書き取って没入する濃密読書
目の表面だとか脳の内側だとかに、見聞きしたり考えたりしたもので出来上がった生活の滓みたいなものが溜まったとき、じぶんとは丸っきり関係のない人たちの悲喜交々を目の当たりにすると、苛立ちがすっと落ち着いたという経験がある人は少なくなさそうです。よく「自分より怖がってる人を見たら怖くなくなった」とか「私の慶事なのに、お祝いに駆け付けてくれた友だちがわんわん泣いて喜んでくれたから、なんか笑っちゃった」とか、そんなエピソードを目にするのですが、あの現象に近いのでしょうか。
自分の疲