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◎小曽根真さんの自宅から生配信『ウェルカム・トゥ・アワ・リヴィング・ルーム』5月末でいったん終了

◎小曽根真さんの自宅から『ウェルカム・トゥ・アワ・リヴィング・ルーム』5月末でいったん終了

2020/05/28/29

日本をベースに活躍する世界的ピアニスト、小曽根真さんがコロナ禍で自宅待機が続く中、少しでも家にいる人たちに何かができないかと考えた結果、2020年4月9日から毎日自宅からフェイスブック・ライヴでピアノ演奏を生配信し始めた。これが大好評を得て、連日8千人を超える人たちが観覧に訪れるようになったが、緊急事態宣言の終結にともない、自宅ライヴを5月31日で一度終了することになった。

(本作・本文は約4500字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字換算すると、9分から4分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと15分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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◎小曽根真さんの自宅から『ウェルカム・トゥ・アワ・リヴィング・ルーム』5月末でいったん終了

【Welcome To Our Living Room Will End May 31st 2020】

悲報。

まさにそれは悲報だった。コロナ禍が深まる2020年4月9日以降毎日夜9時(日本時間)自宅リヴィング・ルームから生配信でピアノ演奏とトークを聞かせていた小曽根真さんの『ウェルカム・トゥ・アワ・リヴィング・ルーム』が、コロナ禍の一段落を受け、5月31日(日)の配信で終了することが発表された。    

4月9日の放送から、5月28日でちょうど50回を迎えるが、5月31日(日)の第53回でいったん終了することになる。

この番組は、小曽根さんのフェイスブック・アカウントで毎晩9時から放送され、誰でも視聴可、コメント可の生配信。コメントは連日1万を超える。

生配信されるフェイスブック・アカウント。誰でも見られる。
https://bit.ly/2ZJo7d0

僕は5月10日(日)放送の竹下由起さんの『湘南ブリーズ』(湘南ビーチFM)で小曽根さんがゲストで出て、この生配信のことを話していて知り、その日から欠かさず毎日見る/聴くようになった。

ツイッターでは21時前に、これから始まりますという情報を出したが、一度見たら病みつきまちがいなしのファンが急増。なんと、現在では毎日8000人以上が視聴に訪れる。おそらく最終回は日曜でもあるので1万人突破はまちがいないだろう。

小曽根さんの生ピアノと奥様三鈴さんのお相手で約1時間。このトークがまたほほえましい。コメント欄に次々書き込まれるリクエストなどからもその場で演奏したりする。途中までしかできなかった曲は宿題と称して後日完全版が披露されることもある。

それにしても、小曽根さんの音楽的キャパの広さが圧巻だ。ジャズ、スタンダード、ポップス、ソウル、ロック、ラテン、ディスコ、日本のさまざまな音楽などなど。しかも、やったことがないという曲を記憶でやり遂げたりもしてしまう。そしてできなかった場合は、宿題で後日完成版をやる。さらに各曲のアレンジ力がすばらしい。

聴き手がそれぞれ馴染んだ曲には特にそれを感じられると思う。

僕などはソウル系、ディスコ系によくなじんでいるのでアースの「アフター・ザ・ラヴ・ハズ・ゴーン」やマイケル・ジャクソンの「ヒール・ザ・ワールド」、さらに、アースの「イン・ザ・ストーン」には度肝を抜かれた。「イン・ザ・ストーン」などとてもピアノソロでできるような曲ではないのに、小曽根さん曰く「無謀!」にもやってしまった。ものすごく忙しく指が動いていたが、しばらく次の曲に行けなかったほどだ。(笑)


ライヴ ネット 小曽根真 ピアノ真上 2020.05.17 


生配信後約1時間で熱心な小曽根ファンでもある中西光雄さんによる詳細なセットリストが書かれてフェイスブックのアーカイヴに乗ったり、ユーチューブにも乗る。

ユーチューブはこちら。


https://www.youtube.com/channel/UC8qMAoagv5AEkYtXGEM_FXQ

過去アーカイヴがすべて見られる。2020年5月27日が第49回。

毎回約10曲プレイし、すでに50回近いので延500曲近くプレイしていることになる。

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■なぜこの生配信を始めたのか

生配信。

『湘南ブリーズ』で竹下さんが小曽根さんにインタヴューをした部分を書き起こされているので、許可をもらい転載させていただきました。下記が今回、この『ウェルカム・トゥ・アワ・リヴィング・ルーム』を始めたきっかけなどを語っています。『 』が小曽根さんのコメント。

『この状況で、海外の友人ミュージシャン達が家での時間をいかに楽しく過ごすのかを(SNSなどで)見て、同じミュージシャンやファンに何か届けられないかと思って。
No Name Horsesの15周年のツアーがキャンセルになったこともあり、楽しみにされていた方に少しでも何かできないか、と思い始めました。』

