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ソフトバンク今後のリターン分析

ソフトンバンクが12/19東証1部に上場しました。
公開価格1,500円に対し、初値は1,463円、終値は1,282円と公開価格を15%下回りました。
今後のリターンはどうなるのかリターンを分析したいと思います。

①概要
②親子上場についての調査(今後のリターン)
③まとめ

①概要

ソフトバンクグループは約3分の1にあたる17.6憶株を売却しました。上場後も出資比率は63.14%の為、「親子上場」となります。子会社上場の目的としては「資金調達」「親会社と子会社の役割の明確化」があげられます。

①資金調達
資金調達額は約2.6兆円と国内では過去最大、世界でも現在世界最大である2014年の中国・アリババ(約2兆7千億円)近い規模になります。孫社長にとっては大成功と言えます。調達後の資金は、主にビジョンファンドでの投資と約18兆円に膨らんだ有利子負債の返済にあてる方針です。

②親会社と子会社の役割の明確化
投資を進める親会社ソフトバンクグループと、通信事業のソフトバンクの役割、価値が明確化されました。

また、IPO時に仮条件は上・下限の幅のない日本初の「一本値」となり話題を集めましたが、これは配当利回り5%を維持する為とされています。ソフトバンクという知名度と利回り5%が注目を集め、多くは個人投資家に買われました。


②親子上場についての調査(今後のリターン)


日本の親子上場に関する調査によると、子会社上場後の2年間の平均累積リターンは、親会社が+2.6%対し、子会社は▲8.7%となりました。

これは、子会社が上場時に過大評価されているからであり、企業価値が株価に正しく反映されるようになると株価が下落していく為と考えられています。
親子関係がある場合実質的に子会社の経営権は親会社が握る為、子会社の株主よりも親会社の利益を追求した経営となります。これが上場時に子会社が過大評価され、株価が割高になる原因と考えられます。

今回のSBの上場においても、売り出すSB株の9割は国内向けで個人投資家が販売の中心となっており、機関投資家は慎重な姿勢です。
知名度と配当利回りの高さにより、SBの価値を正確に判断できていない個人投資家が多いのではないかと思います。

19日は値動きの荒い一日となりましたが、中長期的には、企業価値が正確に株価に反映されるようになる為株価は下落していくと予想します。

また、親子上場のうち親会社の約4分の1は数年後に子会社の株式を買い戻しています。これらの買い戻された子会社株を上場時に購入していた場合のリターンは、中央値で▲41%となっています。


過去の統計からみると、親会社(今回はSBG)は高く売って安く買い戻すので得をしますが、上場時に購入した投資家は中長期的にはリターンがマイナスになる可能性が高いという結果になります。

③まとめ


・親子上場時子会社は過大評価される場合が多い
・上場時に購入すると中長期的にはリターンがマイナスになる可能性が高い
・ソフトバンクグループはますます投資会社へ


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