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〇ビズ・マーキー57歳で死去~ビートボクサー、ラッパー

〇ビズ・マーキー57歳で死去~ビートボクサー、ラッパー


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訃報。

ビズ・マーキー Biz Markie (本名マーセル・セオ・ホール)ラッパー、ヒューマンビートボックス、プロデューサー、2021年7月16日死去。57歳。死因は公表されていないが長年糖尿病などを患い2020年4月に入院していた。


https://www.rollingstone.com/music/music-news/biz-markie-dead-1191772/

 https://n.pr/2TkW9n0 


日本語記事→

https://bit.ly/3esq3wG

1964年4月8日ニューヨーク・ハーレム生まれ。1988年LP『ゴーイン・オフ』発売。1989年「ジャスト・ア・フレンド」が全米9位の大ヒット。

https://bit.ly/3xPYO7g 

ラップだけでなくごく初期からヒューマンビートボックスを駆使した。またコメディー的な魅力も

1991年発表の3作目『アイ・ニード・ア・ヘアカット』収録の「アローン・アゲイン」はギルバート・オサリヴァンの同曲をサンプリング。


https://bit.ly/3ro1vdO 

許諾を取っていなかったために訴訟で1991年12月に敗訴。以後、サンプリングの許諾の必要性が大きくなった。

日本にもDJなどで来日している。

ビズ・マーキーに関しては、2021年6月、一部で死亡説がSNSなどで流れていたが、すぐに関係者が否定していた。

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「アローン・アゲイン」のサンプル問題

https://www.youtube.com/watch?v=qwxZrI3O2Ss

Gilbert O’Sullivan – Alone Again (Naturaly)


https://www.youtube.com/watch?v=8ELnhjGw4Zs

今回の訃報記事で、この「アローン・アゲイン」問題が触れられていて思い出したので書いておきたい。

今ではサンプリングという手法は完全に誰でもやるあたりまえの方法になったが、この頃は多くのヒップホップ・アーティストがやっていたが、そのオリジナルの作者まで権利の許諾を取るところまでやっていなかった。それまでにも訴訟になって、オリジナルを作ったほうが勝訴し、以後、クレジットが入ったり、和解金が払われたりするようになっていたが、さすがにこの1991年以降は、サンプリングする場合はオリジナル作者の許諾が必要になる、ということが常識化していった。その意味では、このヒップホップ界におけるサンプリングの歴史の中で大きな転換点になった事件だったといえるかもしれない。

おもしろいのは、ビズ・マーキーがその後のアルバムで『オール・サンプルズ・クリア―ド』(1993年)というタイトルのものを出したことだ。「全部、サンプリングはクリアーしてるぜ」という皮肉たっぷりの作品だ。

サンプリングした楽曲で全米1位になった例としては、ヴァニラ・アイスの「アイス・アイス・ベイビー」が1990年にあり、これはクィーンとデヴィッド・ボウイの共演作「アンダー・プレッシャー」(1981年)のベースラインをサンプリングした。この頃からサンプリングがしっかりとした権利関係、許諾の必要なものという認識が強くなってきたようだ。

1979年、最初のラップ・レコードの一枚として大ヒットした「ラッパーズ・デライト」は、シックの「グッドタイムス」のベースラインを使っているが、当初はクレジットにオリジナルの作者、ナイル・ロジャーズとバーナード・エドワーズの名前はなかった。その後訴訟になり、法廷外で和解し、まもなくナイルとバーナードの名前がクレジットされるようになった。

多くの場合、1980年代はまだサンプリングの許諾についてあいまいで、訴えられたら払うという感じだったのだろう。また、訴える側も、訴える費用と、取れる賠償額を比較すると「骨折り損」になる可能性もあり、相手が大ヒットでないばあい、オリジナル著作者(サンプリングされる方)が泣き寝入りするケースも多々あったようだ。


いろいろ調べていたら、こんなリストがウィキにあった。

サンプリング技法を使いビルボードHOT100で1位を獲得した主な曲


1990年代

「ICE ICE BABY」/ヴァニラ・アイス(1990年、1週間1位)
クィーン とデヴィッド・ボウイの共演作「アンダー・プレッシャー」(1981年)のベースラインをサンプリング。

「GOOD VIBRATIONS」/Marky Mark & the Funky Bunch(1991年、1週間1位)
ロリータ・ハラウェイの「Love Sensation」(1980年)の一部分を引用。

「SET ADRIFT ON MEMORY BLISS」/P.M.ドーン(1991年、1週間1位)
スパンダー・バレエの「True」(1983年)を引用。

「JUMP」/クリス・クロス(1992年、8週間1位)
1972年のオハイオ・プレイヤーズ、「Funky Worm」の間奏部分を早回ししてベースラインとして活用している。

