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●ディオン・エスタス65歳で死去~第3のワム! ベース奏者

●ディオン・エスタス65歳で死去~第3のワム! ベース奏者

【Dion Estus Dies At 65】

訃報。

本記事は最後まで無料で読めます。

(本作・本文は約5000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ10分から5分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと17分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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●ディオン・エスタス65歳で死去~第3のワム! ベース奏者

【Dion Estus Dies At 65】

訃報。

デトロイト出身のベース奏者、シンガーで、1980年代に入ってワム! のバンド・メンバー、レコーディング・メンバーとして活動を続けてきたベース奏者、ディオン・エスタスが2021年10月10日、現在居住しているアメリカで死去した。多くの記事が11日死去としているが、11日は情報が流れた日で、現在のパートナーは10日(日曜)に死去したと書いていることから、10日が正しいようだ。65歳だった。

ワム! の「クラブ・トロピカーナ」などのヒットでベースを披露。また、1988年には自身のアルバム『スペル』を発表した。

ワム! のツアー以外にもマーヴィン・ゲイ、ティナ・ターナー、フランク・ザッパ、ジョージ・クリントン、アニー・レノックス、エドガー・ウィンター、アーロン・ネヴィル、エルトン・ジョンなどともセッションでつながっていた。

パートナー、ブレンダ・ケイ・ピアースのフェイスブックへの投稿

On Sunday October 10, 2021..
Deon Estus - Bassist, Songwriter, Singer, Producer (George Michael/Wham, Marvin Gaye, Switch) etc..
My dearest, closest partner and significant other of 4 years transitioned and all I can remember is our last conversation the day before.
My heart will need time to heal.
R.I.P. Deon. Love you forever..

ディオン・エスタスとパートナー、ブレンダ・ピアース

ワム! のアンドリュー・リッジリーも追悼コメント

Andrew Ridgeley
@ajridgeley
V. sad news today of Deon Estus’ death. A lavishly gifted bass guitarist, a charismatic & impish character & a rock of the WHAM! rhythm section. He lives large in the memory, he radiated warmth, humour & life’s illuminating light, my heartfelt commiserations go out to his family.

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評伝。

ディオン・エスタスは、ジェフリー・ディーン・エスタスとして1956年7月4日デトロイト生まれ。曾祖母が、彼が3歳のときにギターを与えたことで音楽に興味を持った。両親の進めでフィラデルフィア・フィルハーモニック・オーケストラの若者プログラムに参加。その後、ギターからベースに転向。デトロイト近辺でバンド活動を始める。デトロイト時代、彼は同地の有名ベース奏者、ジェームス・ジェマーソンに教わっていたという。そのバンドでダンス・ヒットなどを演奏、ウィスパーズやブラザーズ・ジョンソンなどのオープニングを務めたりした。1970年代中期のこと。

1979年頃、デトロイトで結成された大型セルフ・コンテインド・グループ、ブレインストームに参加。1979年発売の2枚目のアルバム『ファンキー・エンタテインメント』からブレインストームにレコーディングでも参加。このイントロのベースがディオン。

Brainstorm - We're On Our Way Home (Part 1 & 2) (1978)


https://www.youtube.com/watch?v=hq7n4gEtp9A

Brainstorm - Hot For You (1979)


https://www.youtube.com/watch?v=BCrQIvkwRxQ

Brainstorm – Popcorn (1979)


https://www.youtube.com/watch?v=XXEo2Wxdvm4

この頃までに拠点をデトロイトからロスアンジェルスに移したようで、1981年にはハーヴィー・メイソンの『M.V.P』(1981年)に全編でベース奏者で参加、一曲自身で書いた「スペル」ではリード・ヴォーカルも取っている。

Harvey Mason – Spell (1981)


https://www.youtube.com/watch?v=k_VTs4rmdYE

1980年代に入り、ヨーロッパにわたり、イギリスを拠点とするように。マーヴィン・ゲイのカンバック・アルバム『セクシュアル・ヒーリング(ミッドナイト・ラヴ)』(1982年)の制作時にマーヴィンと知り合い、手伝うようになったという。(ただしクレジットはない)

