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【韓国BL小説・漫画】Into the thrill(Leefail作/Venom画)

作品解説

Into the thrill(인투 더 쓰릴)
小説:Leefail パート1:全4巻、パート2 全3巻、外伝2巻)
ウェブトゥーン:Venom(독액) 第18話 ※RIDI連載中(2024年1月28日時点)

キャラクター紹介

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ストーリー

他人に無関心で無気力に生きるバイオリニストのヘウォン(受)。

毎日決まった時間にバイオリンの練習をして、手軽な出会いを繰り返し、平凡でつまらない生活を送っていた彼は、友人のテシンから頻繁に片想いの悩みを聞いていた。

「ねぇ、ヘウォン。私、今日……彼と初めてしたんだ」

ところがある日、テシンの突然の自殺の知らせを聞く。

テシンの葬儀場でテシンの片想いの相手であるウジン(攻)と出会い、名刺を受け取る。以降、ヘウォンは彼と必然的に関わることになる。

ある日、望まない関係を強要されたヘウォンは傷害事件に巻き込まれ、名刺のおかげで検事のウジンに助けられる。

ヘウォンは友人の自殺を止められなかった罪悪感からウジンから遠ざかろうとするが、ウジンは動じない。

"ムン・ヘウォンさんが先に四つん這いになって私のもとに来るでしょう。"

RIDI

作品に出会ったきっかけ

RIDIでウェブトゥーンの新作をチェックしていたら、圧倒的な画力のイラストが目に留まりました。

それがこちら👇

茶髪が受け、黒髪が攻めです

髪の毛1本に魂が宿っているかのような、美しいヘウォン(受)と、死んだ魚の目をした無表情のウジン(攻)。
美しいけれど、どこか不穏な空気が漂わせるふたり。

ふたりとも顔面が強すぎません?


タイトルの<イントゥ・ザ・スリル>に惹かれてウェブトゥーンを一気読み。

ウェブトゥーンを読んだあと、続いて小説も読みました。

もう、なんというか……

衝撃のこうげき‼














おすすめポイント

反社会性パーソナリティ障害(サイコパス)な性格の攻めと、猫のように感情のおもむくまま天真爛漫な受けの、ふたりの激しい愛憎劇
です‼‼‼‼‼‼‼

ヘウォンは、
✅親の持ち家とカードで生活している
✅親から家を追い出されたら、大学生と嘘をついて道端で男性に声をかけて家に潜り込む

という性格ですが、音楽や楽器は大切にします。

✅親から買ってもらったバイオリンは数億ウォン。飛行機に搭乗するときはバイオリン用の座席も予約する

実家力がある家庭で育っており、一般家庭と感覚が違います。
こういうところ、かわいい。

いろんな相手のもとを渡り歩く、自由で気ままな猫だったヘウォンが、共通の知人・テジンをきっかけに知り合い、おたがいにのめり込んでいきます。


攻めのウジンは何を考えてるのか分からないほど、不気味で怖い。
迫りくる距離感がおかしい美しい男

黒い霧が広がる、深い闇の森のようなウジンに惹き込まれていくヘウォン。

ヘウォンの演奏姿に<解放>と<Into(のめり込む)>と、相反する感情が芽生えるウジン。

そして作中、ずっと鳴り響いている重低音の
<ウジンと関係したテジンと、ウジンの元婚約者はなぜ29歳で自ら死を選んだのか>という謎。

1部は、ヘウォンの変化、
2部は、ウジンとヘウォンの、ふたりの気が狂うほどの葛藤と焦燥が描かれています。

ウジンの反社会性パーソナリティ障害のウジンが、30代半ばにして生まれて初めて感情を知っていく過程が秀逸です。


ふたりの会話の掛け合いがおもしろい

ウジン(34歳)とヘウォン(28歳)と、6歳の年齢差のふたりの会話の一部をどうぞ👇

ウジン「あなたと言わずに別の呼び方で呼んでください」
ヘウォン「違う呼び方? 検事?公務員?」
ウジン「そんなに堅苦しいものじゃなくて」
ヘウォン「どういうの?」
ウジン「兄さんとか、それとも兄さんとか。 それが嫌なら兄さんと言えばいいだろう」
彼は同じ3つの選択肢を提示した。

