③1人旅回想


引き続き1人旅を続けている。夜に岡山についた。外は大雨だ。宿を決めていないのでどうしようかと考えている。その中でコスト面を鑑みて複数のマンガ喫茶の内どれにしようかと考えあぐねており1時間が経過した。

岡山は大雨に打たれている。強い雨の中傘を差し泊まる場所を探していた。1時間はどうしようかと迷った。そしてあれこれ考えて4500円でネカフェに泊まることにした。あまり納得のいく価格ではない。相場より高いと感じた。しかし自分自身がみじめさに耐えられなくなってしまった。
皆は仕事をしている中自分は職を手放し放浪をしている。そしてたかだか数千円のことに頭を悩ませて決断できていない。
しかもこの旅行にも少し退屈をしている。することがない。現金がないから制限もある。ずっと背負っているバックパックで肩も痛い。しかしコインロッカーを使う余裕もない。本当に貧乏旅行だ。大雨が外での待機を許しはしない。20時という早い時間にシェルターに篭ることとした。そうして退屈しながらも希望もあまり抱けずにただ明日を待つためだけの場所にお金を落とす。自分が情けなく惨めに思えてくる。旅に出る前はとても楽しみにしていたが、次第に人と関わりのない寂しさや食を失った実感が胸の中に広がり弱い心になっている。
そして思うのが早く戻りたい。
時間を潰すためだけの旅になってはいないか?
貧乏旅行で粗悪な睡眠をする。しかしそれにもお金はかかる。着る物も満足に洗濯するのは難しい。バックパックも重いし多様なストレスが自分にのしかかる。楽しむために出たのになんで辛いんだろうと思っている。勝手にひしゃげるのは違うが。

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