『芸術は贅沢、高尚だという感覚がまだ日本にはあるが、そうではない、ということを言いたい。』

『音楽は生命維持には直接関係ないですが、(このライブ配信が)ひとつのメッセージとして皆さんと音楽で繋がっていきたい。みんなが自由に動けるまでは続けていきたい。』

『ナマにこだわるのは、リアルタイムで世界中と繋がっている感覚があるから。芸術は、必ず人の心を繋げていくことができる。終息してもすぐにはコンサートに来られる状況にはならないと思います。だから(今後も)毎日でなくても、せっかくできた宝物のような関係を持続したい。』

『音楽は言葉だと思っているので、その国の世界観を出す時に、可能な限りそれが一番活きる音色で弾きたい。そのためには良い楽器が必要なんです。』

『今回(新型コロナウィルス感染拡大)は、人類がちょっと立ち止まって考えませんか、と言われている気がすごくするんです。この星に住まわせてもらっている、ということを謙虚に受け止め、一人一人が地球というものに関わってもいいのではないかと思うんです。僕は、一回組み立て直せるチャンスをもらったと思っています。』

『音楽は最たるもので、謙虚さと感謝を持って弾いていないと、絶対お客さんと繋がることができません。聴いている人はわかるんです。音楽的なことは勉強すればいくらだってわかりますが、聴いてピンとくるかこないか、好きか嫌いか、というところで芸術は判断されるべきものなんです。だから、日頃から何を大事に生きていくか、ということがその人の音楽や言葉の端々に出てきたりする。

テレビに出て演説している時も、この人は何を大事にしているか、ということが、今、みんな敏感に感じられていると思うんです。政治的なこと、経済的なことではなく、人としてというところをすごく大事に、これからいろいろなものを選んでいくということ、新しい今までよりも素晴らしい世界を作っていくことに繋がっていけばいい、という夢を持っています。』

『インターネットのステキなところは、みんな好きなことをしながら聴ける、ということ。
音楽がこんなに近くなったことが、僕は嬉しいんです。コンサートに行ったら、例えば子供を連れて行っちゃいけないとか、動物がいるとダメ、とかあるけど、ここではお風呂に入りながら聴いている人もいるし、退屈したら切っちゃっちゃえばいいんですよ。芸術というものをそれくらい贅沢に扱ってほしいと思う。もう好き嫌いでいいんですよ。それしかないんですから、生きている証拠は。』

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また、ジャズ・トウキョウというウェッブでもこの小曽根さんライヴについて、紹介されている。

リンクはこちら→


https://jazztokyo.org/news/post-51934/
(2020年4月26日付け)

それにしても、5月で終わってしまったら、6月から1万人以上の人が「小曽根ロス」に陥ることになりそうだ。

過去アーカイヴを一回目から毎日見ようかなと思う。(笑)

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奥さんとのかけあいや、猫のおーちゃん、ゆっくりちゃんたち(飼い猫は3匹)も時折登場する。

昨日(2020年5月27日)はたとえばアース・ウィンド&ファイアーの「イン・ザ・ストーン」をソロ・ピアノで披露。下記動画で43分25秒あたりから。

https://www.youtube.com/watch?v=sFMWRjQkhwE

この日のセットリストは次の通り。[ ] denotes original artist and/or the acts who made it hit first followed by songwriters

Set List 2020-05-27 “Welcome To Our Living Room #49

Show started 21:00
01 "You Are the Sunshine of My Life" [Stevie Wonder - 1973] by Stevie Wonder
02 "I'm Getting Sentimental Over You" [Tommy Dorsey Orchestra, 1932] by Ned Washington George Bassman
03 "Change the World" [Eric Clapton – 1996] by Tommy Sims/Gordon Kennedy/ Wayne Kirkpatrick.
04 "Esperanza" by Makoto Ozone, album”THE TRIO”(1997)
05 Happy Birthday 
06 "I Try To Imagine" by Makoto Ozone,  Album “UNTIL WE VANISH” (2019)
07 "In the Stone" [Earth, Wind & Fire – 1979] by Allee Willis, David Foster, Maurice White
08 "Autumn Leaves" [Roger Williams -1955] by Joseph Kosma /Jacques Prévert(French Lyrics)/ Johnny Mercer(English Lyrics)inspired by Oscar Peterson.
09  "The Rose"[Bette Midler – 1979] by Amanda McBroom
Show ended 22:05

Many Thanks to Makoto Ozone,  Mitsuo Nakanishi (with the support of Hiroshi Itsuno "55 Records") for all the song credits.

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