txt TQY 大ネタバレ感想‼️

txt TQY お気持ち感想

今回のお話は個人的にエンドがない!という漠然とした不安とも、真逆に終わりが来たという安心感とも取れる相対する感情が同時に存在する混乱物語でした。

大筋全てネタバレなので以下読む際は気をつけてください

本作それぞれ職業が違う登場人物が6人出てきます。のちにそれは全て隔離性同一障害の主人公から分かれた人格であることが知らされます。
主人公は愛した彼女をストーカーに殺害された衝撃から隔離性同一障害を患い、思考の波へと呑まれていきます

以下自己解釈甚だしい感想考えです

キャラクターのセリフやスペルはメモとったりしてないので若干違ったりするかもです言いたいことは事実じゃなくお気持ちなので多めに見てくれると幸です…

主人公が彼女の住んでいた部屋へと引っ越した理由自体は不明ですが、個人的には何かをしなければならないという漠然とした感情からではと解釈しています。
作中何度も出てきますか「なぜ、」彼女は殺されなければならなかったのか、そう言った寂しさ、やるせなさからなる疑問が外に出られない彼をどれだけ追い込んだかは容易に想像できます。
彼女が殺された理由を探すうちになぜ犯人は彼女を殺したのか、何が動機だったのか、そのような理解できない疑問が枝のように広がり彼を蝕んだのではないか。その疑問こそ抽象的に作中の言葉を拝借して言うなれば「凶器」です。
序盤彼らは小さな部屋で凶器を探します。部屋は主人公の心の中の象徴としてラストで回収します。今まで生きてきた中で成長し、体験の中で知り得た全ての感情はそれぞれの人格として割り振られます。その人格を一人一人追い詰め「人を殺す凶器ほどの感情」を探ります。そしてそれはどの人格も持ちえなかった「本気で殺す覚悟」となるわけです。

そもそも彼は隔離性同一障害ではないとも言えます。その病名だって彼の人格である「drX」の診断に留まるためです。
drXは彼らを包み込む役割。己を追い詰めようとする時こそ客観的な目線という逃げ口はいつだって必要になるものです。

彼は隔離性同一障害を認めてあげる自分に結論を落とすことで「何かをしなければならない」という大きな思考パターンから抜け出せるわけです。

単純に彼女を失った寂しさから抜け出せず底なしの思考回路に陥った少年が良い落ちどころで考えるのをやめる話。それがTQYだったと私は感じました。

それぞれの人格は思考パターンの象徴でしょうか。現実的な分析をしていく思考は「bang」突飛な仮定、予想は「ski」勇敢な正義感は「Z」議論をまとめ深めていく「JUC」その議論が掲題から大きく逸れていないか判断する「fwmvp」、“なぜ”の議題を提示する「helo」、そしてそれらの思考パターンから己の心を守る「drX」。私たちが眠れない夜につい考え込んでしまった時の頭の中ではまさにTQYが繰り広げられています。
人間考えは一つではありません。なりたい自分、本当の自分の数だけそれは存在します。それをキャラクターに見立てて物語として展開していく。「医者には患者が必要」なように、私達観客は俳優にその姿を着せ、この舞台を見ることによって世界観に本気になってみせ没頭するのでしょう。。私たちもおもちゃ遊びをする大人でしょうか…TQYという舞台自体が私たちのおもちゃであり私達は会場で観劇という箱庭療法を受けていたのかもしれません

あくまでこの話は思考を引き出す一例であって、「愛しの彼女を殺されてしまった時」ではなくとも誰もが体験している無意識に行なっているものの抽象だったと思い馳せます。この事件からなる犯人探しというストーリーは複属的であって結末は私たちが考える事だったのかとも思います。

また、大枠とは別に幼い自分が信じて疑わなかった「叶える力」、それは世界平和を思う心だったり、魔法を使える踊る鼓動だったり、魔王を倒す勇者のような正義感であったりと、今の自分はあまり引き出さなくなってしまった思考パターンをこの舞台をみるとふと湧き出てくる気付かされるというか。私もそうだったなあと思い出す引き金であるかとも。

それはみんながやってしまうような事で、だからこそ共感したり、この主人公のように理解できないなと頭を凝らしたりします…それが作品を消費する醍醐味だと私は思います。。

それが何よりも楽しい、それでいいじゃないかと言われた気持ちになります。こんなふうに考えちゃうことみんなもあるよね、そういうの楽しいよねって高橋悠也さんはいつも提示してくれる気に勝手になっています。

そしてこんな思いを抱えながらみた私ですがこれ全部でたらめで何一つ当たってないとも言えます!それでいいんじゃないかなとも思います。この舞台を見て、この物語に出会ってこういうふうに考えた考える機会だった、というのが私にとってのtxtという最高の時間です。txtを見なければこんな気持ちには向き合わなかったことだけは紛れもなく事実です。それが大切になります。
ん〜うまく言えない。私は言葉が得意な方でないし、経験豊富でも、学があるわけでもないので感想が伝わっているか心配ですが、とにかくtxtは何かを感じ取る機会であった!ということが皆さんの中にあって、それが大切や心の隅に残る体験であれば是非とも熱い握手をしたいです。
そうなったら高橋悠也さんの虜ですね笑

高橋悠也さんに益々のご発展ございますことを!

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