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〇 78歳にして現役のサザン・ソウル・シンガー、ドン・ブライアント~新作も出し意気揚々

78歳にして現役のサザン・ソウル・シンガー、ドン・ブライアント

前作がデビュー作以来48年ぶりの新作だったメンフィス・サザン・ソウル界の雄、ドン・ブライアントのそれ以来3年ぶりの新作『ユー・メイク・ミー・フィール』が好評のドン・ブライアント。現在78歳で、ばりばり現役なサザン・ソウル・シンガーだ。新譜リリースにともない、前回のライヴ評と新作からの音源などを紹介。最新作については、下記ライヴ評のあとに。

(本作・本文は約4000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字換算すると、8分から4分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと13分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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◎ドン・ブライアント・ライヴ・レポート~セットリスト、ブラザーズ・ブラウンとともに

2016年05月26日(木) 


https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12163633960.html

【Don Bryant Live : First In 37 Years In Japan】

37年ぶり。

メンフィスのソングライターであり、シンガーでもあるドン・ブライアントが、1979年7月以来、およそ37年ぶり(正確には36年10か月ぶり)に来日。前回は、ドン・ブライアント+アン・ピーブルズ+シル・ジョンソンの3人によるライヴだったが今回は単独。

ドンは1942年4月4日生まれなので、現在74歳。前回の来日時は37歳だから、その油の乗り方はまったく違う。だが74歳にしては、けっこう声がでていた。しばらくR&Bの音楽活動はせずに、教会などで歌っていたりした程度だったそう。

ブログ ドン・ブライアント 名盤ファースト ジャケ写

(1969年のファースト・アルバム)

年齢層は圧倒的に高く、少なくとも50代、60代が中心、それも男性がほとんど。かなり年季の入ったソウル、ブルーズ・ファンが多かったように見受けられた。

ライヴ自体は、一言で言えば、アメリカ南部のチトリン・サーキット、ジューク・ジョイントなどで行われるようなゆるいライヴという感じだった。

ブログ ドン・ブライアント 日本編集のもの

37年前は、3者が登場してきたので、かなりおなかいっぱい感があったと記憶するが、今回は、70分程度でシンプル。

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前半は、「ブラザーズ・ブラウン」というバンド(4人)が歌と演奏を披露。後半、ドンが登場。前半26分、後半47分という割合だった。ファースト・セットは、ドンの出番が40分程度だったらしい。

僕はまったくこのブラザーズ・ブラウンというバンドは知らなかったが、ラリー・カールトンの335レコーズから今年アルバム『ダスティー・ロード』をリリースした実力派だった。メンバーにはリトル・フィートのベース奏者、ケニー・グラッドニ―も参加。そこからの作品を演奏した。バンド演奏はかなりしっかりしており、スタジオでの仕事も多いようだ。

最後のアンコールは、ケニー・グラッドニーが現在も在籍しているリトル・フィートの作品。

ライヴが終わったところ、なんとギターの佐橋佳幸さんとばったり。彼は、そのケニーと昔レコーディングをしたそうで、この日ライヴを見に来て、ステージにケニーがいるのを発見し大変驚かれたそうだ。


Little Feat – Dixie Chicken


https://www.youtube.com/watch?v=7RvR3j535qc

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さて、ドンが歌う自作曲でもあり、アン・ピーブルズの「アイ・キャント・スタンダ・ザ・レイン」や、盟友O.V.ライトの「ニックル・アンド・ア・ネイル」は、いちばんはまる。しかし、もう少しドンの歌、たとえば「アイル・ゴー・クレイジー」や、「フォー・ユア・プレシャス・ラヴ」あたりをじっくり聴きたかった。

ブログ ドン・ブライアント にこり

ドン本人は、ここ数年、世俗のR&Bショーをやりだして復活したそうだ。奥様アン・ピーブルズは、発作で倒れたとかで現在は歌えないそう。完全復帰したらまたステージに立ちたいが、現時点ではわからないという。ドンはやはり、南部ソウル・マンらしく、実に気のいいおじさんだった。

ちなみに、今回のブラザーズ・ブラウン、ギターとキーボード奏者二人がポール・ブラウンという同姓同名。キーボードのポール・ブラウンをドン・ブライアントはLAポールと呼んでいたが、彼がバンド・マスターで、もう20年以上の知り合いだそうだ。ドンが音楽活動を再開するときに、キーボードのポールに相談し、彼らがバックを担当することになった。またギターのポール・ブラウンは、グラミー賞を獲得している。

