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この桜が咲いたということは、あれもこれももう1年前の話になった、ということだね。

Instagramを始めたこと、たぶらかされてたのがいよいよ本気の話になってきたこと、いろんな人に相談をしていたこと、考えれば考えるほどどきどきが止まらなくて毎日落ち着かなかったこと、ふたりで焼肉に行ったこと、緊張するからそんなに見ないでよとかはやく別れてよとか言われながら焼肉食べたこと、ひとりでこの桜を見に行って綺麗だなって感動したこと、たくさん写真を撮って始めたてのInstagramに投稿したこと、その投稿に会ったこともない女が意味深な足跡を残してきたこと、毎日のようにバイト終わりの寒空の下であったかいドリンク飲みながらおしゃべりしてたこと、夏に理性で断ったハグを受け入れたこと、Mステを見ながら別れ話をしたこと、最後のお出かけに温泉観光をしたこと、車の中に置いてあったCDのことがすごく気になったけどなぜかなにも聞けなかったこと、帰り道はなにも話さなかったし別れ際も本当にあっさりと呆気なかったこと、付き合う前だったけどキスしちゃったこと。

寝ても起きても心がそわそわしてて食欲もなくてはやく3月終わって…って思い続けてたけど、今となってはそれなりにいい思い出だし楽しかった気持ちもあるし、きっとこれからもこの季節が来る度に思いだすんだろうな。

 

この桜は近所の公園にあるもの。早咲きの河津桜(かわづざくら)っていう品種みたい。去年この場所を見つけたんだけどその時は品種までは知らなかった。

雪国の実家に1週間帰省してて、住んでいたときは雪なんて厄介でしかなかったけど雪景色ってこんなに綺麗だったんだなぁなんて思ってたのが2月、雪のないところに戻ってきて3月になって突然春らしいあったかい日々が続いて、やることはたくさんあるけど外に出るといろんなところで花が咲いていて春だな~と思うしただそれだけでうれしくなる。それで今日はひとりでお花見に行ってきた。花を見て綺麗だなって思えるのはきっと親がそういう風に育ててくれたからなんだろうと思う。母はお庭にたくさんお花を植えていて、大事にお世話しているものから道端に生えてる野草までいろんな花の種類を教えてくれた。母が好きでそうしていたのかもしれないけど今の私はとてもありがたいことだなって思えている、ありがとう。

花といえばうちの父と母は誕生日が同じなんだけど、その日に必ず啓翁桜を買ってきて家に飾っていたの。確か父が母に買ってきてた気がするけどもうなんだったか忘れちゃった、何年も前のことだし。私たち姉妹は小学生くらいまで両親は絶対に誕生日が同じものなんだと思ってたのも懐かしいな、今は近くなると母が買ってきてるみたい、素敵な話だなと思う。

 

桜を見たらそんなこんな色々と思い出しちゃったっていう話でした。

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