台湾行った
エベレスト食肉センターです。
ずっと行きたかった台湾に行きました。
最近様々なものを書かせていただけて本当に嬉しいい一方で締切に揉まれまくってーーいたのですが全部の編集さんにお願いして3日も休業させていただきました……。
ちょっと無理言ってしまった仕事もありましたが、快く送り出していただけて本当にありがたかったです。今行けてよかった、改めて感謝です。
①西門の気候、何だか辛すぎる
雑に思い出を書いていきますが、台湾到着即気候に完全にやられました。「西門の」と書きましたが、本当に「西門のせい」なのかは微妙です。
東京の夏と比較すると気温は低いのですが、雨が降ったことで湿度がとんでもなかった。とにかく呼吸がし辛く、排気ガスも滞留しているのか空気が澱んでいた。
ホテルなんかなんでもいいやと決め込んで雑居ビルの一室のホステルに宿泊することにしたんだけど、喫煙所として案内された屋内階段は……ドアを開けた時点で、なんていうんだろうな、まるで闇が迫ってくる時のように圧迫感のある「空気」、一歩も踏み入れることの出来ない感じ、が、あった。
そして驚いたことはもうひとつある。雨が降っているのに、風が一切なかったこと。
日本で傘をさすときは、風向きによって雨が吹き込む方向が違うから、傘を色んな方向に傾けながらさす。それが当たり前だと思う、でも、台湾の（あるいは西門の、あるいはその日の）雨は様子が違った。
雨が真上から真下にただ真っ直ぐに降っていた。傘をさしているだけで、体が全く濡れなかった。初めて見る景色だった。それほどの無風だった。
なんというか、空気がまとわりついているみたいだった。とにかく息苦しく、暑く、汗は乾かない。Tシャツが水浸しになった。目眩がして、とりあえず食事をして、ホテルで寝た。
ああどうしよう、このまま3泊4日はどう考えてもやっていけない、と思った。帰りたかった。
しかし夕方になると気候は驚くほど過ごしやすくなった。パンフレットに「夕方から混む」と書かれていたけどそりゃそうだなと思う。
風は依然として無いし、湿度も高いけれど、気温が下がるだけでだいぶ楽だった。
有名な展望台に一旦上った。
ホテルのある西門付近の空に、特徴的な雲ができていた。なんか……調べ方もよく分からないから予想だけど、多分ものすごい盆地なのかな……？違ったら恥ずかしいけど、そういえば京都の夏もちょっと厳しいもんな。
そのあと夜市に行って屋台で食事をした。屋台の食事はいいね、おいしかった。
②目的だった九份観光へ
翌日は九份へ向かった。
九份は山の上であり、海も近いからか、ちゃんと風があって過ごしやすかった。自分にとって風がこんなに大事だとは思わなかった。
混んでると聞いていたけど、東京と比べるとそうでもない。赤提灯と石段の風景は幻想的で、千と千尋の神隠しの聖地とされている理由もよくわかった。
1度20:00頃に散策して、深夜にも散策した。知らない街で完全な闇に包まれてしまうと、お化けより人間の方が怖い気持ちになるけど、まあ無事に見て回れた。台湾治安いいなあ。
九份についてはとくに言うことがない。
見たい景色を見られて嬉しかった。
やっぱり写真で見るのとは全然違う、場所特有の香り、雰囲気、そういうものを全部知ることができて良かったと思う。
……僕は結構、観光地の雰囲気って好きだな。たくさんの人がいて、皆が楽しんでニコニコしている風景が好き。観光地に住みたいと思う。
道中で十分にも寄った。
九份の雨の風景を見ることが目標だったのに、まさかの九份では雨が見られなかったな。でも十分の雨も良かった、本当に。
師が、台湾の雨について「言いようもない良さがある」と言ったから、僕は台湾に来た。いちばん尊敬する作家が「言いようもない」と言ったことは、やはり言いようもなく、良かった。
③市街地をうろつく
九份で一泊して、そのあとは北門に戻ってきた。イギリス風の雰囲気を残すレトロな街並みがかわいい迪化街など。
北門は……呼吸がしやすかったな。木々がそよいでいたから、ちょっと風があったように思う。
だから僕は西門が……特異的に……空気が……辛かったんじゃないか！？と思ってるんだけどどうなんだろう。3泊4日ずっと「あの西門での辛さは何が原因なんだ？いつもそうなのかな？」と考えてた気がする……、笑
それとも僕が3泊4日で慣れたのか？
顔よりデカいタピオカドリンクを飲んでいる人に対して、その量は過剰ではないかな、とずっと思ってたんだけど、台湾に来て僕も2度ほど飲みました。
あの量の糖と水分と炭水化物を一緒に摂取すると体が楽になるということが分かった。
パイナップルケーキをお土産に買って帰りたいと思っていて……なんとなく、まあパイナップルケーキなんかどこで買っても同じだろうという気でいたんだけど、せっかくだし一番よさそうなやつを食べてみるかと思い至った。
