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財布デストラクション。

以前に、
「アン・シリーズのカードを使うと、
 相手の財布を空っぽに出来る。」
という話をしたところ、
「やり方を教えて下さい!」
というメッセージや問い合わせをいただいたので、
多分誰もやらないとは思うけれども、
そのデッキと説明を。

デッキは今回はEDHで。
EDHならば対戦相手が3人いて、
3人全ての財布を空っぽに出来る。

まずはそのサンプルデッキを紹介。

ジェネラルは《寛大なるゼドルー/Zedruu the Greathearted》。

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《Zedruu the Greathearted/寛大なるゼドルー》
コスト:1青赤白
伝説のクリーチャー ミノタウルス(Minotaur) モンク(Monk)
あなたのアップキープの開始時に、
あなたはX点のライフを得て、カードをX枚引く。
Xはあなたの対戦相手がコントロールするあなたがオーナーであるパーマネントの数である。
(青)(赤)(白):対戦相手1人を対象とし、あなたがコントロールするパーマネント1つを対象とする。
そのプレイヤーはそのパーマネントのコントロールを得る。
2/4
レア

この能力を使って相手の財布を空っぽにする。
ダメージで勝てないわけでもないが、
財布を空っぽにする以外に目的は無い。

ジェネラル:《寛大なるゼドルー/Zedruu the Greathearted》

-クリーチャー7枚-
《Richard Garfield, Ph.D.》
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》
《オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagers》
《ゴブリンの技師/Goblin Engineer》
《粗石の魔道士/Trinket Mage》
《バザールの交易商人/Bazaar Trader》
《金粉のドレイク/Gilded Drake》

-インスタント16枚-
《神秘の教示者/Mystical Tutor》
《マナ吸収/Mana Drain》
《意志の力/Force of Will》
《大あわての捜索/Frantic Search》
《渦まく知識/Brainstorm》
《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
《秘儀の否定/Arcane Denial》
《運命のきずな/Nexus of Fate》
《差し戻し/Remand》
《サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift》
《白鳥の歌/Swan Song》
《否定の契約/Pact of Negation》
《否定の力/Force of Negation》
《精神的つまづき/Mental Misstep》
《呪文貫き/Spell Pierce》

-ソーサリー11枚-
《思案/Ponder》
《定業/Preordain》
《加工/Fabricate》
《Timetwister》
《Wheel of Fortune》
《時間のねじれ/Time Warp》
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》
《時間操作/Temporal Manipulation》
《時のらせん/Time Spiral》
《意外な授かり物/Windfall》
《永劫での歩み/Walk the Aeons》

-エンチャント1枚-
《Moat》

-アーティファクト25枚-
《Jack-in-the-Mox》
《Ashnod’s Coupon》
《Mox Lotus》
《モックス・アンバー/Mox Amber》
《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
《オパールのモックス/Mox Opal》
《通電式キー/Voltaic Key》
《多用途の鍵/Manifold Key》
《厳かなモノリス/Grim Monolith》
《上天の呪文爆弾/AEther Spellbomb》
《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》
《太陽の指輪/Sol Ring》
《魔力の櫃/Mana Vault》
《魔力の墓所/Mana Crypt》
《精神隷属器/Mindslaver》
《秘儀の印鑑/Arcane Signet》
《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
《イゼットの印鑑/Izzet Signet》
《ボロスの印鑑/Boros Signet》
《アゾリウスの印鑑/Azorius Signet》
《Jeweled Amulet》
《発展のタリスマン/Talisman of Progress》
《独創のタリスマン/Talisman of Creativity》
《確信のタリスマン/Talisman of Conviction》
《友なる石/Fellwar Stone》

-プレインズウォーカー4枚-
《精神を刻む者、ジェイス/Jace,the Mind Sculptor》
《求道者テゼレット/Tezzeret the Seeker》
《ダク・フェイデン/Dack Fayden》
《屑鉄の学者、ダレッティ/Daretti, Scrap Savant》

-土地35枚-
《Volcanic Island》
《Tundra》
《Plateau》
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
《蒸気孔/Steam Vents》
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
《乾燥台地/Arid Mesa》
《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》
《湿地の干潟/Marsh Flats》
《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
《汚染された三角州/Polluted Delta》
《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
《霧深い雨林/Misty Rainforest》
《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》
《シヴの浅瀬/Shivan Reef》
《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》
《氷河の城砦/Glacial Fortress》
《断崖の避難所/Clifftop Retreat》
《硫黄の滝/Sulfur Falls》
《統率の塔/Command Tower》
《発明博覧会/Inventors’ Fair》
《マナの合流点/Mana Confluence》
《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
《教議会の座席/Seat of the Synod》
《大焼炉/Great Furnace》
《古えの居住地/Ancient Den》
《ウルザの物語/Urza's Saga》
1《平地/Plains》
1《山/Mountain》
3《島/Island》
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財布デストラクションデッキの中心はこのカード。

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《Ashnod's Coupon》
コスト:0
アーティファクト
(T),Ashnod's Couponを生け贄に捧げる:
プレイヤー1人とドリンク1本を対象とする。
そのプレイヤーは、そのドリンクをあなたのために取ってくる。
あなたはそのドリンクに必要なあらゆるコストを支払う。
レア

