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噴火被害に遭った1日目

2022年1月15日(土)
私たち家族4人はトンガタプ島からフェリーで2時間半かけてエウア島へ前日の14日(金)に来た

ラグビーのボールとユニフォームをエウア島のラガーマン、ラガーウーマン達に渡して援助し、デモンストレーションを30分程度行い、ラグビーを教えるのが目的だ
私は撮影係として同行した

この日のお昼頃で仕事は終了し、あとは帰るまでフリータイムとなった


15:00頃から家族でリゾート前のビーチで海遊びを楽しんでいて、1時間位で切り上げてシャワーを済ませた

なんだかどっと疲れが出てきて
私はベットでそのまま寝てしまった


突然
ドカーン
とものすごい音がして目が覚めた

雷が屋根に落ちたんだと思った


まだ状況が掴めないうちに
2回目のドカーン

大きな雷がすぐ近くの木に落ちたように聞こえた


旦那と子供達は、リゾートのダイニングにいたので、慌ててそこまで走って行ったら、みんなが海の方を指差していた

そこで3回目の一番大きい
ドッカーーーン

音の1、2秒後に海から音風が来た

大きく怖い音で
雷が落ちたような音
地響きもしたし
空気が揺れたのが分かった

あまりにも大きな音すぎて
耳が暫くキーンと鳴っていたくらいだ


全員同時にこれは危険だと判断し
一斉に車に走った

私は部屋から財布と飲み物を持って
車に乗った

携帯を見たら、トンガタプにいる知人が噴火の写真をあげていた
あの爆音は噴火した音で、あんなに大きな噴火であれば津波が来ると思った

SNSを見ると、トンガタプには既に津波が来ていた

私のいたEua島は、トンガで2番目に高い島

坂道がたくさんあって
すぐに高い場所に行けた


リゾートのオーナーが
高台の上にある借り家を見つけてくれて
私たち全員そこに向かった

移動中、黒い石の雨が降ってきた
ワイパーが窓ガラスを傷つけているのが分かるくらい動くたびにキーキー鳴っていた

夕方7時頃、まだいつもなら明るい時間帯だが、夜中のように真っ暗になった

噴火で上がった噴煙が、下におりてきて
トンガ中がそれを浴びているのだと分かった

携帯が繋がらなくなり、SNSが見れなくなった

途中でコンビニに寄って
水やヌードル、お菓子、缶詰、オムツ、歯ブラシなど必要なものを買って、急遽用意してくれた家に一旦収まった

車から出たらものすごい量の火山灰が降っていて、目が開けられないほどだった

車から部屋に入るだけのたった数秒間に、髪の毛が灰だらけになった


部屋の中にももちろん灰が入ってきてしまって、どこもかしこも灰だらけだった

トイレも、キッチンも、床も全部灰だったので、足の裏がみんな真っ黒になっていた


小さな借り家に全部で大人6人子供3人で非難してきた

リゾートのオーナー家族は、旦那はトンガ人のトーマス、奥様は南アフリカ人のケイリー、18日に1歳になる女の子リナの3人家族

ほかに私たちをEua島に連れてきてくれたトンガ人男性ナキと、同行バイトのトンガ人女性マァマ

それと私たち家族の4人


隣にも同じような家があって
今ちょうど他の島へ行ってるから使っていいと管理人の判断で私たち家族は隣の家へ移動することになった

セミダブルベッドが一つあって
キッチン、温水シャワー付き
便利で綺麗なお家だった

シャワーで灰を流すが
化粧水など何も無く、肌が突っ張った
仕方ないので、子供のお尻拭きで肌を拭いたら少しだけ潤った

夕飯はヌードルとお菓子
全然お腹にたまらなかったが、子供たちはお菓子食べ放題に満足気だった

ベットが狭いので、横に4人並んで寝たけど
足が乗ってない事が意外と辛くて
途中で旦那は床に移って寝ていた



あの恐ろしい体験のせいで全然眠れなかった

子供は2人とも夜泣きしまくって
私たち4人はほとんど眠れないまま朝を迎えた

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