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memorandum【28】

元来、面倒くさがりな自分。基本的には日頃着用するものは自宅で簡単に洗えるものに限る。いちいちクリーニングに出す洋服は僕のデイリーのが概念からは外れてしまう。

その中でも僕自身一番着ることの多いアイテム、それがスウェット。デザイナーズと呼ばれる新品からヴィンテージの様な古着まで幅は広く、とりあえず秋から夏前まではスウェットで生活していると言っても過言ではない。

ただスウェットって長年着ていて弱点もあって。一つに、冬にはちょっと寒い。裏起毛で温かいものもあるとは言えど、同じ厚さのニットと比べればどうしても物足りなさは覚える。色々着込めばいいんですが、それも面倒臭い時すらある。根っからの面倒臭がり。そして二つ目、これはスタイルを作る上でも重要なことではあるがカジュアル見えしすぎるということ。元は運動着、それはそれで当然のことなのだろうがやはり怠着感は垣間見える。かと言って、スラックスに革靴みたいな下半身でバランス取りましたみたいなスタイルはちょっと狙ったおしゃれ感みたいな感じがしてしっくりこない。

自分は極端な方かもしれないですが、少なからず確かになって思って頂ける方もいるのではないでしょうか。その様な長年の悩みを解消してくれる存在になり得るもの、それが今回紹介したいもの。

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特に変哲のないと言ったら語弊があるかもしれないが、かなりシンプルなデザイン。これの何に惹かれているのか。それは上記に挙げた問題を見事に解消してくれているところにあり。

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まずは暖かさの面から。コットンベースにウールを混紡、さらにそこにシルバーフォックスをブレンド。シルバーフォックス混のスウェットはこれだけスウェットを見てきた自分でも初見。

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そして裏起毛。もう言うまでもなく暖かい。下手をしなくとも、カシミアのニットを着るよりも暖かい。

そしてルックスの面から。どこか上品に見えるのはその素材感からなのか、はたまたシルエットにあるのか。シルバーフォックス混の生地見えはコットン100%のもののそれとは全くの別物。

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そしてウールで編み立てられたリブにより、その上品さを加速させている。

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更に適度に余裕を持った身幅に対して、細めに取った袖。意外とここが綺麗に見える最大のポイントなのかも。

どうやらデザイナー自身はほとんどスウェットを着ないらしい。ほぼニットで冬を過ごすとのこと。ニットの上品さも少なからず無意識的に反映されたのだろうか。鉄板と言われるtheスウェットは確かに安心感もある。しかしながら別のベクトル、別の解釈によって作られたスウェットも安心感ではない新たな気分へと連れて行ってくれるのかもしれない。

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