(このターン、次にこのクリーチャーが破壊される場合、それは破壊されない。代わりに、それをタップし、それに与えられているダメージをすべて取り除き、それを戦闘から取り除く。)
1/4
アンコモン

重たさは増えるが、タフネスも増えるという点で、
《Living Wall》もアリ。

画像2

《Living Wall》
コスト:4
アーティファクト・クリーチャー 壁(Wall)
防衛(このクリーチャーは攻撃できない。)
(1):Living Wallを再生する。
0/6
アンコモン

このカードの場合はタフネス6が魅力。
1マナで再生可能なところは、
黒単である以上《骨の壁》との差異は無いに等しい。
ただ、《黒死病》が4マナ、この壁君も4マナなので、
出来れば《骨の壁》のほうが良い。
黒1マナで再生可能な生物として、
元祖ホネホネ君の《蠢く骸骨/Drudge Skeletons》もあるが、
1/1であるため、
《黒死病》を起動するたびに再生しないとならない。
全くダメというわけでもないが、オススメもしにくいところ。
これを採用して《蠢く骸骨》が場にあると、
「場にある《沼》の数÷2しか《黒死病》が起動出来ない。」
という状態になる。
期待値で火力半減では面白味がない。

あとはルール上でおさえておくべき事として、
《骨の壁》や《Living Wall》が持つ再生という能力は

「このターン、次にそのパーマネントが破壊される場合、
 代わりにそれから全てのダメージを取り除き、タップする。
 そのパーマネントが戦闘に参加しているなら戦闘から取り除く。」

つまり、致死ダメージを食らって再生すると、
それまでに受けた戦闘ダメージや、
《黒死病》からのダメージが全て無くなり、
《骨の壁》や《Living Walll》の本来のタフネスに戻ると認識しておけばよい。

《骨の壁》を使っている場合、
《黒死病》を4回起動します。
《骨の壁》は再生を1回起動します。
両方の能力処理終了します。
《黒死病》を3回起動します。

までやっても《骨の壁》はタフネス1で生き残る。
もちろんもう1回《黒死病》を起動すれば致死ダメージになるので、
また再生を1回起動すればタフネス4に戻る。
普通はそんなに黒マナが無いと思うが。

ただ、《黒死病》が前提の場合に、
アタッカーがデッキにまるで無しだと、
相手に火力で負けるor相打ちくらいしか無いので、
《生命吸収》や《黒曜石のゴーレム》で攻める必要がある。
希望を言えば、
《夢魔/Nightmare》
《センギアの吸血鬼/Sengir Vampire》
あたりのちょっぴりお高いフィニッシャーが1枚欲しい。
無いなら《沼の悪霊/Bog Wraith》でもOK。
《黒騎士/Black Knight》があればそれはそれで心強いが、
《黒死病》2点でサクっと死んでしまう。
あとは軽めの除去で、
《麻痺/Paralyze》
《恐怖/Terror》
あたりがあれば採用も考慮したい。
贅沢を言えばキリがないが、
1枚くらい《精神錯乱/Mind Twist》入れたくなる。

それから、アルファ40について

38枚がパワー9
2枚がフィニッシャー

なんてデッキを想像する人もいるだろうけれども、
そんなデッキを組める人は世界に10人いるかどうか。
実際にネットでアルファ40のデッキを組んでいる人で、
そんな高額デッキを組んでいる人はまずいない。

こんなカワイイデッキ組んでる人が普通。
(このデッキは本当にネットにあった。)

画像3

15《ベナリアの勇士/Benalish Hero》
9《聖なる力/Holy Strength》
1《聖なる鎧/Holy Armor》
2《解呪/Disenchant》
2《蘇生の印/Death Ward》
11《平地/Plains》

《ベナリアの勇士》15枚のみの攻め手という特化ぶりがかっこいい。
《平地》の枚数より《ベナリアの勇士》が多いのも面白い。
たぶんこのデッキの所持者は1枚だけ採用の《聖なる鎧》を、
《聖なる力》に差し替えたいと思っているんじゃなかろうか。
出来るなら《十字軍/Crusade》がいいなんて思っていてもおかしくない。

多くの人がただ40枚集めるだけで大変なので、
それを時間をかけながら楽しくコレクションして、
「よし40枚になった!遊んでみよう!」
という姿勢だ。

パワー9をデッキに何枚も入れられるのは、
全体の0.01%もいないブルジョワのみ。
99%以上の人は楽しく遊ぶために小さな盆栽を育てている。
大切な事は「この世界、見てみようぜ!」という気持ち。

誰も彼もにやろうと言える世界ではないけれども、
このエンドコンテンツ、いつか踏み入れてみてほしい世界だ。
興味を持った人だけでいい、
この小さな40枚の盆栽を長い時間をかけてチャレンジしてみてほしい。

ではまた。

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