アメリカで注目されるフラワーデザイナー #1 チュウリピナ、キアナ•アンダーウッド
皆さん、こんにちはニューヨークでウエデイングプランナー&フラワーデザイナーをしているEtsukoです。
ニューヨークを拠点に沢山のトップフラワーデザイナーのもとで働 くことで知り合うきっかけができました。この世界も時代と共に新しいデザインやデザイナーが出現。花を通して沢山の人にアメリカのデザイナーさん達を徐々に紹介できたらと思っています。花で繋がりたい。
日本はヨーロッパのデザインが好きな人が多いと思いますが、アメリカのデザイナーさん達も素敵なデザインをしている人が一杯います。フラワーのデザインだけではなく、空間デザインも上手です。コロナが終息したら、日本にもまたデザイナーさんを紹介していきたいと思っています。2014年から日本にご紹介させて頂いております。世界のデザイナーと繋がりたい、日本にも沢山素敵なデザイナーさんがいますよね。私は世界に紹介できる架け橋になりたいと思っています。
今日はあの人気の「Tulipina デザインのKiana Underwood」さんについて
絶妙な色、絵画を見ている様なデザインで人気絶好調、そんな彼女もこの花のビジネスを始めるにあたり、どうやってここまできたのか? 知りたいですよね。
彼女のPodcastで話していた内容をご紹介。Interviewer はScott Shefferd(花の卸や、花ビジネス界に長くいて花がとにかく好き。)
「自分の夢を持ってもっと先を超えていくには、恐怖に指示されては行けない。怖がっていればそこで夢だけとして残るだけ、そうするのも自分。恐怖という障害を超えていくこと。」というメッセージ。怖がって前へに進まなければ、単なる夢で終わってしまうという。誰しもが始めるときは恐怖が付いてくるけど、それをどうしたらいいのか? これからビジネスを始めたい、成功したいと思う人にはとてもいいヒントのメッセージが込められています。
キアナさんは、イラン人で15歳の時に家族でアメリカに渡ってきたそうです。
ワシントンDCの大学で国際経済を勉強してデイプロマット(外交官)を目指していたそうです。
卒業後2001年にサンフランシスコに引っ越して、”Women’s right ”のクラスに行ったりしたけど、あまり自分が好きとは思えなかったことや、それにパッションを感じられなかった。本当はデイプロマットになって世界の人と繋がりたいと思っていたのに、そんな仕事もサンフランシスコにはなかったそうです。
子供が生まれ、専業主婦生活を送っていたそう。よく家族がゲストを呼んで食事をする時に母親の家の裏庭から摘んだ花をテーブルや入り口に飾ってもてなし見る人を魅了した。 ゲストから「素敵な花のアレンジどこから?」と聴かれて、自分で作ったのよ。よく褒められることから、彼女のご主人が「花の才能があるんじゃない?、やってみたらどう?」といわれて、花にもっと関心を持つ様になったそう。
彼女の文化(イラン)では食事の際にテーブルに花を飾ります。
いざ、花をビジネスにするとなると、サンフランシスコには沢山素敵なフラワーデザイナーがいるし、どうやって自分が花の世界で仕事にするか?ずっと考えていた。
ビジネスとなると、お金の心配が先に立ち、素敵なものは作れないと感じていた。(家賃やら人件費に色々かかる。)じゃ、どうやってこれを自分がやりたい様にやっていこうか?先ずはこのビジネスのマーケットを知ることから始まったのです。
幸いにフラワーのマーケットが家からドライブして20分ぐらいの所にあったこともあり、子供を学校に送る前にマーケットに毎週通って花の名前、どんなものがあるのかを観察した。
ビジネスというよりは最初は趣味として楽しみながら作っていた。それはパッションになり、広がって行った。
キアナさんは花のクラスをとった事がなく独学でやっていったわけです。
何度も花を作っていくことで、色んなことを学び、さらに上手くなっていったのです。(とにかく経験する事。)
