令和4年 中小ドラッグストア併設調剤薬局で働くということ

2022/11/11 記事作成
ドラッグストア併設の調剤薬局(以下併設薬局)で働いている私が感じていることを記事にする。

私の簡単な情報から。
日本大学薬学部を卒業し、そのまま併設調剤薬局へ就職。
そのまま転職をすることもなく薬剤師として9年目を迎えそうだ。

薬局勤務を希望する際に道はいくつかあるが、その中で大きなものとしては調剤単独の薬局にするか、ドラッグストア併設の薬局にするかが今の所大きな分かれ道だと思う。

私が就職活動をしていたときには地域医療が盛んに叫ばれており、門前薬局に対する批判も始まっていた。その状況下で調剤単独薬局を選択することは私には出来ず、大局に流されるままドラッグストア併設の調剤薬局を選択した。
その中でも地域密着と声高に叫んでいる中小の弊社を選択した。

入社1年目は人も処方箋も多い薬局で研修、その後は1人薬剤師の店舗に配属。1人薬剤師とは何かと思われる方もいると思うので補足しておくと、薬局版ワンオペだ。薬局に薬剤師1人、処方箋の受付から入力調剤監査投薬をすべて1人で行う。かつ保険請求などももちろん自分で行うことになる。
2年目にして管理薬剤師という肩書きだけ背負わされたわけだ。

患者さんの健康だけでなく、会社のお金周りのことまで1人で責任を負わなければならないのだ、2年目にして。それなりにプレッシャーはあった。
もっとも今は管理薬剤師の条件が”原則として薬局における5年以上の実務経験があり、中立的かつ公共性のある団体(公益社団法人薬剤師認定制度認証機構など)の認証を受けた認定制度の認定薬剤師であること”となっておりこんな無茶はしていないようだが、それでも2年目で1人で仕事をしないといけない状況は今でも往々にして発生しているようだ。

さて、何故私が今回記事を書いたのか。
それは先日とあるドラッグストア利用客よりこんな言葉を頂戴したからだ。
「少し頭がよくて給料がいいからって調子に乗ってんじゃないよ」
この言葉の間違いを正したく、私は記事を書いている。
言われたときに正面きって反論すればよかったじゃないかと思われそうですが、火に油を注いでもしょうがない。社会人の悲しいところだ。

この方の間違いとして3点
①頭がよくなくても薬剤師になれる
②給料はよくない
③調子に乗れる要因がなにもない

バックグラウンドとして、この方は薬局にトイレットペーパーの場所を尋ねにきた方だ。併設薬局で働こうと思っている方にお伝えしたいのは薬局周り以外のこともバンバン聴かれる。あの飲料の在庫はないのか、コラボしたお菓子は入ってこないのかetc…そして答えられないと怒られることもよくあります。お店の利用客から見れば薬剤師もドラッグストアの店員の1人なんでしょうからしょうがない。
そしてその時の私はコロナのワクチンの副反応でそれなりの熱が出ている状態で対応をしました。ふらふらしながらぼそぼそと喋る私に対して調子に乗っていると感じたのでしょう。

副反応が出ているのに休まないほうが悪いという意見はごもっともだが、中小の会社なので人が足りない。ワクチンを打つから次の日は休みますなんて通ることはまずない。

次に給料に関してですが、もらえているわけがありません。いつの時代の話をしているのですか。
減り続ける調剤報酬に薬価差もすずめの涙。昨今ではトレーシングレポートという患者さんの服薬情報を継続的に確認したものを医院へ送ってせこせこお金をかき集めているような状態。
薬価差に関しては言わずもがな。これ以上薬価が下がり続けると売り上げどうこうの前に薬が入荷できなくて薬局が潰れる。働き口のない薬剤師は安く買い叩かれる。給料は減っていくばかりだ。
年収600万は体を壊すほどの残業をするか、部長クラスにでもならないと望めない年収だ。

そして薬剤師だからといって頭もよくない。
頭のいいやつはこんな益体もない記事を書くわけがない。

以上、ただの頭のごちゃごちゃの発散。
せっかく記事を書くなら勉強したことをまとめる様なそんな記事を書きたいものだ。次回からはそうする。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?