言わずと知れた、
相手にジュースを買いに行かせるカード。

通常《Ashnod's Coupon》を対戦相手に起動した場合、
対戦相手にドリンクを購入に行かせ、
それにかかった費用は自分が支払う。
通常起動の場合、
「午後ティー買ってこい!ほら代金だ!」
になるわけだ。
まずここをひっくり返さないと相手の財布を壊せない。

そこでこのカードの出番。

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《精神隷属器/Mindslaver》
コスト:6
伝説のアーティファクト
(4),(T),精神隷属器を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。
あなたはそのプレイヤーの次のターンの間、
そのプレイヤーをコントロールする。
(あなたはそのプレイヤーが見ることのできるすべてのカードを見て、
そのプレイヤーのすべての決定を行う。)
神話レア

これを使う事で無理やりが可能に。

手順は以下。

1:対戦相手に《精神隷属器》を起動する。
2:「対戦相手に自分のパーマネントのコントロールを渡す」カードを使用し、《Ashnod's Coupon》を対戦相手に渡す。
 ただしこの時、
 精神隷属されていないターン中に《Ashnod's Coupon》を渡すと、
 相手のターンになる前に《Ashnod's Coupon》を起動され、
 自分がジュースを買いに行くことになってしまう。
 そのため、
 精神隷属中の対戦相手のターンにカードを渡す必要がある。

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 「対戦相手にカードを渡すカード」の代表格、
 《寄付/Donate》
 《無害な申し出/Harmless Offering》
 はソーサリーなので
 ソーサリーをインスタントタイミングで唱えられるようになる
 《ヴィダルケンの宇宙儀/Vedalken Orrery》
 《予期の力線/Leyline of Anticipation》
 などの一手間が必要。

 そこでジェネラル:《寛大なるゼドルー》の出番。
 これならインスタントタイミングで能力を起動できる。
 EDHのデッキならこれをジェネラル指定でOK。
 ヴィンテージに準ずる60枚構築でも
 《寛大なるゼドルー》のほうが楽。

3.精神隷属中の対戦相手のターン、
 対戦相手がコントールしている《Ashnod's Coupon》を、
 対戦相手を対象に起動する。
 《Ashnod's Coupon》はプレイヤーを対象とするので、
 起動した本人を対象に取れる。

上記の手順を踏むことで、
「対戦相手が自身のために、
 ドリンクを自腹で買いに行かせる」
ことができる。

しかも対戦相手をコントロールしているので、
どんなドリンクにするかも自分が決められる。

「今日はもう飲もう。
 というわけで村尾買おうぜ。」

と言って高額なお酒を買わせてしまう事も出来る。
余談になるが、
村尾は芋焼酎のトップ3と言われる銘柄の1つ。
残りの2つは魔王と森伊蔵。
この3種はおおむね原価では買えず、
プレミア価格がついている。
一升瓶で1万円超えが普通。

1回の起動で相手の財布が空っぽにならないなら、
《精神隷属器》が有効な時間であれば、
《ゴブリンの溶接工》で《Ashnod's Coupon》を戻し、
《寛大なるゼドルー》で《Ashnod's Coupon》を渡せば良い。
ついでに言うと《ゴブリンの溶接工》があると、
《精神隷属器》も戻せるので、
ある程度「どうにもならない状況」を作りながら、
ドリンクを買いに行かせられる。

なお、《Ashnod's Coupon》のルール上、
「あなたはそのドリンクに必要なあらゆるコストを支払う。」
となっている。
通常の起動であれば、
「あそこのコンビニでコーラ買ってこい。」
だと徒歩+ドリンク代で終わり。
しかし、《精神隷属器》で全ての決定をコントロール出来る状態では、

「うむ、
 ここは至高のワイン、ロマネ・コンティだな。
 新宿の酒屋さんまで行ってもらおうか。」

と言って飛行機、新幹線、タクシー、バスなどの移動手段も決定出来る。
ロマネ・コンティは1本100万円はすると言われるワイン。
高いものでは300万円を超えるワイン界の《Black Lotus》。
普通の人の財布ならば一撃・・・というか普通は財布に100万円も入ってない。

注意点としては、
ドリンク代が支払えないと効果が立ち消えになるので、
《精神隷属器》でターンのコントロールを得た際に、
まずは相手の財布の中身を確認する必要がある。
(何を言っているんだろう、自分は。)
つまり、《精神隷属器》使用後は、

「アンタップ!アップキープ!
 財布の中身確認!ドロー!
 ジュース買いに行け!」

MTGとしてあるまじき光景。

以上、説明終了。
誰か1度くらいやってみて欲しいし、
自分もやってみたくてたまらないのだが、
そもそもアン・シリーズOKでデッキ組む事が滅多な事では無いので、
なかなか実現しないお話だと思う。
誰か本当にやった人がいたら、
写真付きで是非報告して欲しい。
ドリンクを村尾やロマコンにしたら表彰モノ。

ではまた。

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