見出し画像

〇いよいよ発売されたファンタスティック・ネグリートの『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』~グラミー、最低でも8部門ノミネートか



 〇いよいよ発売されたファンタスティック・ネグリートの『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』~グラミー、最低でも8部門ノミネートか
 
 
【Fantastic Negrito’s “White Jesus, Black Problems”】
 
 
(本作・本文は約4000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ8分から4分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと10分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)
 
~~~~~
 
〇いよいよ発売されたファンタスティック・ネグリートの『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』~グラミー、最低でも8部門ノミネートか
 
【Fantastic Negrito’s “White Jesus, Black Problems”】
 
傑作。
 
木曜日(2022年6月2日)の『AOR/ソウル・トゥ・ソウル』でアルバムを紹介したファンタスティック・ネグリートの新作『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』。番組には4月21日(木)、彼本人が盟友マサ小浜と生ゲストで登場し、トークと生演奏も披露した。
 
別に時間を取りインタヴューもしているので、そのあたりもできるだけ早急にまとめたいと思っているが、なかなか時間が取れない。
 
今回のアルバムは、4枚目。そして、来日時にも、またおとといも話したが、ネットのルーツを探るサイトで自身の過去を調べ、なんと7代前の祖先の祖母がスコティッシュの白人で、奴隷主のところの住み込みで、同じ奴隷主の奴隷の1人と恋に落ち、子供を産む。そこから代々続き、ファンタスティック・ネグリートが生まれるわけだ。
 
それは1759年から始まる禁断の恋の物語(ラヴストーリー)だ。
 
■「ニバディップ」第5弾シングルビデオ公開
 
このアルバム全13曲、実にどの曲もよくできていてどれもがシングル・ヒットしそうな感じだ。すでにアルバム発売までに4枚のシングルが出て、いずれも番組で紹介。次の5枚目のシングルとしてこのアルバム発売時にリリースされるのが、最初にかけた「ニバディップ」。
 
さきほど、ビデオが公開された。







 
https://www.youtube.com/watch?v=vOhRElBQpgk
 
アルバムを通して僕が何度も聴いて一番気に入ったのが、実はこの曲。4月の来日時に、この「ニバディップ」をかけたいと言ったのだが、その時点では許可がでなかった。
 
アルバムの13曲は、ファンタスティック・ネグリートの過去の3枚のアルバムのサウンドをベースに、実にさまざまなタイプの音を作り上げている。
 
今回は物語の骨格がしっかりして、ストーリー性もコンセプトも明確なので、実におもしろい。
 
ソウル、ファンク、ブルーズ、ゴスペルなどのベースに加え、ポップ、ロック、そして、カントリーの要素などもある。
 
~~~
 
■グラミー最低でも8部門のノミネートか
 
このアルバムが来年のグラミーでどこにどれくらいノミネートされるか。ちょっと可能性がある部門を列記してみたい。
 
『アメリカン・ルーツ』の分野
 
「ベスト・アメリカン・ルーツ・パフォーマンス」
「ベスト・アメリカン・ルーツ・ソング」
「ベスト・アメリカーナ・アルバム」
「ベスト・トラディショナル・ブルーズ・アルバム」か「ベスト・コンテンポラリー・ブルーズ・アルバム」 (普通に考えれば後者)
 
『ミュージック・フォー・ヴィジュアル・メディア』の分野
 
「ベスト・スコア・サウンドトラック・フォー・ヴィジュアル・メディア」
「ベスト・ソング・リトゥン・フォー・ヴィジュアル・メディア」
 
『コンポ―ジング/アレンジング』の分野
 
「ベスト・アレンジメント、インストゥルメンタル・アンド・ヴォーカルズ」
 
『ミュージック・ビデオ/フィルム』の分野
 
「ベスト・ミュージック・ビデオ」
「ベスト・ミュージック・フィルム」
 
 
『一般分野』(主要4部門)
 
「レコード・オブ・ジ・イヤー」
「アルバム・オブ・ジ・イヤー」
「ソング・オブ・ジ・イヤー」
 
この主要4部門にノミネートされるとアルバムで演奏している主だったアーティストは、受賞資格を得るので、我らがマサコハマも完璧に「グラミー・ノミニー・アーティスト」になる。
 
『R&B』分野
 
「ベスト・トラディショナル・R&Bパフォーマンス」
「ベストR&Bソング」
「ベスト・プログレシヴR&Bアルバム」
あるいは
「ベストR&Bアルバム」
 
『カントリー』分野
 
「ベスト・カントリー・ソロ・パフォーマンス」(「ヴァージニア・ソイル」)
 
いちおうこれを数えると16部門になるが、最低でも8部門程度はノミネートされるのではないだろうか。たぶん、誰もこんな予想をする者はいないと思うが、今年の暮れまでにはノミネートがでる。
 
