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ボランティア談義

大学のボランティアサークルで活動する娘が、念願叶って、地元のボランティアの達人とお話しする時間をいただいた。プレゼン資料を準備して、カッチコチに緊張していた娘だけれど、ご本人と会うと、その人柄にすっかり懐いて、始終ニコニコと話ができていた。

その時に聞いた言葉で、そうだよなあ、と思ったのが、何かしたいと思った時、頑張って一人でやろうなんて思ったらうまくいかない。良いことは皆やりたいし、協力したいと思ってるんだから、どんどん人を巻き込むことだよ、という言葉。そして、とっておきの秘策を教えてあげよう、と地元の新聞社などに上手に知り合いを作り、何かイベントを企画するたびに、こういう事をやりますが、よかったら取材に来ませんか、と声をかける事を教えてくれた。マスコミの影響力を味方につけて、たくさんの人に活動を知ってもらう事、そして、協力者を増やす事。こういう事をしたいんですが、誰か得意な人はいませんか、と声をあげる事。確かに、自分を振り返ってみても、自分の力でなんとかしよう、と抱え込みすぎるところがある。もっと人の善意を信じて頼っても良いんだよ、したいことがあればなんでも言ってごらん。その言葉に、娘は、認知症の方の症状緩和に畑仕事が良いというので、畑を貸してくれる人を探してるんです、あと収穫した野菜を使ってピザを作って販売したいので、ピザ窯を作ってくれる人も探しています、と伝えた。すぐに達人は、心当たりの数人に電話をかけてくれた。そのスピード感と、そんな知り合いまでいるの?!という驚きで、ますます尊敬の念を深めた。

娘は、帰りの車の中で、達人の言葉で一番感動したのは、「歳は取るほどいいんだよ、二十歳の時の気持ちでも50代の時の気持ちでも、全部鮮明に覚えてるからね。いつでも気持ちがその時に戻れる。90になったらもっとたくさん戻れる。長く生きてるほど面白いんだよ」と教えてくれた事だった、という。認知者サポートという活動の中で、歳をとるほどできないことが増える、不自由なことが増えると思っていたのが、目から鱗だったそうだ。娘が若いうちに縁あってこういう人生の達人と出会えてよかった、と思う。学校では教えてもらえない事を、これからもボランティア活動の中で体験できるのは、本当に貴重だ。

私も、これから本格的にデジタルサポートのボランティアを始める予定。今の自分にできる事で、少しでも周りに喜んでもらえるように頑張るぞー!

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