「This Is Me」シンガーズWS

OASISには、岩崎先生の元に集まるゴスペル唄いのシンガーたちが、10人前後の人数でたった1曲を数回で完成して行くシンガーズスタイルのWSがあります。
今回、今年、日本のミュージカル好きはもちろん、ポップスを愛するファンたちを魅了した映画『THE GREATEST SHOWMAN』。
この映画の挿入歌で、パフォーマンスもさることながら、自らを奮い立たせるメロディー、歌詞、アレンジでゴスペル唄いのシンガーズの心も鷲掴みした名曲「THIS IS ME」のシンガーズWSを僭越ながら、映画も見て夢中になったワタクシ、えこりんりんがレポートさせてもらいます。

長くなるかもしれませんが、感じが伝われば幸いです。それではスタート。

シンガーズWSはまず、OASIS内部でスレッド立ち上げから始まります。実はこのスレッド立ち上げからWSは始まっているといっても過言ではありません。
6月8日にスレッドが立ち上がったら、まず、岩崎先生と参加メンバーのスケジュール確認、場所探しから始まります。この2つの作業は結構大事です(笑)
なので、この2つの重要事項を決定するまで時間をきちんと取り、岩崎先生、メンバー間とのコンセンサスが取れたら、いよいよ待ちに待ったWSのスタート。

もともと今回の曲は”もともと、こういうメロディーがたくさんある曲って大変だからやらない(笑)”という岩崎先生にとっては、この曲は難しく、いささか苦労なさったようですが(苦笑)
それでも一つ一つのフレーズをしっかり聞き取り、各パートの音をディレクションして、原曲の単語の発音、リズムにもしっかり耳を傾け、微調整をしていきます。うまくいかないところは何度もリピート、メンバーたちにしっかり落とし込んでいきます。同時に普段ゴスペルを歌う上で大切なポイントもレクチャーをしてくださいます。

例えば・・・”黒人音楽とかは2、4拍目が重たい。重たいのは2、4拍目を強くしなきゃいけないことではなくて、2、4拍目の前に空間を広く保たなきゃいけない。どうしても"2拍、4拍目のところは早くなったりしてばらけてくるから、意識しておくこと。ダンスのうまい人は腰で円を感じる。必ずリズムは空間と円で捉えること。その円の部分だけどうしても遅くなる。走ることがなぜ悪いかというとこういう(黒人音楽の)マナーに沿ってないから。”

どこか昭和の薫り漂う場所でありながら、おしぼり、冷たいお水まで出してくださった6月30日に本郷の東京倶楽部で行われたChapter1は例えば、サビの部分の♬”And I'm marching on to the beat I drum”とこの部分での拍手を含むリズム取りや、主に走りがちだったり、グデグデになってたリズムの落とし込みをメインにやっていきました。何回もリピートしていき、揃い初めてくると岩崎先生が「揃ってきた感じがする、嬉しい!!」とダイレクトに反応をなさるので、そうなればしめたもの。こちらも嬉しいですし、気持ちよくなります。
Chapter1は結構リズム取りに苦労(?)した回だったので、全体のリズムがまとまった時には快感でしたし、最初にしてはかなりまとまりました。
恐るべし、岩崎マジック。

(ちなみに歌っている間に動画撮影をされるのはお約束です(笑)恥ずかしいですが、これが毎回上がってくるので、ささやかな成長ぶりがわかります(?) )

ところが!このままいけば順調に行くはずだった7月25日のChapter2にWS継続を左右しかねないピンチが到来...

11人のメンバーのうち、5人が体調不良などの理由でドタキャン発生・・・6人で出来るのか、否か。スレッドはざわつきました。
結局、岩崎先生が別スレたちあげて、急遽4人初参加が決まりました。

おまけに今回の場所が千駄木にある個人のお宅内に設置されたスタジオで場所がわかりにくいという状況も加わり、波乱含みで始まったChapter2でしたが、グランジュテ千駄木のアットホームなスタジオの作りや、参加してくださった頼もしい4人のメンバーの皆様に支えられて、基本、Chapter1のおさらいもしつつ、なんとかまとまる事ができました。

そして、Chapter3は8月1日に。今回スペシャルでパーカッションのミュージさんを誘致し、最後らしい、(結果的には)派手に締めくる回となりました。
下高井戸のG-RoKSの鏡付きのスタジオが取れた事もあり、今回仕切ってくれた(他のクワイアでこの曲を一緒にやった同士でもある)Mさん発案で全員髭をつけ、テナーのKさんは、映画に登場したタトゥーマンに(笑)

さらには前回サポートで駆けつけてくれたEさんさん(Mさんもだったよね)たちが、「This is Me」のダンスチュートラルを元に最後はダンスで締めようという事になり、よりそれらしく歌えるよう、全員真剣に挑みました。

岩崎先生のディレクションも熱が入ります。
”音楽ってよくパーカッシブに歌え、というけれど、結局、波形で見た時にない休符と言うかミュートを作らなきゃいけない”とアドバイスや、最後あたりの♬”When the sharpest words wanna cut me down”部分もリピートしながら仕上げていったり、サビの部分の”Oh-Oh-”あたりは、最初から音を高く取る事の大切さをレクチャー。
特に、”ブブブ(表記はこれで良いのかしら?)の論があって、つまり、ハーモニーが揃ってないとブブブという音が聞こえてくるので、聞き取る習慣をつけるとユニゾンはキレイにハーモニーが揃ってくる”というレクチャーはこれから参考になりそうです。

ユニゾンは、お互いの歌声を聞きながら声を重ねて、ひとつに揃える作業はなかなか楽しいけど、失敗しないように、迷惑かけないように、メンバーへの気遣いが要求される部分でもあります。

なかなかここまでディレクションするディレクターの方っていない気がしますね。個人的に、この回だけでもかなり勉強になりました。

色々ディレクションを受けて、何度も通したあとは、決めのダンスでもうひと頑張り(笑)正直ダンスも決めてやりたかったけど、ダンス以外は(苦笑)歌自体はまとめることができました。全員変装もできたし、パーカッションも入ることで歌がさらに活きてくることでワクワクさせられましたし。ミュージさんには今後も誘致をお願いしたく。        
スレッドも盛り上がりましたね。最終的に463通!という長ーいスレになりました😅


最後になりますが・・・・
色々ありましたが、この「This Is Me」は個人的にも大好きな曲で、このシンガーズWSで歌えたことは最高の体験でした。
ひとつの楽曲に対して、声を聞き分けつつ、きめ細かいディクレクションのみならず、今後歌う上での大事なポイントも一緒にレクチャー頂けるこのシンガーズスタイルのWSは本当に病みつきになります。自分の学びになりますね。今後もうまくタイミングあったら参加しようと思ってます。

そして、今回ご一緒させてもらいました「This Is Me」班のみなさま、楽しく歌わせてもらったのは、みなさんのおかげです。ありがとうございました。
ダンスも決めてリベンジしたい気持ちもありつつ、次の課題も見つけることができたシンガーズWSでした。引き続き岩崎先生の元でみなさんと切磋琢磨できたら幸せです。

ひとまず、ここまで読んで下さりありがとうございました。

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