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核分裂と核融合、そして原発について

EaRuです(n*´ω`*n) 今回は量子学についての記事です。ミクロの世界で膨大なエネルギーを生み出す核融合と核分裂。この二つの現象の違いについて今回は解説していきたいと思います。
                     Context
 Ⅰ 核分裂とは?
 Ⅱ 核融合とは?
 ⅲ 核反応と原発について
 


Ⅰ 核分裂とは?
 核分裂は簡単に言うと、中性子の高速衝突等により一つだった原子核が二つの同じ大きさの原子核に分裂する現象のことです。核分裂のし易さは物質によって異なり、中でも群を抜いて分裂が起こりやすいのがウラン235です(同位体であるウラン238はこの現象は起きにくいです)。ここからはウラン235を使って核分裂がどのように膨大なエネルギーを生み出すかを解説していきたいと思います。
 まず、ウラン235の原子核に高速で中性子を当てたとします。そして中性子とウランが衝突した際に、ウランの原子核は二つに分裂します。この時、同時に原子核内の中性子も複数個同時に飛び出します。その中性子がまたその先にあるウラン原子核へ衝突して、またその原子核から中性子が出て、、と連鎖反応を繰り返します(臨界状態)。そしてこの連鎖反応は指数関数的に増加していくので、もちろん分裂時に発生した熱もそれに倣ってどんどん増加していきます。こうして膨大なエネルギーが核分裂反応から得られるわけです。

画像:中部電力

Ⅱ 核融合の仕組み

 そして核分裂よりも遥かに莫大なエネルギーを得ることが出来るのが、核融合です。核融合は二つの原子核同士がぶつかり合い、衝突前よりもさらに分子量が大きい原子核へと変化する反応のことを指します。そしてこれはさっき述べた通り、核分裂の何十倍ものエネルギーを生み出すことが出来るのです。現に太陽などの恒星は、核融合を繰り返すことにより途方のないエネルギーを生み出しています。
 ちなみに核融合反応で一番代表的なものが、デューテリウム(重水素)とトリチウム(三重水素)が合体してヘリウムが出来るDT反応です。ですがこの反応は特定のプラズマの温度や密度、密閉時間等の条件を満たさない限り起こすことはほぼ不可能となっています。ちなみにこのDT反応が起こる条件の名称をローソン条件、と呼んだりします。

ⅲ 核反応と原発

 最後は原子力との関係についてお話できたらなと思います。原子力発電は、核分裂反応で生じた熱を利用して発電を行っています。原子力発電で使用されるウラン燃料は、反応を安全かつゆっくりと進行させるために核分裂反応を起こしやすいウラン235が約4%、起こしにくいウラン238が約96%を占めています。そして制御棒によって中性子を吸収することにより反応の進行の調整が出来るという仕組みになっています。
 そしてもちろん”核融合発電”の実用化に向けても様々な研究が進んでいます。仮に実用化できたとしたら莫大な電力を得ることが出来る発電施設とななることは間違いないのですが、実際地球上で核融合を起こすのは、核分裂を起こすよりも桁違いに難しいものとなっています。
 
              
このように一通り二つの核反応の仕組みを説明してきましたが、量子力学は本当にロマンの塊であり、宇宙の誕生等のあらゆる謎を解決してくれる一つの鍵となり得ると僕は思っています。
ここまで読んで下さりありがとうございましたm(_ _"m)

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