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〇フランキー・クロッカーの教え

〇フランキー・クロッカーの教え

【Frankie Crocker’s Lesson】

(本作・本文は約4000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字換算すると、8分から4分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと13分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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〇フランキー・クロッカーの教え

【Frankie Crocker’s Lesson】

アドヴァイス。

ニューヨークの人気DJだったフランキー・クロッカーはWWRLからWBLS、そしてWKTUと移り、どの局も聴取率ナンバーワンにしてきた。ブラック・ミュージックに「アーバン」(都会的な)という名前をつけたのが、このフランキー・クロッカーだ。彼はただのDJだけでなく、アーティストをブッキングしてイヴェントを行い、その司会も担当した。おまけにカサブランカ・レコーズからアルバムまで出している。

そんなフランキー・クロッカーは1937年12月18日ニューヨーク州のバッファロー生まれ。その彼から音楽ジャーナリストのケヴィン・ゴーインズがニューヨークに来たてのときにちょっとしたアドヴァイスをもらったことがある、とSNSに書いていた。いい話なので紹介したい。

1990年9月のとある日、ケヴィンはその日はニューヨークに引っ越してきた記念すべき第一日だった。ちょうどレコード会社がティーナ・マリーの『アイヴォリー』のアルバムのリリース・パーティ-を行っていた。ケヴィンにとって、いわゆる業界のそのようなパーティーに出るのもそれが初めてだった。

ジャケ写 ティーナ・マリー  アイヴォリー


(『アイヴォリー』)

そのパーティーには、クライヴ・デイヴィスからO.J.シンプソンらそうそうたるメンバーが集まっていた。そこにフランキーの姿があり、勇気を奮って声をかけた。

「僕は、なんとかレコード業界に入りたいんです」とフランキーに言うと、フランキーは「アドヴァイスをしていいかな」と言って話し始めた。

フランキー・クロッカー と マイケル

(フランキー・クロッカーとマイケル・ジャクソン)

「まず、第一にレコード業界でリーガル(合法的)なものならなんでもやれ。たとえ、それがスタジオの床にモップをかけるような仕事でもね。二つ目にその仕事でベストを尽くせ。そして言われた事以上のことをやれ。そしてなにかチャンスが訪れたら、リングに帽子を投げ、君を思い切りアピールするんだ。最後のアドヴァイスは、最初はうまくいかないだろう。だが、君がそういう段階に来ていれば誰かの目に留まるよ。そうすれば、君は大丈夫だ」

そう言って、フランキーはケヴィンの手を握り「ウェルカム・トゥ・ニューヨーク・シティー、ケヴィン。そして、この音楽ビジネスの業界へ」と言った。

それから10年、レコード店での仕事、2つのレコード会社での仕事などを経て、2000年10月にはフリーランスのライターになった。

ケヴィンはずっと、そのフランキーのいいつけを肝に銘じて今日まで来ているという。

12月18日、誕生日へのトリビュート文章だ。

フランキー・クロッカーは2000年10月21日、なんと62歳という若さで死去している。


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フランキー・クロッカーのDJの一部。WBLSのもの。

フランキー・クロッカー  WBLSロゴと

1981年、約34分


https://www.youtube.com/watch?v=HGDLA0WxCuE

約8分 (1979年)


https://www.youtube.com/watch?v=UOmut8lehqE

フランキー・クロッカーの番組のエンディングは、キング・プレジャーの「ムーディーズ・ムード・フォー・ラヴ」。ニューヨーカーは誰でも知っている。また、「アーバン」だけでなく、「クワイエット・ストーム」も、この地に広めたのはフランキーだ。

King Pleasure / Moody's Mood For Love


https://www.youtube.com/watch?v=Y0XYZNx6854

その後多くのヴァージョンが登場

George Benson – Moody’s Mood


https://www.youtube.com/watch?v=vs9NpxTPBy0

MOODY'S MOOD FOR LOVE - Quincy Jones, James Moody, Brian McKnight


https://www.youtube.com/watch?v=v6UP_lzXbqs

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