新生活前に思う事①

日が差し込む駅のホーム。
乾燥して少しひんやりとする冬の空気と陽の光の重なりは自分にとっていつだって素敵なものと思っていた。
お昼すぎの時刻だからかいつもよりちょっと空いている車両からホームに足を踏み入れると、人のいないベンチが目に入る。
車両が止まったからだろう。この景色はなんてことは無い。
ただどちらかと言うと勿論好きな景色だ。
妙な事に心は切なさを感じている。

この先退職を控え、新生活を予定している自分にとって、
この先の人生は楽しみなことが多いはずだが、それはつまり変化が多いことを示している。そしてその変化への寂しさを覚え切なくなっている。

新しいことは好きだが周りにいる大切な人とかとの関係も変わる。
その予兆をこの何気ない日常に照らしてみていた。
この有り触れた景色もこの先は随分と遠のく。
当たり前の周りの人もそれと等しく。そう思っている。
変化には別れが伴う。それが寂しいのだ。

この2年間の社会人生活はすぐに過ぎた気がして参ってしまうが、価値観に与える変化は大きかった。
この先2年間もドラスティックに影響を受けて変化をしていく。
その先に残るものは何であろうか。その答えは当然不確かであり先になって分かるのだと思う。

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