ブログ ドン・ブライアント ハイ・レーベル・シングル盤 盤面

ライヴ後は全員揃ってサイン会に出ていた。

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ブラザーズ・ブラウン



http://wbaentertainment.com/index.php/portfolio/brothers-brown


http://goo.gl/UI1tsM

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ドン・ブライアント~プレシャス・ソウル



http://goo.gl/m3fBlL

Don Bryant - Try Me


https://www.youtube.com/watch?v=Z9V2v2mENlw

Don Bryant sings "Everything Is Gonna Be Alright"


https://www.youtube.com/watch?v=WnBTOXkUjz0

Don Bryant - I'll Go Crazy


https://www.youtube.com/watch?v=nslWR105PJs&spfreload=10

■セットリスト ドン・ブライアント、ブラザーズ・ブラウン@ビルボードライブ東京、2016年5月23日月曜

[ ] denotes original acts and/or acts made it hit

Show started 21:31
~~Bro’s Brown →
01. Cup Of Tea
02. Sweet Cadillac
03. Drink You Off My Mind
04. This Old Heart
05. Hurricane
21:57→Don Bryant came on stage
06. Try Me [James Brown]
07. She’s Looking Good
08. I Can’t Stand The Rain [Ann Peebles]
09. Nickel And A Nail [O.V.Wright]
10. Everything’s Gonna Be Alright
11. I’ll Go Crazy
12. Well Alright
Encore. Dixie Chicken [Little Feat]
Show ended 22:44

■メンバー

Don Bryant (Vocal)
Paul Brown (Guitar, Vocal)
Paul Brown (Keyboards, Vocal, MD)
Kenny Gradney (Bass, Vocal)
Peter Young (Drums, Vocal)

(2016年5月24日火曜、ビルボードライブ東京、ドン・ブライアント・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Bryant, Don


ドン・ブライアント~プレシャス・ソウル



http://goo.gl/m3fBlL


Brothers Brown – Dusty Road


http://goo.gl/UI1tsM


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ドン・ブライアント最新作『ユー・メイク・ミー・フィール』

https://open.spotify.com/playlist/6guV9yshKHObDrE42hfgpk?si=QO1afRdYS8OQACBn-72bVw

このプレイリストの1から10までが新作から。

CDはアマゾンの場合、こちら


https://amzn.to/3lpPn8w

ブログ ドン・ブライアント 最新作ジャケ写


輸入盤CDは1369円から。アナログ・レコード盤もある。

(ジャケ写)

Don Bryant – Is It Over


https://www.youtube.com/watch?v=YQdgdd9kqes

Don Bryant – Your Love Is To Blame 

https://www.youtube.com/watch?v=5Pdsl7ijBAA&list=PLTrwJurc50uyPnOqcDp4cU5Zbesqp6w-I

Don Bryant – 99 Pounds


https://www.youtube.com/watch?v=qM-w6VwGjSA&list=PLTrwJurc50uyPnOqcDp4cU5Zbesqp6w-I&index=4&t=0s

Don Bryant – Is It Over


https://www.youtube.com/watch?v=YQdgdd9kqes

Don Bryant – I Die A Little Each Day


https://www.youtube.com/watch?v=FMNWMrbzB4M&list=PLTrwJurc50uyPnOqcDp4cU5Zbesqp6w-I&index=6

『ソウル・サーチン・ラウンジ』にも登壇され自らサザン・ソウル・シンガーでもある青山ハルヒロさんは、この「サザン・ソウル」はひとつの文化であり、それがいつの日にか途切れてしまわないよう祈るばかりだ、という。まさにその通りだと思う。

最近のライヴ映像
O.V.ライトでおなじみ「ア・ニッケル・アンド・ア・ネイル」
Don Bryant - A Nickel & A Nail (live at Levitt Shell)


https://www.youtube.com/watch?v=I2bDUhkhZdg

今回の新作も、仮に1975年に出ていたとしても誰も不思議には思わないだろう。メンフィス・ソウルであり、サザン・ソウル。確固たるスタイルを持った者だけが作り出せる黄金の銀盤だ。

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