希林さんのひとこと

「樹木希林120の遺言」(宝島社刊)を読んだ。女優の樹木希林さんがこの世から旅立って2年が経とうとしている。希林さんの演技はもちろんのこと、決してブレなかった生き方も私たちに強烈なインパクトを残した。その生き方がにじみ出ている言葉の数々は、今を生きている私たちの心に優しくささやく感じではあるが、深く突き刺さる。それでは、個人的に心にグッときた希林さんの一言をいくつか挙げてみた。

幸せというのは「常にあるもの」ではなくて「自分で見つけるもの」

他人任せにしたり、いつまでも待つ姿勢でいたらダメなんだ。思いきって一歩を踏み出さないと。自分で考えて、自分で動かなければ幸せは見つからない。希林さんもそう考えていたのか。座右の銘にしたいくらいの一言。
「もっと、もっと」という気持ちをなくすのです。「こんなはずではなかった」「もっとこうなるべきだ」という思いを一切なくす。

希林さんが病気になってから得た心境とのことですが、私も発達障害だとわかる前は、「もっと、もっと」という気分でいっぱいだったなあ。自分には限界がないはずだとかまだまだやれるとか思ってたけど、発達障害当事者になってからは、身の丈に合ったことをしようと思うように。そう思うと、自分を苦しめるものから解放されたような感じになって、だいぶ気持ちが楽になった。自分の中でいちばんリンクして、とくに突き刺さった希林さんの一言。
マイナスの出来事も含めて自分の栄養かな。
希林さんは、ポジティブな人だったんだなあとわかる一言。
そんな人に私もなりたい。うつの時も落ち込んだ時も自分の人生の糧になりますように。

もっと紹介したい言葉はたくさんあるけど、人生をポジティブに楽しみながら生き抜いた希林さんの生き様を感じる。自分の生き方の指針にしてもいいくらいの深みがあって、含蓄にとんだ言葉の数々。希林さんはもういないけど、遺された言葉は、彼女同様魅力にあふれたものばかり。こういう大変な時期だからこそ、手にとって読んで欲しい。最後に「ステイホーム」しているみんなへ、この希林さんの一言を。

どうぞ、物事を面白く受け取って愉快に生きて。あんまり頑張らないで、でもへこたれないで。

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