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〇訃報の扱いについて(2)

〇訃報の扱いについて(2)
 
【About Confirmation Of Obituary [2]】
 
(本作・本文は約3000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ6分から3分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと10分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

(写真は元気に生きてらっしゃるベティ・スワン。ただ、現役は事実上引退の模様)
 
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〇訃報の扱い・確認について(2)
 
【About Confirmation Of Obituary [2]】
 
慎重。
 
以前「訃報の扱いについて」という文を出した。
 
訃報の扱いについて
2012年06月05日(火)

 
今日はその続編ということで、(2)をお送りする。
 
しばらく前に(2023年2月22日)アメリカのソウル・ミュージックのウェッブサイト「ソウルトラックス」が、60年代から70年代にかけて活躍していたレディ・ソウル、ベティ・スワンの訃報を流した。(下記リンク)
 
これを見て、僕はなんか「怪しいなあ」と思って、普段はツイートするのだが、この情報をツイッターやフェイスブックには流さなかった。ソウルトラックスのサイトは、訃報をよく流すので、第一報を知るには大変重宝しているのだが、記事としては、いつ・どこで・なぜ(死因)・享年、その情報ソースなどが明記されていないことが多く、訃報としては体をなしていないことが多々ある。ここで一報を知ると、僕はあちこちでそれを確認して、間違いないと確認できるとツイートするのだが、今回はなんかひっかかって、出すのを抑えた。ちなみに訃報で一番信頼できるのは、ニューヨーク・タイムズだ。ほかにビルボード、ローリングストーンなども、まず信頼できる。
 
ただこのソウルトラックスの記事を見た人たちがあちこちに出しベティ・スワン死去報が一時期拡散した。死去のニュースだけを見て、さらにそれを拡散する人が多いのだ。これは別に今回に限ったことではない。
 
ただ、おそらく、訃報が100本あって、「怪しい」などと思うのは1本もないと思うのだが、これはまさにそれだった。このあたりの感覚は長年訃報を扱っているからなのか、独特のアンテナがあるのか、よくわからないが、とりあえず助かった。
 
僕も24日から25日にかけてずっと気に留めていて、これだけ拡散してると「本当なのかなあ」と迷い始めていたところ、なんと、23日付で、ソウルトラックスが、この情報は誤報だったと出していた。「やはりそうだったか」と思った。
 

 
[February 23, 2023 Publisher's Note: We are happy to report that it appears that Bettye Swann is alive, according to several social media posts from people who know her. We are grateful for the news!]
 
(February 22, 2023) Early today various outlets reported on the passing of the great Bettye Swann¸ the singer who charmed the world with the smash hit “Make Me Yours” in 1967, most stating that she had died on January 25 at age 78 after living for nearly a decade with a spinal illness. However, over the course of the day, some other social media postings indicated that she was alive. We certainly hope for the latter, but the news gave us a moment to pause and pay tribute to the iconic singer.
 
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この情報源がどこかは書かれていないが、いろいろ調べてみると、イギリスのコンピレーション・レーベル、ケントのチーフ、アディ・クローズデルがフェイスブックで、ベティ・スワンは死去していないと明記。おそらく、ノース・キャロライナに住む(同名)女性と混同したのではないか、と推測していた。たぶん、それがソウルトラックに行き、訂正記事につながったのだろう。
 
確かに、同姓同名人物の訃報がでた場合、それが、いわゆる我々が知るシンガーなのか、まったくの別人なのかこの判断は実に難しい。
 
ウィキも、当初死去が書かれていたが、無事書き直された。
 
そして、ソウルトラックスも上記の3行ほどの誤報修正のお知らせを出した。
 
海外でも日本でも死去報を流した人たちも、すでに多くが削除し、なかったことにしているようだ。
 
とりあえず、ベティ・スワンの無事が確認でき、よかった。ベティ・スワンの誤報騒動は、これで一件落着。
 
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さて、訃報について、さらに。別件だが、その少し前に、スペンサー・ウィギンスの訃報が出た。
 