……パイナップルケーキは、正直いって、だいたい全部おいしいと思う。誰にお土産で買ってきてもらっても、どんな台湾フェアのものを食べようと、だいたいとびはねるくらいおいしかったから。
でも僕はバターの香りが強くてパイナップルの酸味は少ない方がよりいいように思った（逆が好きな人もいると思う）。
……というわけで僕はインターネットでパイナップルケーキについて調べすぎてパイナップルケーキ博士みたいになったわけなんだけど、1番バターが強くて酸味が少なそうなパイナップルケーキにあたりをつけ、某ホテルに赴いた。
（某としているのは、今後誰かがそのホテルに訪れた時に「そんなに慌てる？笑」と思われたら恥ずかしいからです）
雨の中わざわざ1km歩いて、2駅電車に乗って、それからもだいぶ歩いた。
こんなに苦労をしてまでパイナップルケーキを得る意味があるのか……パイナップルケーキのことなんか今までどうでもいいと思ってきたけど、僕は意外とパイナップルケーキのことが好きなんじゃないか、と思った……。
パイナップルケーキを買うのは大変だった。
地図を見てもどのビルなのか全く分からなかった上に、さまよった末にたどり着いたビルに入ったら……そこはなにもなく、ただ真っ黒な扉が一列に並んでいた。
黒い扉は天井まで高く、ぴかぴかに磨かれていて、Tシャツ姿で呆然と立つ僕の姿を反射していた。扉の前では屈強な警備員がひとり、困惑する僕を真顔で見つめていた。
絶対ここで……
パイナップルケーキは売っていない！
そう思った！
……でも本当に、ここ以外ありえなかった。地図で見る限り。だからもう……仕方なく、僕は、警備員に声をかけた。
「あの……パイナップルケーキ……」
さすがにもう少し言うことあるだろ。
急に警備員が笑顔になった。
「OK、パイナップルケーキ」
警備員が立ち上がり、恭しく、黒光りする重たそうなドアを開けはじめた。は？
黒いドアの中にはふかふかの絨毯と長いエスカレーターがあった。上には大きなシャンデリアが吊られていた。僕は目を白黒させた。ここでパイナップルケーキを売っているのか？
エスカレーターを昇った。
高級そうなレストランがあり、高級そうな服を着た人間がいて、ぴかぴかの床はシャンデリアの光をこれでもかと反射していた。そのなかで僕だけがTシャツでただひとり困惑している。でもここにあるというなら行くしかなかった。
しばらく進むと、ぴしっとしたスーツに身を包んだ店員が……なんと、パイナップルケーキ（など）を売っているではないか……！！！
……
というわけでパイナップルケーキを買った。
なんだったんだろう。
飛行機もトイレも怖い
食事をしながら読まないでください。
なんか気候とパイナップルケーキの話をたくさんしてしまったけど、僕は台湾の（というか中国語圏の？）建築物が主に旅の目的だったし、その良さは語るより見てもらえた方が嬉しいな。
Twitterにもいくつか貼ったけど、最後に写真を貼ります。
僕は飛行機が怖いので、長くて苦しかったな……。なんか足の下に何も無いことを考えるとすごい怖い気がする。
まあでもフライトが終わればあとはもう何も怖くないしなと思ってたんだけど、本当に見たことがないくらい治安が終了しているトイレを何回か見て、トイレも怖くなったりした。
秘境は意外と安く行けると聞いて、インドとかマチュピチュとかそういうの、行こうと思ってたんだけど、トイレのことを考えたら……及び腰になったな。
「トイレが汚い！ホテルで済ませましょう」とか、「やっぱり日本のトイレの綺麗さに感動」とか、言うのは簡単なんだよね多分、そしてそういうのを読んでいるときは……大丈夫だと思い込むんだ。
僕は最近インドのエッセイ漫画を読んでるんだけど、あの……読んでる時はね、思うんだよ。手で拭くのも1週間すれば慣れるんだ、そういうものか、ってね。
でも直面すると……やっぱり違うね！トイレは汚い！トイレが綺麗なところしか、あんまり、行きたくない！！！！！！！！
……軟弱だと思うかもしれない！でも、僕に石を投げていいのは、排水が完全に終わってからも推定3人くらいが大小問わず用を足したと思われるトイレを見たことがある人だけにして欲しい！
……僕は怖くてトイレに入れなくなったよ。二度と見たくない景色だった。あれは誰が掃除するの？……その人に幸せなことがあって欲しいと切に思います。本当に切実にそう思う。
台湾はね、ホテルのトイレがいちばんいい。
ホテル以外でトイレに行かない方がいい。
ホテルを出たあとでどうしてもトイレに行きたくなったら、駅も大丈夫だった。
……あとは、運ゲーだよ、多分。
まあでも楽しかったしまた行く。ホテルと駅のトイレが大丈夫ということはね、ホテルと駅の周りだけを観光していたらいいんだからね。
また行きたいし、行きましょう。
写真を貼っておきます。
最後に写真のせられても多分よくわかんないよな。ごめんなさい。
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