脳性麻痺の二次障害

脳性麻痺の怖さ

私達夫婦が持っている脳性麻痺という病気は
軽度のものから重度のものまで、また症状も
人によって違う。
私達は軽度で小学校の頃は他の子供達と同じ
ように遊び、妻は片道40分の通学路を独歩で
通学していた。
私は言葉は不自由であったがその他は人に比べ
れば運動能力が少し劣る程度であった。
そしてお互いに一般企業に就職し他の社員と同じ
ように仕事をこなしていた。
周りも特別視する事もなく残業もしてクタクタに
なる事もあり身体にとって無理をする事もあった。
その事が後に大変な事になろうとは想像すらしな
かった。

二次障害との遭遇

そうやってお互い周りの方達と同じように仕事や家
事をするうちに、身体の痛みや違和感を感じるよう
になることが多くなってきた。
そして明らかに身体の動きが悪くなるのを実感してい
た。
ある時腰の痛みに耐えられずに整形外科という所の門
を叩いた。
そこで聞いた言葉は今まで聞いた事もない言葉で「脳
性麻痺による二次障害」というもので麻痺により動かせ
ていない所を補う形で他の部位が頑張りすぎて傷んでく
るものらしい。
それは私達にとっては衝撃的な事だった。
今までと同じように身体を動かせると思っていたのが動
かせなくなるのである。
しかし、脳性麻痺者のほとんどの方は頑張り屋さんであり
痛みや痺れは我慢して日常生活を送っていた。
結果、私は杖、妻は車椅子が生活の為の道具となっている。

どうすれば良かったか?

脳性麻痺者にとって二次障害は避けては通れない道だと思う。
出来ることは幼い頃から自分の身体上の悪い癖が出ないよう
にリハビリでできる限り正常な体幹を覚え込ます事により治
らないが少しでも良い身体の状態が保てるようにできると思う。

頑張らなければ良かった?

答えはNOである。
今、自分達の身体は元通りにはできないが、頑張ったおかげで
子供も巣立ち親の責任は果たせたと思う。(孫の顔も見れた)
あとは自分達の身体のことを第一に互いに楽しもうと思う。



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