グラミーは音楽業界の「お祭り」だが、このアルバムの内容は、現在の「ブラック・ライヴズ・マター」など、差別や分断、資本主義などにもコメントしており、まさに時代を描いた作品でもある。その点で、少し早すぎるが、ファンタスティック・ネグリートにとってのマーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイング・オン』のような作品ではないかと感じるようなっている。
 
~~~
 
■「アコースティック・ヴァージョン」を準備
 
そして、オンエアでも話したが、彼はこのアルバムと同じ13曲をアコースティック・ヴァージョンで録音しており、それらの曲順を逆にしたアルバムを秋口頃に出すと言う。
 
つまり、今回出たフル・バンドによるアルバムの13曲に収録されている「ヴァージニア・ソイル」を1曲目にし、いま1曲目に収録されている「ヴェノマウス・ドグマ」を最後にしているわけだ。
 
最初のアルバムでは、彼らが奴隷承認から奴隷オウナーに買われ、その奴隷主の元で知り合い、恋に落ち、そして逃げて、最終的には自由を獲得するという筋書きだが、逆となると、自由だった彼らが、しだいに自由を奪われて、悲惨になっていく、ということになるのだろうか。逆にその奴隷制の時点に戻る、というあたりは、今のこの21世紀の現代を思わせるようなことになるのか。
 
それにしても、すごいことを思い付くものだ。まさか年をまたいで『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ(アコースティック・ヴァージョン)』も「アルバム・オブ・ジ・イヤー」にノミネートされることはないと思うが。
 
あるいは、『ブラック・ジーザス・ホワイト・プロブレムズ』といったタイトルにするのか。
 
少なくとも、我々はあと1年は『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』とその周辺の話題で楽しめることになりそうだ。
 
 


 https://www.youtube.com/watch?v=oyLio2T05Ds https://www.youtube.com/watch?v=oyLio2T05Ds   アルバム『ホワイト・ジーザス・ブラック・プロブレムズ』



https://amzn.to/3GJWZhu
(この項つづく)
 
■サポートのお願い
 
本記事は有料設定ですが、このnoteで最後まで無料で読めます。読後、お気に召せば「記事を購入する」、あるいは、「サポートをする」(金額は自由に設定可)なども可能です。クレジットカード払いか、携帯電話支払いがお選びいただけます。アカウントを作らなくても支払い可能。アカウントを作ると、次回以降手続きが簡略化できます。
 
ソウル・サーチン・ブログは2002年6月スタート、2002年10月6日から現在まで毎日一日も休まず更新しています。ソウル関係の情報などを一日最低ひとつ提供しています。
 
これまで完全無給手弁当で運営してきましたが、昨今のコロナ禍などの状況も踏まえ、広くサポートを募集することにいたしました。
 
ブログの更新はこれまで通り、すべて無料でごらんいただけます。ただもし記事を読んでサポートしてもよいと思われましたら、次の方法でサポートしていただければ幸いです。ストリート・ライヴの「投げ銭」のようなものです。
 
オリジナルはソウル・サーチン・ブログ
ソウル・サーチン・ブログ・トップ
https://ameblo.jp/soulsearchin/
 
noteでの記事購入、サポートのほかに次の方法があります。
 
方法はふたつあります。送金側には一切手数料はかかりません。金額は100円以上いくらでもかまいません。
 
1) ペイペイ(PayPay) 使用の方法
 
ペイペイアカウントをお持ちの方は、こちらのアカウントあてにお送りいただければ幸いです。送金先IDは、 whatsgoingon です。ホワッツ・ゴーイング・オンをワンワードにしたものです。こちらもサポートは匿名でもできますし、ペンネーム、もちろんご本名などでも可能です。もし受領の確認、あるいは領収書などが必要でしたら上記メールアドレスへお知らせください。PDFなどでお送りします。ペイペイでのお支払いの場合、受領確認・御礼メッセージが送りにくいので、ツイッターなどのアカウント、あるいは、メールアドレスなどがあればメッセージにお書き添えいただければ幸いです。
 
2) ペイパル (Paypal) 使用の方法
 
ペイパル・アカウントをお持ちの方は、ソウル・サーチンのペイパル・アカウントへサポート・寄付が送れます。送金先を、こちらのアドレス、 ebs@st.rim.or.jp にしていただければこちらに届きます。サポートは匿名でもできますし、ペンネーム、もちろんご本名でも可能です。もし受領の確認、あるいは領収書などが必要でしたら上記メールアドレスへお知らせください。PDFなどでお送りします。
 
3) ノート(note)のサポート機能
 
本ブログ、ノート(note)には少額のサポート・システムがついています。購読(100円から、記事量によって変動)、また、サポート(金額自由設定)もできます。Noteのサポート・ボタンなどをご利用ください。
 
4) サポートしたいが、ペイペイ、ペイパル、ノートなどでのサポートが難しい場合は、 ebs@st.rim.or.jp までご連絡ください。銀行振込口座をご案内いたします。(ちなみに当方三井住友銀行です。同行同士の場合、手数料がゼロか安くなります)
 
コロナ禍、みなさんとともに生き残りましょう。ソウル・サーチン・ブログへのサポート、ご理解をいただければ幸いです。
 
ソウル・サーチン・ブログ運営・吉岡正晴
 
本記事はnoteでも読めます
Noteトップ
https://note.com/ebs
 
ANNOUNCEMENT>Support
 
 
 
~~~~
 
 
 




ここから先は

0字

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?