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〇『レッツ・ステイ・トゥゲザー』アルバム発売50周年~「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」のその後ブレイク


〇『レッツ・ステイ・トゥゲザー』アルバム発売50周年~「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」のその後ブレイク

【Let’s Stay Together Album Celebrates 50th Anniversary + “How Can You Mend A Broken Heart” Broke After】

半世紀。


(本作・本文は約6000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ12分から6分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと20分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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〇『レッツ・ステイ・トゥゲザー』アルバム発売50周年

【Let’s Stay Together Album Celebrates 50th Anniversary】

半世紀。

アル・グリーンの大ヒット『レッツ・ステイ・トゥゲザー』のアルバムが1972年1月31日に発売されて今日でちょうど50周年。ウォールストリート・ジャーナル紙が、このアルバムがもたらしたソウルミュージック界における変化、革新性を指摘する記事を掲載した。

→https://on.wsj.com/35schc2 

確かにこの女性的な視点、発声は当時の流れだった。

アルバム全曲フル再生


https://www.youtube.com/watch?v=4NY5RslBKao&list=PLygKUYgx3_ojpevpqvxD9h4ob_wJ7CBmq

Let’s Stay Together – Al Green


https://amzn.to/3IMLhCm

シカゴで活躍していたゴスペルをルーツに持つアル・グリーン。南部メンフィスのレコード会社、ハイ・レコーズと契約し、そのプロデューサー、ウィリー・ミッチェルがレコーディングをてがけるようになった。そして、そのウィリーがアルに、「そんなシャウトではなく、ソフトにささやくように歌え」と言われ、当初はそれに抵抗していたアルだったが、結局、ウィリーの言うことを聞き、ソフトに歌ったところ、これが予想以上に大ヒット。以後この路線に変更して、次々とヒットを放つようになった。

これがまさにプロデューサーの力量というか、アイデアというか、仕事というか。ウィリーのこの方針決定がアル・グリーンのその後の将来、キャリアを決定づけたのだからすごい。

ここでは女性的な歌唱法、女性的な視点ということに触れられているが、ファルセット(裏声)で歌われだすのが、たぶん60年代中期か後期あたりから。それこそ、フィラデルフィアのデルフォニックス、モータウンのテンプテーションズのエディー・ケンドリックスあたりから。ミラクルズのスモーキー・ロビンソンは正確にはファルセットではなく、ハイ・ヴォイス。ただし女性的な視点は打ち出せた。

しかし、男性ソロシンガーで、こうした打ちだしをしたのは、アル・グリーンが初めてだったかもしれない。

その後、この路線はルーサー・ヴァンドロスに引き継がれることになる。

その系譜を考えると、アル・グリーン、そして、「レッツ・ステイ・トゥゲザー」がR&B史上に果たした役割は大きい。

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ところで、このアルバムには、ビージーズの「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート(傷心の日々)」のカヴァーが収録されている。これが、その後、いくつかの映画などに使われ、再度注目された。

特に映画『セックス・アンド・ザ・シティー』でミランダと夫のスティーヴのよりが戻るブルックリン・ブリッジのシーンで流れるのは印象的だった。そして、その『セックス・アンド・ザ・シティー』の最新作は配信で話題になっているタイミングだ。

最新映画


https://www.video.unext.jp/title_k/and-just-like-that?cid=D31313&rid=SID0064742&adid=SEP&alp=1&alpad=1&utm_source=google&utm_medium=paidsearch&utm_campaign=google_s_title_foreigndrama&utm_content=SID0064742&gclid=Cj0KCQiAi9mPBhCJARIsAHchl1xWjOSvxcFbP1um36b6mLRuj6cW_ENfdd-nzN9AvbEafTVox9npPSMaAtKiEALw_wcB

そのあたりについてかつて書いたものをご紹介しよう。

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~~「ソウル・サーチン・アーカイヴ」より~~


2002/10/19 (Sat)
How Can You Mend A Broken Heart
テディー。

先日アル・グリーンの「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」をご紹介しました。 アルのヴァージョンは、明日(20日)の『バーバーショップ』でかかります。

で、そのテディー・ペンダグラス・ヴァージョンを思い出しました。 テディーの90年10月のアルバム 『トゥルーリー・ブレスド』 に収録されています。 アルのものとは、また違った解釈で、これもいいですねえ。改めて聞くと。

日本盤には訳詞もついています。

「若かった日々のことを思い出す。
自分のためだけに生きること、それが
人生のすべてだと思っていた。

明日という日がどんな日になるかなんて
何もわからなかった。
悲しみが訪れるなんて、誰も教えてくれなかった。

この破れた心をどうやって直せるというのだろうか。
この降り続く雨をどうやって止めることができるのだろうか。
この地球に生の恵を与えている太陽の光をどうやって止めることができるのだろうか。

どうか、僕の傷ついた心を癒しておくれ。
そして、もう一度生きる喜びを教えておくれ。」

このアルバムには、モーメンツのヒットでも知られる「ウィズ・ユー」のカヴァーも収録されています。 これも、いいです。ミニ・カリーとデュエットしてますが、この人、どんな人だっけ。 覚えてません。解説にも触れられていません。

そのライナーは90年10月2日に僕が書いてます。いずれ、ここのホームページにもアップしましょう。

Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA


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映画『セックス・アンド・ザ・シティー』~結婚はソウル・サーチンか?】
2008年08月21日(木)


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10129733263.html

☆SATC: Sex And The City: Is Marriage Soul Searching?