형(ヒョン)への圧がすごい😂

ヘウォン「ヒョンウジンおじさん。ヒョンウジンおじいちゃん」
彼の手がお尻を痛くなるほど強く握った。ヘウォンは悲鳴をあげた。
ヘウォン「ウジン兄さん ......」
ウジン「いいですね」
ヘウォン「兄さん、ウジン兄さん」
ウジン「....... 」
ヘウォン「ウジン兄さん」
ウジン「これからはそう呼んでください。」
ヘウォン「はい、ひいおじいちゃん」

兄呼び調教プレイを仕掛けるんですが、
ひいおじいちゃんって😂


ヘウォン「疲れたって、別れたいならいつでも言ってくれ」
ウジン「疲れたのは事実だよ。 大学生気取りの良心のない29歳が好きすぎて疲れたよ」

29歳で現役大学生を名乗る厚顔っぷり、最高!

「私のことを好きなの?」というウジンの問いにヘウォンの返事が

ヘウォン「お兄ちゃんのおちんちんをバラバラにして持ち歩きたいくらい好きだよ」

望んだ答えではなかったが、
ヘウォンが私の望む答えを素直に出してくれる性格ではないことを知っていたので、
ウジンはそれなりには満足した。

バwラwバwラw


ふたりの漫才がお分かりいただけましたでしょうか。

ヘウォンは転んでもただでは起きない性格なので、自分がもし地獄の底に沈もうものなら、ウジンを道連れにしていきそうなくらい根性があります。

この攻めにして、この受けあり。


小説の"スリル"と"美"を見事に表現したウェブトゥーン

Venom先生のウェブトゥーンは、縦読みを存分に活かしたコマ割りなので、ふたりの間に流れる緊張感がよく表現されています。


あと、作品の肝(キモ)となる、ヘウォンの演奏姿が美しい

好きなBLのシチュエーションのひとつに、
攻めが受けの神々しい美しさに心酔していくさまがあります。
なので、ヘウォンの演奏シーンが大好物です。


👇ウジンのラフ画
ヘアスタイル・色・眉毛の太さ、唇など絶妙な調整がされてます。


色気を秘めた美しい攻めが好きなので、本当にありがたいです🙏
他のサブ攻めたちもイメージそのままです。


👇ウェブトゥーン化の経緯
3年前の2020年頃に、ウェブトゥーン化をお任せしたい作家さんの候補をLeefail先生のご希望を聞き、そのなかにVenom先生がいらっしゃって、
お声がけいただいたのをきっかけにVenom先生は小説を読み、落ちたそうです🤭


作品を彩るクラシック名曲

さまざまなクラシックの名曲が作中散りばめられています。

🎵J・S・バッハ<シャコンヌ>

別荘でウジンのひとりの前で演奏し、ウジンがヘウォンに落ちた名曲。



そして、ウジンの音楽の好みから彼の本質が垣間みえます。

彼には似合わないようで、不思議と似合う曲だった。
そういえば、ウジンは可愛らしく静かな曲を好むほうだった。
外見はヴィヴァルディの<四季>協奏曲の夏 第3楽章のように見えながら、
音楽の好みはバッハのゴールドベルク変奏曲だった。
趣向も正反対だった。


たしかに、ウジンもヘウォンも、ふたりは豪華な外見で、財政状況もかなりよいのですが、外食よりもウジンの作るごはんを好むなど、意外に地味で穏やかな生活を好んでいます。

ウジンはヘウォンに安らぎを見出しているのが、好みの楽曲からもよく分かります。


🎵J・S・バッハ<羊は安らかに草を食(は)み>

Schafe Können sicher weiden:カンタータ第208番(Into the thrill 外伝1)


🎵J・S・バッハ<ゴルトベルク変奏曲>


音楽や芸術を通してふたりの関係を表現しているのも、この作品の好きな点です。



<Into the thrill(イントゥ・ザ・スリル)>が気になった方は、ぜひ各プラットフォームにてご購入ください🥰
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