1982年頃、イギリスでまだブレイク前のジョージ・マイケルと知り合い、彼らが結成したワム! のレコーディングやツアーなどに参加。ワム! は1983年の初アルバム『ファンタスティック』から「ヤング・ガンズ」「ワム・ラップ」「クラブ・トロピカーナ」と大ヒット。2作目『メイク・イット・ビッグ』も全英・全米で1位。その後、ジョージ・マイケルが1984年、ソロに転じ、「ケアレス・ウィスパー」の世界的大ヒットが生まれる。


Wham! - Young Guns (Go For It!) (Official Video) (1983)


https://www.youtube.com/watch?v=doZ6wOJHu_E

Wham! - Club Tropicana (Official Video)(1983)


https://www.youtube.com/watch?v=WYX0sjP6Za8

Wham! - If You Were There (Official Audio)(1984)


https://www.youtube.com/watch?v=nMRoM3xCV28

Wham! - Everything She Wants (Live from Top Of The Pops 1985)


https://www.youtube.com/watch?v=nPM7ySR26lA


エスタスはワム! のブレイクにともない急激に忙しくなった。ベルリンの壁で行われたMTVの第一回ミュージック・アワードではライヴを見せている。また、ワム! はウェンブリー・アリーナでのザ・プリンセス・オブ・ウェールズ・フォー・ホープ・コンサート(1993)、さらに、西側グループとして初の中国公演にも参加した。エスタスは、ワム!  の第3のメンバーなどとも呼ばれた。

Wham! in China - Foreign Skies (1985)


https://www.youtube.com/watch?v=PnUtOpfJgA8

1987年、ジョージのいとこであるアンドロス・ジョルジオ、ヘアカット・ワンハンドレッドのニック・ヘイワード、スタイル・カウンシルのミック・タルボット、ギタリストのデヴィッド・オースティンとディオン・エスタスでブギー・ボックス・ハイ(Boogie Box High)というプロジェクトに参加。1989年にアルバム『アウトレジアス』が出た。ここからはビージーズの「ジャイヴ・トーキン」をカヴァーし、イギリスで7位になるヒットへ。

Boogie Box High - Jive Talkin' (Official Video)


https://www.youtube.com/watch?v=-aCwjpYOsls

1-2-3、Love’s In Need Of Love Today, I Want Sex

George Michael "STAND By ME Concert AIDS Day Benefit 1987" Full DVD+INTERVIEW" By SANDRO LAMPIS.MP4


https://www.youtube.com/watch?v=DAk7M0PR5t0


1989年自身のソロ『スペル』をリリース。ここでは、シングルとなった「ヘヴン・ヘルプ・ミー」をジョージ・マイケルと共作。これは1989年3月からヒット。これはビルボードR&Bで3位、ポップで5位を記録。ジョージも共作、ヴォーカル、バックコーラスで参加した。その後、アメリカに帰国。アメリカを本拠に活躍。

Deon Estus - Heaven Help Me (1989)


https://www.youtube.com/watch?v=otndHX0q1wc

ジョージ・マイケルから何か声がかかれば、参加。これは1993年のウェンブリーでのライヴ。
George Michael LIVE Show 1993 at The Concert of Hope - Wembley in London

 
https://www.youtube.com/watch?v=-IhdnmYMmFo

好きなベース奏者はチャーリー・ミンガスとジャコ・パストリアスだそうだ。

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■ディオン・エステス・インタヴュー

Interview with bass player, Deon Estus - Formally of Wham!
(14 minutes)


https://www.youtube.com/watch?v=HtQTSYzuu9g

Deon Estus Interview 60 minutes
3,108 回視聴2018/10/10


https://www.youtube.com/watch?v=SfDAoFKD92Q

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次回『ソウル・トゥ・ソウル』(2021年10月19日20時~JFN各局)で少し特集する予定。

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