「That's The Way Love Goes」/ジャネット・ジャクソン(1993年、8週間1位)
ジェームス・ブラウンの「Papa Don't Take No Mess」(1974年)をサンプリング。

「Here Comes the Hotstepper」/アイニ・カモーゼ(en:Ini Kamoze)(1994年、2週間1位)
Cannibal & the Headhuntersヴァージョンの「ダンス天国」(「Land Of Thousand Dance」、1965年)から引用。

「THIS IS HOW WE DO IT」/Montell Jordan(1995年、7週間1位)
スリック・リックの「Children's Story」をサンプリング。

「Gangsta's Paradise」/クーリオ feat. L.V.(1995年、3週間1位 1995年全米年間No.1)
スティーヴィー・ワンダーの1976年のNo.1ヒット「Pastime Paradise(楽園の彼方へ)」をまんま使い。

「Fantasy」/マライア・キャリー(1995年、8週間1位)
トム・トム・クラブの「悪魔のラヴ・ソング(Genius of Love)」(1982年)が元ネタ。

「Tha Crossroads」/ボーン・サグスン・ハーモニー (1996年、8週間1位)
アイズレー・ブラザーズの「Make Me Say It Again Girl」をサンプリング。

「How Do U Want It」/2パック(1996年、2週間1位)
クインシー・ジョーンズの「Body Heat」(1974年)の出だし部分をベース音としてループさせている。

「California Love」/2パック feat.Dr.dre(1996年、2週間1位)
ジョー・コッカーの「Woman To Woman」(1972年)をサンプリング。アルバム『All Eyez on Me』には別テイクが収録されている。また、サビ部分の歌詞はロニー・ハドソン&ザ・ストリート・ピープルス 「West Coast Poplock」(1982年)をそのまま引用している。

「No Diggity」/ブラックストリート feat.ドクター・ドレー(1996年、4週間1位)
ビル・ウィザースの「Grandma's Hands」(1971年)の前奏部分が元ネタ。

「Can't Nobody Hold Me Down」/パフ・ダディ feat. Mase (1997年、6週間1位)
元曲はオールドスクール・ヒップホップのクラシック、グランドマスター・フラッシュの「The Message」(1982年)。

「Hypnotize」/ノトーリアス・B.I.G. (1997年、3週間1位)
1979年の全米No.1ソング、ハーブ・アルパートの「Rise」の間奏部分をサンプリング。

「I'll Be Missing You」/パフ・ダディ feat. フェイス・エヴァンス &112(1997年、11週間1位)
1983年の全米年間1位曲であるポリスの「見つめていたい」を使用。

「Mo Money Mo Problems」/ノトーリアス・B.I.G. feat. Mase Andパフ・ダフィ(1997年、2週間1位)
ダイアナ・ロスの「I'm Coming Out」(1980年)が元ネタ。

「Honey」/マライア・キャリー(1997年、3週間1位)
ワールド・フェイマス・サプリーム・ティーム(en)の「Hey D.J.」とトレチャラス・スリーの「The Body Rock」を掛け合わせてサンプリング。

「Getting' Jiggy Wit It」/ウィル・スミス(1998年、3週間1位)
シスター・スレッジの「He's The Greatest Dancer」(1979年)の出だし部分を使用。また、間奏部分は1970年のバーケイズ「Sang and Dance」をサンプリングしている。

「Wild Wild West」/ウィル・スミス feat. Dru Hill & Kool Mo Dee (1999年、1週間1位)
スティーヴィー・ワンダーのNo.1ソング「I Wish」(1976年)の前奏部分をサンプリング。
他にも1976年の全米1位曲であるダイアナ・ロスの「Love Hangover」をサンプリングした「Freakin' It」、ウィスパーズの「And The Beat Goes On」をサンプリングした「Miami」、パトリス・ルーシェン「Forget Me Nots」のベースラインそのままの「Men In Black」、ザ・クラッシュ全米最大のヒットである「Rock the Casbah」をサンプリングした「Will 2K」など、ウィル・スミスの楽曲は大ネタ使い、まんま使いが多い。

「Too Close」/Next(1998年、5週間1位)
カーティス・ブロウの「Christmas Rappin'」の出だし部分をサンプリングしている。

「Heartbreaker」/マライア・キャリー feat.ジェイ・Z(1999年、2週間1位)
ステーシー・ラティソーの「Attack Of The Name Game」(1983年)が元ネタ。

このほか、2000年代、2010年代も多数例をあげている。

詳細はこちらに
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0#%E6%B3%95%E7%9A%84%E8%A6%8B%E5%9C%B0

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なんとホームメイド家族のラッパー、クロさんが、ビズ・マーキーの大ヒット「ジャスト・フレンド」をカヴァー。ツイッターにアップした。


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