万博公園
旅行先の街を歩いている。かわいた空と涼しい風の元。
目の前の公園で保育園児の遊ぶ様子が見える。これからの日本を引っ張っていく世代だ。
昼すぎに腹ごしらえをするために中華料理屋に向かう。
頼んだのは中華丼。甘みはうまみ。それを体現していた。
甘しょっぱいタレに絡まれた野菜や卵ご飯。三位一体となって私の脳幹、間脳を通り、側頭葉の味覚中枢へと伝わる。ありがたい話だ。
空腹には贅沢すぎるボリューム。
食が染み渡ってこそ旅ができるというものだ。ここから先何も何も決まっていない予定に枠組みを立てて進んでいく。
万博記念公園につく。
太陽の塔の中には入れなかった。
正確に言うとチケットを予約し忘れており間に合わなそうだった。迂闊。
仕方がないので芝生でゆっくりと本でも読もうと思った。
公園はピクニックの人で溢れている。平日の昼間だからだ。中高生の花見や家族連れなど様相は様々。
ふと見るとおじいちゃんおばあちゃんと来た孫達がいる。
一緒にバトミントンをしているおばあちゃんの孫に向けられた優しいまなざしと柔和な笑みに心を絆された気がした。
第三者に伝わるまでの愛だと思った。
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