僕はこれをたまたま実弟のパーシー・ウィギンスのフェイスブックで見た。日本時間で2023年2月14日14時39分に投稿されたもの。
 

 https://www.facebook.com/percy.wiggins/posts/pfbid0yKTyfp4d5DfRy1qzkFz5czH8k8Km3ZneiuYNhL4Rd99Zy6mz1jQwkd8937ZaurBVl

Facebook Family, Relatives, & Friends, just letting you know that my brother, Spencer Wiggins passed away this afternoon approx. 3:30pm Keep us in your prayers The Funeral Will be next Sat. Feb.25th at 12 noon at Mount Gilead The Cathedral of El-Shaddai located at 3997 Willowview Rd. If there be any changes, we'll let you know. Bishop Darryl D. Woodson- Pastor
 
これを見て、すぐにこのリンクをつけ、ツイートした。
 
僕が訃報を出す場合は必ず死亡日時・場所、年齢、わかれば死因、そして、情報源のリンクをつけて出す。これが訃報の基本だ。ツイッターなどで一般の人が出す場合、こうしたものはまず揃っていないので、注意が必要だ。
 
ウィギンスの場合、実弟が出した訃報なので、これは最大級に信頼できるので、そのまま出した。2月14日午後3時09分に、情報を知ってから30分もせずにツイートを出したことになる。
 
この情報に関しては翌日情報源はどこかと問い合わせがきたので、パーシーの当該リンクを送り、弟のパーシーが出してますよ、と送ったのだが、なんと、この投稿がいわゆる「フレンド」しか閲覧できなかったらしく、「フレンド」ではない人はリンクが見られなかったようだ。僕はたとえば別のスマホからも見ることができているので、当然、誰でも見られると思ってしまう。しかし、確かに、こういう情報、フレンド限定のリンクというのは、こんごもありそうだ。今回はそれに気づかなかったが、以後は気を付けてみよう。
 
また、訃報が早めの誤報として出てしまったが、その数日後、やはり死去してしまったということもある。なんらかの形で勇み足で情報が出てしまった場合だが、訃報は「速さ」よりも「正確さ」を重視しなければならない。かつて、ビズ・マーキーの場合、入院中に訃報がでてしまったことがあった。
 
また、訃報を機に正しい年齢などが判明することもある。死去日が後から確定することもある。そういう場合は、そのつど修正していく。
 
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さて、訃報関連で、ひじょうにセンシティヴなケースがある。こういう場合だ。これは、漫画家の水木しげるさんが亡くなったときのことを家族の方(娘さん)がツイートしていたもの。
 
https://twitter.com/mizuki_naoko_/status/1627584564951678976
(一連のツイートをごらんください)
 
つまり、遺族が公式に発表していない時点で、外部の第三者、メディア、ジャーナリストがそれをどこまで、どの時点で公表するかしないかという問題だ。


海外のアーティストの場合は、ここ日本で問題になることも少ないが、日本国内の人の場合、また、いわゆる公人でない場合、ひじょうに難しい。僕のところでも3-4件、確認や同意が取れていないものが残っている。そうしたものは、確認/同意が取れなければ出しづらい。
 
いずれにせよ、ここでは改めて訃報に関しては誰よりも最大級の注意を払い、人一倍気を使っているということをお知らせしておきたい。それは訃報に限らず、あらゆる情報に関して正確性を期すという基本中の基本だ。情報源の真偽を見る目を養い、誤報をださないようにしているので、幸い、僕はいつもギリギリのところで誤報を抑えたり、一度も訃報で誤報を出しことはないが、こんごどこでどう間違ってだしてしまうかもしれない。そのときは早急に訂正を出すつもりだ。ただその訂正自体を消してしまっては元も子もない。(笑)
 
その昔、「ちゃんとした訃報(記事)が書ければ一人前」と物書きの先輩に教わった。それほど訃報は難しい。これからも誤報をださないよういろいろと他山の石として精進していきたい。
 
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訃報の扱いについての基本的方針。
 
訃報の扱いについて
2012年06月05日(火)

 
訃報 ジャッキー・ムーア死去の報道
2019年11月13日(水)

 
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また、誰かが亡くなってからラジオなどの番組で特集するのではなく、亡くなる前にやったらどうだという意見もときどき聞くが、亡くなった人のことをお話するのが供養ということと、別のテーマなので、これは別の機会に。
 
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