習いにいくと逆にその講師の思ったようなるけど、彼女はフリーマインドで生け経験を摘んでいったわけです。それから自分が生けた花をインスタグラムに載せていったところ、最初は褒め言葉もあったけど、嫌なことも言われたそう。それを気にせず彼女の世界観をもっと表現していくうちに何ヶ月かたって花の依頼が来だしたそうです。
コメントで結構きつい人だなみたいな事も言われた。(ガーン)
「最初から全てパーフェクトから始める必要はない。」
スターテイングポイントは誰もが通る道ですよ。それを最初からパーフェクトになんかしなくても、やっている事を伝えていけばいい。誰でも恐怖を感じたりすることもあるけど、チャレンジする事が大切。キアナさんももちろん恐怖があったそうです。
強気な彼女の性格は生い立ちにあるそうです。イランで小さい頃戦争を経験した事もある。
そして初めて結婚式の仕事の依頼があったのですが、予算が$5,000 (日本円で約48万円)だった。(日本だったらいい方だと思うけど。)100人ぐらいの結婚式、正直この料金では花代としてもそれほど大したものは作れないし、もちろん人件費も出ない。
自分の目指すもが作れないという事もあって、自分が希望するものを理解してくれるお客様が来るまで待つことに。
$10,000以下の結婚式装花依頼は断ることにした。”NO”という事を恐れず。
ビジネスをしていればどんな仕事でも取らなくては行けない状況もあるけど、それは妥協したくなかった。(年に2つぐらいの結婚式)
そこからソーシャルメデイアを使い、PR会社を使わず、自分を表現していった。その当時まだInstagramは今みたいにメジャーではなかったですが、とりあえず載せてみる。通常はほとんどの人が、有名になるためにMartha Stweart マガジンにお金を払って広告を載せてもらったり、記事を書いてもらう。だけれどもキアナはそれだと、本来の自分を出すことではなく、Marthaの思う様に書かれてしまうのではないかと思ったので、とにかく自分自身で自分をPRしたそう。
花の世界に飛び込んだものの、この世界って手伝ってくれる人より、ネガテイブ、威圧的で脅かす方の人が多かった。それにもめげず、自分で切り開いていったそうです。
彼女が他のデザイナーとの差をつけるのに「Color:色 」を出していく事。
ほとんどの人がベージュだとかヌートラルな色のリクエストが多かったのに彼女は色を見せていく事で、注目される事になった。
そこから色んな会社がコラボの依頼。特にBeauty Product系からのオッファーが多かった様ですが、花が好きな人は花を見ていて、その製品には興味があるかどうかで、逆も然り、なので断っていったそうです。
もっとも注目を浴びる様になったのは、「コモ湖での結婚式」とにかく色をふんだんに入れて、とにかく華やかさを強調していったそうです。
ありきたりの白いクラシックやピンク色のウエデイングではなく、カラフルで誰もが見た事もない結婚式を作る事。そこからプランナーからの興味を引き、写真映えするウエデイングを見せていきました。(ここでさらに、彼女の名前もコモ湖ウエデイングも人気になっていきます。;アメリカで人気のでステイネーション結婚式場所となりました。
今でも結婚式の依頼があると、ベージュ系の色の希望のお客様が来るけど、打ち合わせの時、この会場での結婚式はこの色が似合うという事で、別のオプション(キアナがいいと思う色のアレンジも)見せると85%のお客様はキーナが勧めた方の色に変わるそうです。
実際のところクライアントもそこまで、わかっていない人も多い事もあり、もし、あなたがデザイナーでこの色がいいと思うのであればそれを自信持って見せてあげてください。それは信用を作る上でも大切です。お客様が”Wao"っていうのを見るのがデザイナーは楽しみです。やりがいですよね。
キアナさん曰く、今までやった同じデザインは提供しない。出来るだけその二人の世界を作っていきたい。皆んな今はインスタを見てこれがいいと同じものを要求しがちだけど、世界に一つ「Only one」を勧めたい。
