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【プレイ感想】ファタモルガーナの館(本編)

以前より気になっていた「ファタモルガーナの館」。
PS4のDL版でお安く販売されていたので、この機会にプレイしました。
⚠️当記事には「ファタモルガーナの館」のネタバレが含まれます。ネタバレNGの方はお戻りください。








同人ノベルゲームとして、非常に完成度が高いと感じました。…が、期待値を上回るほどではなかったかな、というのが正直な感想。

前半の1~3章の各章は、「この先どうなるんだ??」といったグイグイ引き込まれる感じがあり、とても面白かった。
特に2章の叙述トリック。ベステアが最初は何者か分からず、いまいち物語に入り込めない状態だったが、次第に明かされていく残酷な真実に、ただただ胸が締め付けられた。
3章もなかなか辛く。お互いの気持ちが一向に交わらないしんどさ。マリーアがまさか黒幕だとは思わなかった。

後半はミシェルとジゼル、そしてモルガーナが絡む物語。
1つ困難を乗り越えたかと思えば、また困難が立ち塞がり、なかなか先へ進むことができない展開。やや冗長に感じてしまった。ジゼルとのやりとりも同じく。

ただ、ミシェルの設定は斬新で興味深い。性別違和を抱えるマイノリティ。キリスト教の教えが社会のほぼ全てを支配する中世ヨーロッパにおいて、マイノリティの存在はどのようなものであったのか。しばし思いを馳せてしまった。

全体として、西洋風の設定は大変好み。具体的な年代が出てくるのも面白く感じた。

ただ、語り口も若干チープに感じてしまい、正直そこまで感動することができなかった。良い作品ではあると思うので、そこだけが惜しく感じる。

この後は外伝、そして現代編とプレイ予定!


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