【過去の配信】2019有馬記念(G Ⅰ)全頭診断

競馬ユニット【EDGE】のモグです。
過去に配信した競馬GⅠの全頭診断を配信いたします。

1.スカーレットカラー【B】

前走で連チャン期終了のタイミングも、適度にストレスを吐き出しての内枠ならもう一発あっても不思議ではない。やや硬くなりそうなタイプでもあるので、特殊なレース質(雨、乱ペースなど)になれば。鞍上の岩田騎手が得意なレースが好走パターンでもあり、妙味は十分。


2.スワーヴリチャード【C】

前走がベスト条件での好走だっただけに、今回は良い条件とは言えない。この手のS系(闘争心)は連チャン期には多少の無理も耐えるが、加齢が進むと衝撃に対する反動が顕著になり「交互質」にシフトする傾向が強い。となると今回は途中で投げ出す可能性が高い。


3.エタリオウ【C】

C系(集中力)ステゴタイプということで、格上げ内枠はベスト条件。前走ジャパンCでは久々にこの馬らしさを見せており、確実に状態は上向いている。しかしながらまだ加熱が始まった段階であり、これくらいの状態で歴戦の強者たちをねじ伏せるポテンシャルも格もない。春天に向けて再度状態を上げていきたいところ。


4.スティッフェリオ【C】

エタリオウと同じくC系(集中力)ステゴタイプだが、前走で大幅にリズムを失っており、こうなると建て直しに時間が掛かるタイプ。中山非根幹→東京根幹→中山非根幹という「苦→楽」のタイミングと内枠でどこまでやれるか。


5.フィエールマン【B】

前走の凱旋門賞大敗で評価を落としているが、牡馬のディープ産駒としてはサトノダイヤモンド以来の本格派チャンピオンタイプ。凱旋門賞は直線で追うのをやめており、ダメージの心配は少ない。鮮度が重要なディープ産駒なので、国内古馬G1が2戦目というのは絶好のタイミング。あとはメンタル面で走れる状態かどうか。

6.リスグラシュー【A】

シルバーコレクターだった同馬だが、昨年末より突如本格化。春のグランプリ、海外レースを連勝状態、と心身共に充実している。前走コックスプレートでは4コーナーからの大捲りで圧勝しており、実力はワールドクラス。アーモンドと比較しても中山2500mという条件なら簡単には負けない。馬の状態を考えてレースする鞍上Dレーンなら、まず間違いなく「位置取りショック」を使って先行するはず。宝塚記念のようなレースをすれば頭すらある。


7.ワールドプレミア【C】

3歳馬の好走パターンとして有名な「菊花賞→有馬記念」の黄金ローテ。しかしながら前走は3人気での1着と、まだポテンシャルの証明ができていない。鮮度は十分も、古馬極限G1を勝ちきる程の精神構造ではない。


8.レイデオロ【D】

リピーターレースであり、年末の中山では最も重要な血統「ロベルト」を持つだけに不気味だが、完全にリズムを失ったM系(まとまり)としては状態的にも厳しい。負けた秋2戦も1人気という意味ではポテンシャルは証明されているものの、掲示板がやっとな状態だろう。


9.アーモンドアイ【B】

歴史的名牝。今回も余程のことがない限り好走するだろうが、タイミングとしてはけして良くない。まずは発熱で香港Cを回避という順調さを欠いた臨戦であること。次にキンカメ系は有馬記念は未勝利という血統背景。そして2500mという距離。2400mのジャパンCを快勝しているとは言え、今年は2000m以下のレースを中心に使われており、そのあたりでレース質に戸惑いが生じる可能性は十分。もちろんそれらをはね除けて勝ちきるポテンシャルはあるだけに、大きな博打ではある。


10.サートゥルナーリア【A】

3歳馬としては最上位の同馬。前走は初古馬G1の壁に阻まれたが、勝ちにいく競馬で見せ場は十分だった。今回は得意の中山というだけでなく、2500mへの延長でマイペースにレースを進めやすい。精神構造もしっかりしたタイプで、兄のエピファネイアでジャパンCを制した鞍上スミヨンなら、きっと体力を活かしたレース運びで力を引き出すだろう。ただ兄ほど豊富な体力を持つタイプでもないので、名手スミヨンなら逆に「溜めに溜めきって直線突き抜ける」というプランをチョイスする可能性もある。どのパターンでも好走の可能性十分で妙味あり。


11.キセキ【C】

この馬も前走の凱旋門賞で大きく評価を落としたが、現役ではトップクラスの精神構造のチャンピオンタイプ。C系(集中力)らしく多少の疲労はものともしないが、昨年と比較してもリズムはイマイチ。春先までの状態なら十分勝ち負けも、海外遠征で大きく状態を落とした今回の臨戦は割引。枠ももう少し内枠がほしかった。


12.クロコスミア【D】

エリザベス女王杯3年連続2着という偉業(?)を成し遂げた同馬も、さすがに前回がメイチのタイミングで今回はお釣りなし。混合戦での実績も乏しい。


13.アルアイン【D】

大阪杯の時の臨戦をみて分かるように、この馬も典型的なC系(集中力)で徐々に加熱していくことで状態を上げるタイプ。秋2戦はリズムも死んでおり、極限G1で好走する程の精神構造も持っていない。


14.ヴェロックス【C】

勝ちきれないレースが続くが、大崩もない堅実なタイプ。ジャスタウェイ産駒はサンプルが少ないものの、はやりハーツ産駒に比べてコンパクトにまとまっている印象。ハーツほど体力はないが、精神構造はしっかりしているので、堅実に走りきるタイプと推測される。今回の外枠はさすがに条件が悪く、この外枠から勝ちきるような馬なら前走の菊花賞を制しているはず。頭はないだろうが4~6着あたりに着地する可能性は十分。

15.アエロリット【D】

牝馬マイル戦線ではトップレベルの実力も、中山2500mの混合G1で勝ち負け、となるとさすがに厳しい。内枠なら付け入る隙はあったが、この枠ではさすがに無理だろう。


16.シュヴァルグラン【D】

2年連続有馬記念3着、という実績は無視しがたいが、4年連続の有馬記念出走という臨戦から見ても鮮度は皆無に近く、さすがに衰えも顕著。リピーターが強いレースではあるが、臨戦や状態から見ても昨年・一昨年ほどの期待は難しい。


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