キアナさんは、花のレシピもなく、テーブル1卓に対していくらという予算で受けています。花も感覚で買っている様です。フリーランスで働くデザイナー達もとても才能を持っていて(全員キアナのクラスを受けたことがある生徒さんだった。)
決められた本数を入れる皆んな同じルックスのアレンジではなく、それぞれちょっと違うのだそうです。最終的にはキアナが手を加えたりしますが、とても強いチームの様ですね。デザイナーによって得意なものは違いますが、それぞれの良さを集めて、デザイナー達もキアナのスタイいるをよく理解している人達。
ペルシャ絨毯では同じものは世界に一つとしてない、その様な花のアレンジを作っていきたいということです。
「自分の夢を持ってもっと先を超えていくには、恐怖に指示されては行けない。怖がっていればそこで夢だけとして残るだけ、そうするのも自分。恐怖という障害を超えていくこと。」出だしにもありましたが、再度それが彼女の成功の秘訣だそうです。
最初、友人からの依頼で大きな結婚式をロングアイランドのお城の様な結婚式場の装花を頼まれ、一人で75個のアレンジを冷蔵が効くトラック内で3日間かけて作ったそう。その時はご主人と妹さんが手伝い。作るのはキアナ一人。 それはそれは素敵な結婚式でした。きたゲストに本当に”Wao"の感激でした。それで初めて結婚式でかかる花の費用や、それ以外のビジネスに関することを学んだそう。やった事もないけど、やった事で自信になっていった。
現在はウエデイングよりWork shopをやったりすることが多く、世界中からオッファーがあるそう。このコロナで他国には行けないですが、ご主人と一緒に裏庭を手入れしたり、デザイン、ブーケなどの撮影をしているそうです。
今はご主人もフルタイムでキアナさんの会社をマネッジしています。
ご主人も本当に彼女をサポートしていい人なんですよ。(前はTech系の会社で働いていたそうです。)
Tulipinaの名前の由来:イタリアに留学していた経験もあり、イタリアが大好き。留学時に見た映画’ ”Bread and Tulip’ が気に入り、ビジネスをやるとしたらチューリップという名前でという事で、イタリア語でのチューリップを少しフェミニンな感じにしたのが、”Tulipina”になったそうです。
日本にも行ったことがありますが、今度は沢山の日本のデザイナーさんや、花に興味がある人に紹介していきたいですね。
今までチリ、イタリア、中国、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、ユークレイニア、シンガポール等。
非常にロシア、ユークレイニア、韓国も素敵な花のアレンジをするデザイナーが多いです。メキシコも今は富裕層がいて、花を習う人が多いですよ。
彼女が出しているこちらの本
Color me Floral
Amazonでも購入が可能です。
キアナさんの色ずかいは、本当に今までのデザイナーとは違って絵を見ている様ですね。色はとても大事ですね。色を混ぜるのを怖がったりする人もいますが、かといって色が混ざりすぎて、エレガントに見えなかったり。結構難しいですが、安い花を入れても色でそう感じなかったり。奥深いですよね。
とても気さくな方ですが、芯がすごいしっかりしていて、アートのバックグラウンドも持っているので、色を使うのがとても上手いですね。日本でのWorks Shopをやりたいとずっと思っています。日本のお花が大好き、文化も大好きだそうです。コロナが終息したら、是非、きて頂きたいですね。
日本でキアナさんやこれから紹介するデザイナーに興味があり、コラボしたい会社などはお知らせくださいませ。私の方で、交渉と手続き等をすることが可能です。今まで3人のデザイナーを紹介しております。
読んでくださってありがとうございます。もし、このデザイナー興味があるなどありましたら、ご連絡くださいませ。
Email: ajaranewyork@gmail.com
花繋がり。 Have a wonderful weekend!
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