(映画の内容に少し触れますが、大勢には影響ありません。ただし、事前に内容などについて知りたくない方はご注意ください)

【映画『セックス・アンド・ザ・シティー』~結婚はソウル・サーチンか?】

ラヴ。

人気テレビ・シリーズが映画になって、全米で大ヒット。日本にも上陸。2008年8月23日(土)からロード・ショー。(一週早く先行ロード・ショー) これまでのテレビ・シリーズを見ていなくても、まったく問題なく楽しめる。

セックス・コラムニストのキャリー、PR会社社長サマンサ、弁護士ミランダ、アートディーラーで現在は専業主婦のシャーロットの4人はそれぞれに、ニューヨークで成功を収めている女性。そんな中でキャリーが彼氏のビッグとひょんなことから結婚することになる。ビッグはお金持ちで、仕事もしっかりでき、しかもやさしい。結婚相手としては文句なし。しかし、マリッジ・ブルーになったのは、彼のビッグの方だった。ちょっとした行き違いから、結婚式がトラブルになって…。キャリーとビッグの恋の行方は。また、弁護士ミランダの夫が初の浮気を告白し、2人は別居に。この2人の行方はどうなる。

テレビ・シリーズでキャリーが寝た男の数=14人、ミランダ=18人、シャーロット=17人、サマンサ=∞人。映画で使われた宝石のヴァリュー=数百万ドル。映画で4人が着た衣装は300着。思う存分、お金をかけたセレブな映画、といったところ。

僕は男なので、どうしても男目線で見てしまうので、女性のわがままに「なんで~~」と思ってしまうことも多々あるが、逆に女性はここにでてくる男性に「なんなのよ~~」ってことになるのだろう。脚本がとても今という時代の息吹を得ている。おもしろいと思う。

キャリーの結婚を雑誌編集長が記事にしたいと申し出るシーンで、編集長が「あなたのソウル・サーチンを1週間ちょうだい」(というニュアンスのように思えたが、正確にはよくわからない)って言ったらしいのだが、ちょっと英語が聴き取れなかった。結婚の決意から、準備、結婚をするまで、式までをひっくるめて「ソウル・サーチン」って言ったのかなあ。結婚はソウル・サーチンか? (笑) いやたしかに、ソウル・サーチンかもしれないな。ただし字幕にはソウル・サーチンはでてこなかったと思う。

さて、僕的には、ジェニファー・ハドソンがキャリーのアシスタントになって、いろいろ活躍するところがよかった。ジェニファー自身は映画内では歌わないが、BGMでは彼女の曲が流れていた。しかも、キャリーがジェニファーに本物のバッグをプレゼントするところなど、ちょっといい話だ。

映画で使われた曲で僕がもっとも印象に残ったのはアル・グリーンとジョス・ストーンが歌った「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」。元々はビージーズのヒットだが、アルもカヴァーしていてそれが実にいいのだが、ここではジョスも入っている。おそらく新録なのかな。「壊れた心をどうしたら元に戻せるのか」というタイトルだが、これが、ミランダと夫スティーヴが紆余曲折ありブルックリン・ブリッジで再会しようというときに、流れてくる。果たして、ミランダは来るのか、スティーヴは来るのか、というシーンで、この曲は実にはまる。2時間超の映画、テンポがいいから、寝ないで最後まで見られました。

しかし、なんで女性はこんなにブランドが好きなの? (笑)


http://sexandthecity-movie.gyao.jp/


http://ameblo.jp/sex-and-the-city-movie/

ENT>MOVIE>Sex And The City

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アル・グリーンの「傷心の日々」は加音
2008年08月24日(日)

⊿SATC: Al Green’s “How Can You Mend A Broken Heart”

【アル・グリーンの「傷心の日々」は加音】

デュエット。

映画『セックス・アンド・ザ・シティー』(SATC)で、実にうまい具合に使われていたアル・グリーンの「傷心の日々(How Can You Mend A Broken Heart)」だが、映画で使われたヴァージョンは、なんとジョス・ストーンとのデュエットになっていた。そのときは、よくわからなかったのだが、同映画のサウンドトラックを入手し、じっくり聴いたところ、オリジナルのアル・グリーンのマスター・テープのヴァージョンにジョスの声をオーヴァーダビングしたものだとわかった。

サントラ・ヴァージョンを聴いたところ、バックのサウンドはまちがいなく「ハイ・サウンド」。だが、レコードにはいる「チリチリ」というノイズがうまくミックスされ、まもなく、ジョスの歌声がかぶさってくる。アル・グリーンのオリジナル・ヴァージョンを加工して、そこにジョスがヴォーカルを加音したということになる。アルのCDと「SATC」のサントラの2枚のCDを同時にかけて、わかった。

いやあ、これはアイデアだなあ。2分45秒をすぎたあたりから、ジョスが歌う。まるで、ジョスとアルがそこで一緒に歌っているようだ。この部分は、マルチからアルのヴォーカルを抜いたのだろう。

アル・グリーンのヴァージョンは他に1997年の映画『グッド・ウィル・ハンティング』、さらに1999年の映画『ノッティング・ヒル』でも使われていた。ちょっと調べたのだが、ビージーズのヴァージョンが映画で使われたというのがでてこなかった。ひょっとしてビージーズは、許諾を出さないのかな。

この曲だけで言うと、テディー・ペンダーグラスも録音していて、これもなかなかいい出来。たぶん、映画のプロデューサーはこのテディー・ヴァージョンは知らないだろう。

2002/10/19 (Sat)
How Can You Mend A Broken Heart


http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200210/diary20021019.html

『セックス・アンド・ザ・シティー』は、8月23日から公開

August 21, 2008
SATC: Sex And The City: Is Marriage Soul Searching?



http://blog.soulsearchin.com/archives/002647.html
(映画感想文)

ENT>MOVIE>Sex & The City
ENT>MUSIC>Green, Al

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